1980年代、Gibson直系の国産ラインとして発足したOrville（オービル）。ギブソン下位ブランドの位置付けながら、国産ならではの品質の高さと本家直系のリアリティを兼ね備え、ブランド終了から30年近く経過する現代においても国内外問わず高い人気を誇ります。

今回入荷は1993年頃製造の「FV-74」、ロックギターのアイコンとしても親しまれるフライングVモデルです。

【ボディ】
全体重量約2.6kg。マホガニー材によるVシェイプボディはアルペンホワイトカラー。ほどよくクリームに焼けたオールディな色味が素敵ですね。ストップテールピース、角の取れた丸いヘッドストックなど、1975年頃からのレギュラーモデルを踏襲したスタイルとなっております。小さな傷や打痕、弾き傷などは見られるものの全体的にかなりキレイなコンディションをキープしており、年式を考慮すれば美品といって差し支えないでしょう。ボディエンド右側にエンドピンが追加されております。

【ネック】
前述のとおり丸みを帯びたヘッドストックが印象的です。ネックはミディアムスケールのマホガニーネック、ローズウッド指板仕様。ネックにも気になる傷やへこみなどは見られず、30年前の楽器とは思えないコンディションです。チューナーの巻き具合にはそれほどバラつきはなく、動作も安定しております。フレット、ナットはそこそこの減り程度で、現状ビビりや詰まりなども見られず演奏性は良好。ナット幅約40.3mm、ナローかつ厚みを抑えたスマートなネックシェイプです。

【電装系】
コントロールは【2ヴォリューム／1トーン／3wayピックアップセレクタースイッチ】、一般的な構成ですね。この個体を含め、Orville by Gibson名義のモデルにはGibson USA製ピックアップが搭載されます。本家よりも安価ながらパーツでの妥協がないのもObGの人気の理由でしょう。フロントでは太くまろやかなトーン、リアポジションでは一転パリンと小気味良いサウンドで、しっかりとギブソンの息吹を感じます。

付属品：ノンオリジナルギグケース