0.25W~23W無段階のパワーコントロールを備えた、片手運搬可能なチューブ・ヘッド!!
今回ご紹介致しますのは、ヴィンテージの質感とモダンな使いやすさを高い親和性で実現するMorgan Amplificationの小型ヘッドアンプ「MVP23 HEAD」。プリ管に12AX7を2本、パワー管にEL84を2本搭載したオール・チューブ機構でありながら、片手で軽々と持ち上げられるサイズ・重量感は嬉しいところです。コンパクトにまとまったシルエットに約11kgの重量ですから、巨大なボードを引きずったり、納得しきれないまま高価なアンプシミュレーターを検討されている方にとっては、念願の実機アンプで且つ全ての懸念を解決する1台になり得るギアーではないでしょうか。
音色としては、ツマミが12時の段階でしっかり歪む、MorganらしいVOXスタイルのドライブ・セッティングが基本となっています。同じくVOXスタイルをベースとしたハイエンドアンプといえば、MATCHLESSや昨年当店での取扱も開始したBad Catが挙げられますが、Morganといえばそのパワフルさが魅力的です。ピッキングに食いつくような鋭いバイト感は荒々しくも、手元のボリュームの1~10まで使い切るレスポンスの良さや、素早い音の立ち上がりを尊重する上品な高域の存在感と混ざり合い、唯一無二のサウンドを生み出します。小さな筐体からは想像できない音圧と、低出力ならではのぎゅっとした音のまとまり方がより扱いやすく、思いっ切り掻き鳴らしても破綻しないロックなチューニングにまとまっている点がMVP23のポイントです。
また、0.25W~23W間での無段階のパワーコントロールはパワー部への信号をそのままに調整が可能なため、パワー部で生まれる歪みの音色を損なうことなく、音量のみを下げることが可能です。底から押し上げるようなパワー管の歪みでしか得られないドライブ・サウンドをそのままレベルダウンできるため、ラインではなくスピーカーで実機を鳴らしたい自宅ユースにも非常におすすめであります。
パワー部が生み出す歪みの質感は、プラグインやペダル等では中々得られないものですので、ここはひとつ実機で体感いただきたいです。
実際、当店で本機を試されるお客様は、運搬可能なサイズの真空管アンプをお探しの方や、歪みペダル探しの末にアンプで歪ませたいという結論に辿り着いた方が多く、年齢層としては学生様から大人の方に至るまで、20~30代を中心としながら幅広いお客様からの注目を集めております。物理的な取り回しの良さと王道ストレートなオーバードライブを兼ね備えたMVP23。ぜひぜひ注目いただきたい1台です。