当時の高級アーチトップ譲りの豪華なルックスを備え、ジャズミュージシャン向けのレスポールモデルとして1954年に登場したレスポールカスタム、紆余曲折ありすっかりロックミュージシャンに愛される銘機として、現在も絶大な人気を誇るギターとなりました。
今回入荷は、1968年の再生産発売からマイナーチェンジ後の、1969~1970年頃の特徴を残す1本。オリジナルのエボニーブラックカラーから、ホワイトカラーにリフィニッシュされた1本です。
【ボディ】
全体重量は約4.3kg。ボディ材はメイプルトップ/パンケーキ構造のマホガニーバックとなります。レスポールカスタムといえばエボニーブラックカラー、という非常に強いイメージのあるモデルですが、1970年代に登場するホワイトカラーも抜群の人気を誇ります。ホワイトカラーへの変更後それなりに時間を経ているようで、素敵なクリームカラーへの変化やウェザーチェックがしっかりと見受けられ、全体的にキズ、ゴールドパーツのメッキ剥がれやくすみも含め、素晴らしい雰囲気を纏います。各キャビティ内にはオリジナルのエボニーブラックカラーが残ります。その他コントロールノブ、ピックアップリング、ジャックプレートは交換されています。
【ネック】
ネック材は小さなボリュート付きのマホガニー3ピース。フィンガーボード材は貴重なエボニー。ボディ同様ネック裏はエボニーブラックからホワイトカラーにリフィニッシュされています。リフィニッシュ時にシリアルナンバーは消えています。ネック裏やインレイまわりのウェザーチェック、ヘッドまわりのキズやタッチアップ、ネック裏の細かな打痕はみられるものの、良いコンディションをキープしています。チューナーは3弦用のツマミに若干の曲がりがみられますが、巻き具合の少々のバラつき程度でしっかりと機能します。フレット/ナットは交換済み、プレアビリティは良好です。ナット幅43.4mm。レスポールモデルとしては比較的すっきりしたネックシェイプといえるでしょう。
【電装系】
コントロールはレスポールモデルおなじみの【3wayピックアップセレクター/2ボリューム/2トーン】。ピックアップは「Toneism」の、この時期らしいアレンジのものに交換済みとなります。ネック(フロント)ポジションPOTが交換済み、残り3つは1969年のものをしっかりとキープしています。キャパシターはオイル系のリプレイスメントパーツに交換済みです。その他アウトプットジャックを新調しています。クリアーで太い出音ながらも食いつきの良さをベースに、フロントポジションの甘く艶やかなトーン、リアポジションのパリッとしたハムバッカーサウンドが魅力ですね。
付属ケース:Gibsonワインレッドインナーブラックハードケース(表面カバー補修)
Weight:4.3kg
Body Material(Top/Back):Maple 3 piece/Laminate Mahogany
Neck Material/Scale Length:Mahogany 3 piece w/volute/624mm(24-1/2inch)
Bridge/Tail:Gibson ABR-1 wired Gold/Stop Tailpiece Gold
Fingerboard/Fret Marker/Radius:Ebony/Pearloid Block/304.8mm(12inch)
Nut Width/Fret Width:43.4mm(replaced)/2.4mm(replaced),22F
Neck Thickness(1F/7F/12F):21.3mm/22.9mm/25.7mm
Pickup(Neck/Bridge):Toneism #64 Set Gold Cover(7.9kΩ/7.9kΩ)
※ピックアップの直流抵抗値はコントロール部を通した計測となります
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