もう一つのスタンダード、Martin D-18が2025年さらなる進化を遂げました。
D-18は、D-28と並んでマーチンギターブランドを代表するモデルの1つです。
当時最強と謡われたイギリスの戦艦からとったドレッドノートと呼ばれる大型のボディに、スプルーストップにマホガニーサイドバックという材料構成となっております。
D-28に採用されているローズウッドサイドバックの特徴である、深みのある低域や煌びやかさとは対照的に、カラッと乾いたような軽やかなニュアンスと温かみのある中域、大きなボディとマホガニーボディの組み合わせならではの貫通力があり前に飛んでいくような力強いサウンド。華やかさこそありませんが、D-18でしか味わえない素朴で味わい深いニュアンスが大変魅力的なモデルです。
こちらもまた、D-28と同様に数多くの伝説的なミュージシャンに愛用され、彼らにたくさんのインスピレーション与えてきた王道と呼べるモデルといえるでしょう。
-2025年モデルの進化-
2025年、D-18はさらに進化を遂げました。ビンテージ期のD-18に見られる構造を取り入れることで、より豊かな響きとサスティーンを実現。エルビス・プレスリーやポール・サイモンも愛用したD-18の伝統的なサウンドを受け継ぎながら、現代のプレイヤーと音楽シーンのニーズに応える、より洗練されたギターへと生まれ変わりました。
特に大きな改良点は、アコースティックギターのトーンの要であるブレーシングの変更と、プレイアビリティに直結するネックシェイプの変更でしょう。
ブレーシングスタイルは、人気の高いモダンデラックスシリーズで採用されているゴールデンエラシェイプGE-Scalloped Xに変更。これにより、よりふくよかで息づかいのあるトーンとロングサスティーンを実現しました。
ネックシェイプは、従来の評判高いローオーバルをベースに、質量の増加を最小限に抑えつつビンテージライクな感触を加えたGE Modified Low Ovalに変更。さらに、指板は薄型で滑らかな面取りが施されたコンフォートエッジを採用し、ナット部分の弦間隔も改良されてより一層、プレイアビリティが向上しました。
肝心なのは、ビンテージ仕様を追求したオーセンティックシリーズとは異なり、現代的に扱いやすいスタンダードとして改良されている点です。ただ単にビンテージに回帰するのではなく、現代の音楽シーンに対しての「扱いやすく良い音」が追及されており、サウンドとプレイアビリティともに各段に進化しております。
伝統と革新を追求した新生D-18 Standardは、あなたの音楽を奏でる喜びを最大限に引き出すためのパートナーになるでしょう。
-Model: D-18(2025)-
Top Material: Spruce
Back and Side Material: Mahogany
Brace Material: Spruce
Bracing: Forward Shifted X Brace
Brace Shape: GE-Scalloped
Neck Material: Select Hardwood
Fingerboard and Bridge Material: Ebony
Nut Material: Bone
Neck Shape: GE Modified Low Oval
Neck Taper: High Performance Taper
Scale Length: 25.4(645mm)
Fingerboard Width at Nut: 1 3/4(44.45mm)
Bridge Style: GE Modern Belly- Drop in Saddle
Rosette: Old Style 18 Multi-Stripe
Binding: Black
Top Inlay Material: Multi-Stripe
Headplate Material: East Indian Rosewood
Headstock Shape: Solid with Square Taper
Fingerboard Inlay Style: Old Style 18
Top Finish Top: Gloss
Top Color: Aging Toner
Back and Side Finish: Gloss
Back and Sides Color: Dark Mahogany
Neck Color: Dark Mahogany
Pickguard: Faux Tortoise
Tuning Machines: Nickel Open Gear
Case: Hardshell