Fender Factory Order Tour 2024に参加したディーラーだけがオーダーする機会に恵まれた、Master builtバージョン70thAnniversary 1954 Stratocasterをご紹介します!
先だっての、【菊池真義 / Fender Custom Shop】節目の年にだけ現れる至宝!MBS 70th Anniv. 1954 Stratocaster|IKEBE LIVE SHOPPING # 160
にて、ギタリスト菊地真義さんによるデモにてそのサウンドと魅力をご確認いただけますので、是非そちらもご覧下さい!
54年に発売された当初のディテイルを再現する為に産み出された、丸みを帯びたピックアップカバーや、フットボールスイッチノブ&ショートスカートノブ等の54プラスティックパーツが搭載され、満を持して発表された2004年の50th Anniversaryから、毎10年の節目にのみ製作をされる、54Stratocaster。
2004年に続いては2014年に登場した60thAnniversary,そして本機となる2024年に発表された70thAnniversaryと、共通となるスペックもありましたが、各Anniversary毎に仕様が異なるのも、ストラトファンには見逃せない所かと思います。
50thAnnivesaryは、ファーストイヤーという事もあり、実直なヴィンテージスペックの再現や、当時を思わせるフィットケースの付属、Master Builder毎の個性をお楽しみ頂けました。
60thAnniversaryでは、Heavy Relicや6105フレットの採用等、ルックのみならずプレイヤビリティーの向上等、当時のトレンドを体現していました。
そして待望の70thAnniversaryでは、当時の個体にも存在したとされるナローネック&エンドや、ナチュラルなコンパウンドラディアス(7.25-9.5)の採用や、Medium Vintageフレットの採用等、今のCustom Shopの拘りを随所に感じる事が出来ます。
そして何より見逃せないのは、やはりビルダー毎による個性。
今回私がディーラーツアーに参加する事が出来た為に、実現する事が叶ったMaster Buildは、基本スペックこそ全てが共通となりますが、やはり入荷している個体を手にすればそこにはビルダーならではの個性を感じずにはいられません。
本機は、ウッドマスターの名を欲しいままにするといっても過言ではない、シニアマスタービルダーDennis Galuszkaの手による一本。
デニスとは、私が初めてファクトリーを訪れた際からの長い歴史があり、現在までにも多くの彼の手による作品達を目にしてきました。
本機もウッドマスターの手腕が存分に発揮されている一本に仕上がっています。
Journeyman Relicで仕上げられた本機は、中でも丁寧に使用されていた事を伺わせるような、大きく目立つダメージを伴わない仕上がりで、クラッキングも目を凝らして見える程の軽微に携えられています。
しかしながら、極薄である事を伺わせる、アッシュの導管の浮き上がるフィニッシュや、プレイヤビリティーの面でも貢献する、ネックバックのフィニッシュストリップ等、細部においての拘りは見逃せません。
そのサウンドは、正に実直とも言えるFenderトーンを奏で、メイプルネック&アッシュボディーのコンビネーションが産み出す、豊かなトーンは、決してブライトな方向に振る事無く、低音感から高域に掛けて見事なバランスで体現します。
木材がしっかりとなっている事を感じさせる、アタックの後にしっかりとコシと共に支える様に再現されるサスティーン感は、弾き手の感情を表現するには十分で、ピッキングによるダイナミクスをしっかりと再生しています。
メイプルネックならではともいえるハーフトーンでの煌びやかなトーンから、センターピックアップでの歌うようなトーンは、一度プラグインすれば、その表現の幅に驚かせる事請け合いです。
多くのアーティスト達から絶大なる信頼を寄せるのも頷かせるその完成度は、貴方の手に掛かれば、貴方にまた新たなストラトサウンドの扉を開いてくれる事でしょう。
54Stratocasterだからこその、粗削りにも感じるボディーカットや佇まいは勿論ですが、楽器としてのその高い完成度からなるこのパッケージは、多くのストラトファンに是非手にしていただきたい一本です。
是非配信のアーカイブから、その実力の片鱗もご確認下さい!
Serial No. 5645
Date 07/16/2025
Weight≒3.42kg