2203MS [2203 MODIFIED]
MarshallのセルフモディファイJCM800が入荷いたしました!
モダンな仕様になっておりますが、昔ながらのマーシャルサウンドは健在。伝統を守り新たな風を取り入れたファン必見の逸品!!
60年代中~後半に轟音を響かせ、数々の伝説を打ち立ててきたプレキシヘッド達。
素晴らしいサウンドを持っているのですが、マスターボリュームがないため、歪ませるにはいかんともしがたい音量を出さなければなりません。今じゃ絶対ムリですよね。
PAが発達していない60年~70年代ぐらいまでは大きなホールでやる際、アンプから放たれるサウンドでなんとかしなければ行けなかったはずなので、この爆音にはとても助けられたことでしょう。
しかし、時の流れとともにPAが発達し大音量を出さずともリスナーの耳へ届けられ、さらに音楽シーンがハイゲインを求めるようになり音量がいらず、小音量で歪ませられることができることが重視され、生み出されたのがJCM800 Seriesであります。
JCM800 SeriesはJTM期からJCM800期の1959等マスターボリュームなしのモデルを経て、待望のマスターボリューム付き回路を搭載したJCM800 2203/2204が登場し、リー・ジャクソン、ラインホルト・ボグナー等、数多の名エンジニアがモディファイを施した、「改造マーシャル」がメタルギタリストのステータスの様なものになっていった過去がありますが、今回、Marshallが満を持してセルフモディファイ。
本機JCM800 2203MSは、この2025年の世にMarshallが提唱するJCM800 2203のモディファイの答えと言えるのです。
そんなJCM800、アンプ単体では意外と歪まない。今回はアンプ単体でもハイゲインサウンドが得られるよう、クリッピングスイッチの増設、ミッドブースト、低音をカットするコントロールが追加されております。
ハイゲインをメイクするのにブースターを噛ましていたところ、それが必要無くなり、機材が減って嬉しいというのは当たり前。
「このモディファイの力を最大限に活かせる場面があるはずだ」とカロリーを消費し始める僕の頭部に詰まった筋肉さん。
「ゲインアップ、ミッドブースト、もしや...」
スラッシュ・メタルを愛する私の脳裏には、スラッシャー達が崇めるあのお方(自分だけかも)の姿が浮かび上がりました。
かつて、そのお方のシグネイチャーモデルがMarshallから出ていたのですが、その機種は、日本人にとってはご飯と味噌汁のような存在のアレキシ・ライホをはじめ、その他一流メタルアーティストや、当時のメタラー達を虜にしたアンプです。
そう、ケリー・キング大先生です。
先生が所属するスラッシュ・メタルの帝王、スレイヤーはJCM800をローカット、ミッドブーストして鳴らしていたようです。
そして、爆音ミドル増しザクザクハイゲインが信条のスレイヤーサウンド。
狙ったんかってぐらいモディファイがハマってませんか?
シグネイチャーモデルができるまでのスレイヤーのサウンドはこいつだけで作れるんじゃ?と思っちゃいますよね。(ソロの時のコーラスや半ワウは別途準備必須)
因みに彼のシグネイチャーモデルのJCM800 2203KKに施された改造は「メタルやるならそうでしょうな。」といった感じ。
特筆すべきは、ハイゲインにシフトするための「The Beast」スイッチが搭載されていること。
「GATE」、「ASSAULT」のツマミが追加されており、ビーストモードにするとブーストとノイズゲートのコントロールの組み合わせで凶暴アンプに早変わりという代物です。
本機はそんな2203KKとまではいかないが、似たような運用ができ、ミッドブースト、低音の処理も可能で、メタルで活かせるアンプに違いありません!
また、2203KKはただゲインアップという訳ではなく、全くの別物と思っておいたほうが良いという声も。
JCM800の前段にブースターを入れる際もやはりニュアンスが変わってくる。
元々のアンプのキャラクターを活かしながら歪みを加えられる本機はマーシャルファンにとっては嬉しい限り。
もちろんスレイヤーだけでなく、オールドスクールなメタルに見られるミドルマシマシゴン太ギターが再現可能!
現代のシーンにマッチするよう意識されているとはいえ、サウンドは古き良き800!!
そして、何より大事なのは、「改造マーシャル系」ではなく、正真正銘「改造マーシャル」であること。
HR/HM界で愛され続けたJCM800の最終形態。
伝説を刻んできたメタルアンプがさらにメタルを極めるためにやってきた。
そんな一台なのかなと思います。