現在ではGibson(ギブソン)の姉妹ブランドとしておなじみのEpiphone(エピフォン)ですが、1950年代後半のギブソン社による買収以前は、特にアーチトップの分野においてギブソンのライバルとして躍動していた歴史あるブランドであります。ギブソン買収以降は、アーチトップ/ホローボディに加えソリッドボディモデルの生産も始まり、世界中のギターファンに愛される魅力的なモデルが多数誕生しました。
エピフォンブランド初のアーティストモデル『Al Caiola(アル・カイオラ)』。当時セッションギタリストとして人気のあった「アル・カイオラ」のシグネチャーモデルとなります。特殊なコントロールとミニハムバッカー搭載のこのモデルは1963年にはじめて登場し、1966年にP-90ピックアップ搭載の『Caiola Standard』が登場すると、『Caiola Custom』と名称が変更となります。1966年当時のカタログではシェラトンやエンペラーとともに1ページ目に登場した注目モデルでありながら、1969年の生産終了までにスタンダードモデルを含めても生産本数が全部で400本に満たないということで、非常にレアなモデルといえるでしょう。
【ボディ】
全体重量は約3.1kg。ラミネートメイプル材を使用したサウンドホールなしのホローボディは、ES-330やカジノよりも若干厚みのある約2インチのボディ厚で、高級感のあるマルチプライのセルバインディングがボディトップに施されております。1970年代には定番カラーだったウォルナット(マホガニーレッド)は、1967年当時としては新しく見えたのではないでしょうか。全体的にウェザーチェック、打痕、金属パーツのくすみはみられるものの、比較的きれいなコンディションをキープしております。ブリッジ台座は現在ボディに接着されています。その他ピックガードおよび止めねじは当店にて交換済みです。
【ネック】
ネック材はボリュートなしのマホガニー1ピース。フィンガーボード材はローズウッド。17フレットジョイントのセットネック、0フレット、25-1/2インチスケールを採用したネックセクションは特徴的でアーティストモデルらしさが出ています。ヘッドには美しいインレイワークがみられます。チューナーはGrover製「102」を装備、巻き具合にバラつきは少なくしっかりと機能します。フレット/ナットは当店にて交換済み、抜群のプレイアビリティを誇ります。ナット幅43.0mm。薄めのローフレット付近からハイフレット方面へしっかりと厚みが出てくるネックシェイプです。
【電装系】
コントロールは他モデルと比べると特殊で、【マスターボリューム/ピックアップセレクト/マスタートーン/5種類のプリセットトーンセレクト】となります。ピックアップはホローボディモデルととても相性の良いミニハムバッカーを2発搭載。ノーマルサウンドの豊潤さとともにクセのあるトーンセレクトをお楽しみいただけるでしょう。
付属ケース:ノンオリジナルハードケース
Weight:3.1kg
Body Material:Laminated maple top /Laminated maple rim(2inch) /Laminated maple back
Neck Material/Scale Length:Mahogany 1 piece non Volute/646mm(25-1/2inch)
Fingerboard/Fret Marker/Radius:Rosewood/Pearloid Block/304.8mm(12inch)
Nut Width/Fret Size(Width):43.0mm(replaced)/2.6mm(replaced), 20 Fret
Neck Thickness(1F/7F/12F):20.0mm/22.8mm/25.1mm
Pickup(Neck/Bridge):Gibson PU-120 mini humbucking pickup for Epiphone, stickered numbered, Chrome Cover
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