2023年春のFender Custom Shopイベントで出展された一本。アッシュボディにスラブ・ローズネック、ビンテージ・ブロンドの渋いフィニッシュを採用したヘヴィ・レリック仕上げのカスタムストラト！！

こちらの一本は、スラブ・ローズネック期の1959年ストラトキャスターをベースに製作された一本！！

木材選定専門スタッフがFender Custom Shop製品用に厳選した、クリアで絞まりのあるミッドレンジが特徴のアッシュ材をオフセット(1弦側サイド)接着のボディ構造。ピックガードは9点止めの1プライ・パーチメントガード。ボディ同様に厳選されたネック材にはクウォーターソン(柾目)・メイプルを使用。指板はスラブ貼りローズウッド、Vintage Customシリーズで採用されている7.25R-9.5Rのコンパウンド・ラディアス、フレットにはビンテージよりワンサイズ大きいミディアム・ビンテージを採用。

ボディ＆ネックフィニッシュはビンテージ同様にオールラッカー・フィニッシュ。ボディは規則性の無いウェザーチェックと激しいダメージが入っており、若干ツヤの有るAll Lacquerフィニッシュ。ネック裏は1F～12F周辺まで剥がされており、木肌の質感が滑りの良い弾き心地。ネックフィニッシュはクリアコートが色ヤケした飴色の仕上げに加え、フレット際の汚れも再現。ネックグリップは、薄く平らなグリップの「1959 D」シェイプ仕上げ。60s Oval Cに比べても平らなグリップ感に仕上げらています。
ハードウェアには、PAT.PEND.刻印サドルを採用したシンクロナイズド・トレモロ、マシンヘッドはビンテージタイプのクルーソンペグを装備。

ボルトオン構造によるクリアな生鳴りが特徴のフェンダーの中でも一線を超えるカスタムショップの生鳴りは、アンプから出力された際の空気感とサウンドの厚みが別次元。更には、レリック仕上げによって得られる響きが、1コード弾くだけでボディ＆ネックのバイブレーションを充分に体感できるほど。その圧倒的な生鳴りは、アンプで出力せずとも何時までも弾いていられるほど心地良く、また弾き応えのあるカスタムショップでしか味わえないクオリティ。

その素晴らしい鳴りを再生するピックアップは、全てハンドワウンド・ピックアップを採用。通常の機械巻に比べ、倍音豊かでアコースティックな空気感がアンプから出力される印象。搭載モデルはTroposphereシングルコイル(アルニコ5/フォームバー)を装備。ネック→ミドル＆ブリッジの順に抵抗値が高くなっており、キャリブレーションが取られた組み合わせ。サウンドとしては、69シングルコイルに似たようなトーン。ドライブサウンドでは、69シングルのようにキレのあるカリッとしたドライブ/ディストーション、クリーンでもハイ～ハイミッドにピークのある歯切れの良いトーン。50年代とは違った鋭いサウンドはモダンなトーンに感じます。ミドルピックアップは逆巻逆磁極仕様となっているので、ミックスポジションでハムキャンセル効果によりノイズを軽減。

コントロールはVINTAGE MODIFIED STRAT#2を採用。ボリュームコントロールには、セラミックコンデンサーと抵抗を組み合わせたハイパスコンデンサーをベースにしたBLEEDカスタムが施されており、トーンコントロールはそれぞれのポジションにマッチしたFENDERペーパーワックスコンデンサーを使用。BLEEDカスタムにより、ボリュームを絞っても中高音域を維持した状態でボリュームを絞ることが可能となっています。フルボリュームでリードトーンにサウンドメイクし、7～8でバッキングトーン、6以下でクリーン/クランチと言ったゲインコントロールとして役立つボリューム・コントロールとなっています。一般的なハイパスコンデンサーに比べ、中域が残る感じで細くなりすぎないトーン。トーンコントロールのコンデンサーは、ネック＆ミドルトーンとブリッジトーンの各ポジションに適正なコンデンサー数値を選択する事で、全体のトーンバランスが取れている上、トーンカットした際のサウンドも魅力。

貫禄のあるルックスに反して、モダンにカスタマイズされた即戦力仕様の一本をお見逃しなく！！

☆Fender Custom Shopとは
フェンダー社が仕入れた木材の中から厳選されたマテリアルを用い、昔ながらのハンドクラフトと高い製作技術でフェンダー・ブランドにおける最上級のギターを製作するために1987年に設立されたセクション。長い歴史を誇るフェンダー社の伝統と技術を受け継いでいるセクションであり、マスタービルダーシリーズのような世界に1本しか存在しないモデルを始めとし、限られたスタッフにより組み上げられたカスタムショップならではのラインナップはまさに最上級であり最高級。
製作に使用される道具の数々は、1950～1960年代当時に使用されていたジグ等を使用。フェンダーギターのノウハウを熟知したスタッフ達の拘りによって生み出される楽器は、弾き手を満足させる極上のクオリティとサウンドを誇り、生涯付きあうことのできる頼もしい相棒となることでしょう。