当時の高級アーチトップ譲りの豪華なルックスを備え、ジャズミュージシャン向けのレスポールモデルとして1954年に登場したレスポールカスタム、紆余曲折ありすっかりロックミュージシャンに愛される銘機として、現在も絶大な人気を誇るギターとなりました。
今回入荷は、1968年の再生産発売からマイナーチェンジ後の、1970年頃出荷の1本。オリジナルのエボニーブラックカラーを剥がし、ナチュラル状態でフィニッシュされた1本です。
【ボディ】
全体重量は約4.8kg。ボディ材はメイプルトップ/パンケーキ構造のマホガニーバックとなります。レスポールカスタムといえばエボニーブラックカラー、という非常に強いイメージのあるモデルですが、ナチュラルカラーを愛用しているギタリストもおなじみではないでしょうか。かなり古い時期にナチュラルカラーへの変更が施されているようで、クリアーの飴色への変化やウェザーチェックがしっかりと見受けられ、全体的にキズ、ピックアップリングの割れ、ゴールドパーツのメッキ剥がれやくすみも含め、素晴らしい雰囲気を纏います。ブリッジユニットはナッシュビルスタイルに交換済みとなります。その他コントロールノブ、スイッチノブ、ジャックプレートは交換されています。若干のストラップピン移動跡がみられます。
【ネック】
ネック材は小さなボリュート付きのマホガニー3ピース。フィンガーボード材は貴重なエボニー。ボディ同様ネック裏はエボニーブラックを剥がしナチュラルでフィニッシュされています。ネック裏やインレイまわりのウェザーチェック、ヘッドまわりのキズやネック裏の細かな打痕はみられるものの、良いコンディションをキープしています。シリアルナンバーがしっかりと確認できるのが嬉しいですね。チューナーは「Grover 102G」に交換済み、巻き具合にバラつきはそれほどなくしっかりと機能します。フレット/ナットはいちど交換済み、当店にてすり合わせ調整済みでプレアビリティは良好です。ナット幅42.7mm。がっしりとしたネックシェイプはこのギターの魅力のひとつでしょう。
【電装系】
コントロールはレスポールモデルおなじみの【3wayピックアップセレクター/2ボリューム/2トーン】。ピックアップは1980年代のTim Shaw(ティムショー)ハムバッカー、いわゆる「New PAF(ニューパフ)」に交換済みとなります。アウトプットジャックは当店にて交換済み、POT、キャパシターは当時のコンディションをキープ、つまりキャパシターはスプラグ製ブラックビューティ―がしっかりと残っています。クリアーで太い出音をベースに、フロントポジションの甘く艶やかなトーン、リアポジションのパリッとしたギブソンサウンドが魅力ですね。
付属ケース:Gibsonワインレッドインナーブラックハードケース(取っ手欠損)
Weight:4.8kg
Body Material(Top/Back):Maple 3 piece/Laminate Mahogany
Neck Material/Scale Length:Mahogany 3 piece w/Volute/624mm(24-1/2inch)
Bridge/Tail:Schaller BR-045 Modern Tune-O-Matic Nashville Style Gold(replaced)/Stop Tailpiece Gold
Fingerboard/Fret Marker/Radius:Ebony/Pearloid Block/304.8mm(12inch)
Nut Width/Fret Width:42.7mm(replaced)/3.1mm(replaced),22F
Neck Thickness(1F/7F/12F):21.8mm/25.0mm/27.0mm
Capacitor:Sprague Black Beauty .022μF 400VDC
Pickup(Neck/Bridge):Gibson PU-490 (Tim Shaw) Humbucker stamped with numbers(Silver polepiece, 7.7kΩ/Gold polepiece, 7.6kΩ)
※ピックアップの直流抵抗値はコントロール部を通した計測となります
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