【チューニング】ギター・ベースのいまさら聞けない種類と方法!

楽器を始めるにあたり、一番大切なことは何かと思いますか?
それはチューニングを合わせることです。このページでは、チューニングの基本的なやり方から、ドロップチューニングやオープンチューニングなど様々なチューニングを実際の楽曲を交えてご紹介します。
初心者の方はもちろん、ギターに慣れてきた方も、チューニングを通して様々なプレイスタイル・アプローチがあることを体感してもらい、これからの音楽ライフのお役に立っていただえたら幸いです♪

チューニングはいつするの?どんなときに必要?

ズバリ、常にする必要があると言えます。なぜならばギター・ベースのチューニングは環境に左右されやすいからです。
ケースから楽器を取り出したらチューニング → 1曲弾き終えたらチューニングと、こまめに行っていただくことをオススメします。

チューニングするのに必要な道具

チューナー

現在最も利用されているのがチューナーです。大きく分けて2種類あり、それぞれに利点があります。共通しているのは、楽器に接続して音程を視覚的に確かめることができるので、正確にチューニングを合わせられます。

クリップチューナー

ギターのヘッドに取り付けて振動を感知し、音程を測定するチューナーです。シールドを接続する必要がなく、素早くチューニングできるのが利点。

クリップチューナーを探してみる

ペダルチューナー

足元に置いてギターの音をシールド入力で測定するタイプのチューナーです。シールド接続なら周囲の音の影響を受けにくく、より正確にチューニングを合わせることができます。

ペダルチューナーを探してみる

音叉

音叉は二股に分かれた金属の棒で、柄を持って硬いところに当てると「ポーン」と綺麗な音がします。
慣れるまでは合わせるのが難しいものの、音叉を使ったチューニングは耳のトレーニングにもなります。またピアノやキーボードなどに、「ラ」の音を出してもらうのも良いでしょう。

音叉

ギターやベースのチューニングでは440Hz (ラ) の音の音叉を使います。音叉の柄の部分をつまみ、先端を軽く打って振動させます。
振動しているうちに柄の丸い部分をギターのトップ(表板)等の硬い物や耳元に近づけることで音が聞こえます。

ギターのチューニングについて

チューニングする順番は、厳密にどこからというのはありませんが、オススメは低音側の6弦から順番にE(ミ)、A(ラ)、D(レ)、G(ソ)、B(シ)、E(ミ)と合わせていく方法です。コツは、まず最初は、全弦を大体のところ(1音下ぐらい)までチューニングを合わせてから、ゆっくりと揃えていくのがよいでしょう。

基本

6弦E
5弦A
4弦D
3弦G
2弦B
1弦E

ベースのチューニングについて

ベースのチューニングする順番は、ギターと同様に低音側の4弦から順番にE(ミ)、A(ラ)、D(レ)、G(ソ)と合わせていく方法がオススメです。

基本

4弦E
3弦A
2弦D
1弦G

多弦ギター・ベースについて

音楽スタイルの多様化に呼応するようにギター・ベースも日々進化しています。
それを象徴するのが7弦ギターや5弦ベースなど、弦の数を増やして音域の幅を広げたことで、よりプレイヤーの表現力の幅を広げた多弦ギター・ベースの登場です。

ギター・ベースとも低音のLow Bが追加されているものが多く、これによりドロップチューニングをしなくてもヘヴィな音を出すことができ、より自由な表現を可能にすることができました。チューニング表は以下のようになります。

ギター

7弦B
6弦E
5弦A
4弦D
3弦G
2弦B
1弦E

ベース

5弦B
4弦E
3弦A
2弦D
1弦G

どんな曲がある?

Blind Korn

7弦ギター&5弦ベースを使っており、Low Bを活かした非常にヘヴィなサウンドで、90年代当時の音楽シーンに衝撃を与え、現在に至るまで数多くのフォロワーを生んだ、Korn。ダークなトーンとうねり立つようなグルーヴ感は注目ポイントです。

バリエーションは無限大?名曲で聴ける特殊チューニング

さて、ここまで読んでもらって、チューニングの大切さを理解していただいたと思います。しかしもっと大切なことは、楽器を弾いて楽しむこと、表現力を広げていくことだと思います。そこで、チューニング方法を変えるだけで、どれだけギターの表現が変わるかをご紹介します。ノーマルチューニングから、どうやって変えればよいかのポイントと、オススメの名曲をご紹介します。是非ご覧ください!

半音下げチューニング

ポイント:レギュラーチューニングから全弦半音下げ

レギュラーチューニング半音下げチューニング
6弦EE♭(D♯)
5弦AA♭(G♯)
4弦DD♭(C♯)
3弦GG♭(F♯)
2弦BB♭(A♯)
1弦EE♭(D♯)

どんな曲がある?

半音下げチューニングをすることで得られる独特の重厚感から、主にハードロック・メタルなど、ヘヴィなギターリフが前面に出てる曲に多い傾向があります。

Purple Haze(Live at the Atlanta Pop Festival) The Jimi Hendrix Experience

半音下げチューニングで真っ先に思い浮かぶのがギターヒーロー”ジミヘン”。チューニングを下げることで生まれる重厚感と、ストラトとファズを組み合わせたエッジの効いたトーンは多くのギタリストを魅了し続けています。

Welcome To The Jungle Guns N’ Roses

レスポールとMarshallアンプを組み合わせたヘヴィでエッジの効いたサウンドに、ザクザクした刻みがスピード感を与え、多くのフォロワーを生んだ名曲です。

ドロップDチューニング

ポイント:レギュラーチューニングから6弦のみ1音下げ

レギュラーチューニングドロップDチューニング
6弦ED
5弦AA
4弦DD
3弦GG
2弦BB
1弦EE

どんな曲がある?

6弦のみ1音下げるだけでヘヴィな表現ができることから、半音下げチューニングと並んで古くからハードロック・ヘヴィメタルでアプローチされていたことはもちろん、一方で独特のダーク感も出せることからオルタナティブロックなど、幅広いジャンルの音楽で聴くことができます。

THE FINAL EPISODE ASKING ALEXANDRIA

このニュアンスがまさにドロップDチューニングの真骨頂と言えるでしょう。
主に6弦から4弦までを駆使し、まるで自らの感情を刻み付けるかのようなリフの応報で、ヘヴィかつアグレッシブなサウンドを生み出しています。

OUTSHINED SOUNDGARDEN

低音弦だけでなく、6弦全てをうまく組み合わせ絡めていくようなギターアプローチがとてもユニークです。
ヘヴィネスさはもちろん、ダークかつエキゾチックな雰囲気を醸し出していて、楽曲の広がりに一役買っています。

オープンGチューニング

ポイント:レギュラーチューニングから6弦・5弦・1弦を1音下げる

レギュラーチューニングオープンGチューニング
6弦ED
5弦AG
4弦DD
3弦GG
2弦BB
1弦ED

どんな曲がある?

オープンチューニングは、ブルースやフォークミュージックなどに人気があり、開放弦で弾いたときの響きが特徴的で、コードのセーハーを簡略化できることで生み出されるキレの良いバッキングリフや、スライドバーを駆使した唸るようなギターソロなどの数々の名演が残されています。その独特の響きから多くのギタリストから根強い人気があります。

Start Me Up  The Rolling Stones

オープンGチューニングといえば、キースリチャーズではないか?といっても過言ではないぐらい、数々の世界的なヒット曲を生み出しています。開放弦を見事に活かしたリズムギターのキレの良さはロックンロールのダイナミズムに溢れているといえるでしょう!

Dark End of the Street  Ry Cooder

キースリチャーズの代名詞となっているオープンGチューニングを伝授したというのがRy Cooder。オープンチューニングの達人と言われ、様々なオープンチューニングで名演の数々を世に出しています。
そして、オープンチューニングで活きるのがスライドギター。味わい深いギターのトーンとメロディが心を揺さぶります。

DADGAD(ダドガド)チューニング

ポイント:レギュラーチューニングから6弦・2弦・1弦を1音下げる。

レギュラーチューニングDADGAD(ダドガド)
チューニング
6弦ED
5弦AA
4弦DD
3弦GG
2弦BA
1弦ED

どんな曲がある?

音の組み合わせから、複雑で幻想的な雰囲気を醸し出してくれるのがDADGADチューニングです。
アイルランド音楽で好まれているチューニング方法でメジャー調ともマイナー調ともいえぬ独特の自由さのある響きが得られます。

Kashmir Led Zeppelin

どこか怪しげで壮大、メジャーともマイナーともどちらとも掴めない独特の浮遊感。Jimmy Pageが奏でるエレキギターの響きがエキゾチックでとても印象的で楽曲の華を飾ります。Led Zeppelin結成以前からスタジオワーク等で培った多様な音楽性が活きているといえるでしょう。

いかがでしたでしょうか?チューニング方法のご紹介だけではなく、様々なチューニングアプローチをご紹介しました。表現の幅が広がり、その奥深さをご理解いただけたかと思います。これ以外にもアコースティックギターの特殊チューニングが生んだ名曲など、挙げればまだまだたくさんあります。是非ギター・ベースの演奏を楽しみながら、様々な楽曲・チューニングアプローチと出会い、素晴らしい音楽ライフをお過ごしください♪

▼イケベギターマニュアルにも、チューニングのやり方が載ってます、合わせて読んで見てください。

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