今回は Fender USA の新製品より、『American Ultra Luxe Vintage Stratocaster』のご紹介です。
こちらはフェンダーの伝統的な要素を持ちつつ随所にモダンなスペックを取り入れた、USAラインナップの最新フラッグシップシリーズです。
American Ultra Luxe Vintageシリーズ初登場の今回では、ストラトモデルは 50s Stratocaster、60s Stratocaster、60s Stratocaster HSS をラインナップしています。
元々ラインナップされている同じシリーズの "American Ultra(Luxe)" と違って見た目は伝統的なストラトですが、実は American Ultra の扱いやすいスペックを引き継ぎつつ、様々な新要素を取り入れています💪
まずルックスの特徴として "Heirloomラッカーフィニッシュ" を採用しています。
こちらはUSAモデルでは初となる長年使い込んだようなエイジング加工を施し、ボディとネックは経年による塗装面のくもりとウェザークラックが再現されています。
ヴィンテージギターの雰囲気を再現しただけではなく手触りはしっくりくるほど滑らかなので、ボディ&ネックともに取り回しがしやすくなっています💪
American Ultraシリーズ特有の ハイフレットが弾きやすい滑らかなコンターデザイン&テーパードネックヒール などのモダンな仕様も取り入れていますが、それでも雰囲気を損なわない絶妙なフィニッシュで仕上げられています👀
さらにパーツ類も細かなスレやキズ、一部にヨゴレなどの使用感を再現し、いわゆるカスタムショップの "クローゼットクラシック" のような加工を施しています。
USAモデルで初めてここまでレリック加工を施したモデルをラインナップする点でも、American Ultra Luxe Vintageシリーズがどれだけ精魂込めて作られているかが伺えます👀
ネックは共通で クォーターソーンメイプル材 を基に、22フレット、10-14コンパウンドラディアス、形状は "モダンDシェイプ" を採用しています。
全体的に薄すぎない厚みで、ローフレットはDシェイプと言えど程よい丸みがあるのでコードが握りやすく、ハイフレットはDシェイプらしい平らな形状でギターソロも難なく弾けたりと、各ポジションでそれぞれに適した形状に仕上がっています👀
またステンレスフレットのおかげで弦の滑りも良く、音の立ち上がりもハッキリとした印象があります💪
そしてPUはヴィンテージの要素に重きを置き、American Vintage IIシリーズ で採用されている "Pure Vintageモデル" をそれぞれの年代に合わせたものを搭載しています。ちなみにHSSモデルのハムバッカーには、American Ultra IIで使用されている "Haymaker Humbucker" を搭載しています。
やはりこの Pure Vintageモデル はサウンドに暖かみがあり、Heirloomラッカーフィニッシュによる生鳴りと相まってかなりヴィンテージ志向なサウンドをアウトプットします💪
またHSSモデルは少しサウンドのギャップがあるかと思いましたがさほど感じず、むしろリアハムではメリハリのあるバッキングに向いたサウンドを出すので、トータルで弾きやすさと扱いやすさを感じます👀
HSSモデルが欲しい方はリアポジションでパワーと立ち上がりの良さが欲しいと思うので、この組み合わせはかなりアリだと思います👍
そしてボリュームに "S1スイッチ" を搭載し、ONにするとSSSモデルではPUセレクターの [リア] [リア&ミドル] の位置でフロントPUが ONに、HSSモデルではハムバッカーがコイルタップ状態になります。
SSSモデルの [フロント&リア] ポジションは各々の長所が際立ち、フロントの深い倍音とリアの歯切れ良いサウンドがミックスされ、ここぞという時にひと味違ったサウンドとして使えます💪
HSSモデルのコイルタップは「少しリアのパワー控えめにしたいな…」「ちょっとスッキリしたサウンドが欲しいな…」といった際にかなり役立ち、実質SSS配列になる事でより一体感が出るのでクリーンでも重宝するサウンドになります💪
STシェイプのハイエンドブランドのコンポーネントギターも多々ありますが、このクオリティをすべて "Fender" で完成させているのは、さすがオリジナルかつ70年以上続く世界一のギターブランドと言えるでしょう👀✨
モダンとヴィンテージをかけ合わせた、まさしくフラッグシップと呼ぶにふさわしいNewシリーズ!
フェンダーの今までの集大成といっても過言ではない完成度を誇る、最高峰のスペックを備えた逸品です✨