09年10月来日コンサートの興奮も冷めやらぬ中、トミー・エマニュエルのニュー・アルバムがリリース。今回のアルバムは若手ジャズ・ギタリストNo.1の呼び声も高いフランク・ヴィニョーラ(これまでヴィグノーラと記していたが、正しくはこのように発音するようだ)との共演アルバム。コレが素晴らしいのだ。ベテランのトミーからすれば多分10歳以上年下のヴィニョーラとのレコーディング・セッションが「いかに刺激的で楽しく素晴らしい経験だったか」とか「素晴らしいアルバムの出来ばえに凄く満足している」といった話を来日時のトミーから幾度となく聞いていたが、ここまで凄いとは正直思わなかった。リード・ギタリストとしてデヴィッド・グリスマン・クィンテットのメンバーとしての活躍やサポート・ギタリストとしてもレス・ポールから絶大な信頼を寄せられていたフランクが、トミー・エマニュエルという「大きな存在」を相手に「ジャンゴ・ラインハルト命」のジャズ・ギタリストとしての本領を発揮した熱演を披露。一方、トミーはオランダの友人からプレゼントされたというギブスンのカラマズー(Kalamazoo)・ギターを使用し、ステキなオモチャを手に入れた子供のように「美しいカラマズー・トーン」が奏でられる喜びに満ちたソロでフランクに応える。その2人のデュエット演奏は気心の知れた友人同士の楽しい会話のような響きを聴く者に与え、こちらまでウキウキしてくるのだ。多くのミュージシャンと共演してきたトミーにとってもまさにベストな顔合わせといえるだろう。「Swing 42」「How High the Moon」「Paper Moon」などのスタンダード作品に彼等のオリジナル作品も含む全12曲を収録。大推薦盤。[輸入元解説]
【収録曲】
1.Tenderly (3:53)
2.Clouds (4:57)
3.How High the Moon (4:23)
4.I've Got a Crush on You* (1:00)
5.Young at Heart* (3:23)
6.Swing 39/Swing 42 (6:18)
7.Sweet Dreams (3:33)
8.Paper Moon (5:36)
9.Django's Castle (4:20)
10.Swing 09 (3:29)
11.NatureBoy (4:31)
12.Just Us 4 All (7:34)