これまでの国内入荷数は5本にも満たない伝説的モデル「Prima Artist」が遂に入荷!
数多くの有名アーティストのレコーディングやライブに参加しているファーストコールベーシストLee Sklarを唸らせ、その特徴的なFANNED-FRET SYSTEMやボディバランス、ピックアップ配置など世界中の「通」なベーシストたちから高い評価を得ている、Dingwall(ディングウォール)。
現在、カスタムショップモデルの納期は3~4年という非常に長い時間を掛けて製作されていますが、Dingwallではクオリティ→コスト→時間と優先順位を付けており、全てのプレイヤーが納得するクオリティに仕上げられるよう1本1本の楽器にしっかりと時間をかけながら大切に製作しています。
本機はそのカスタムショップモデルの中でも最上位トップエンドモデルと位置づけられる「Prima Artist(プリマアーティスト)」の3ピックアップ、5弦仕様です。
Prima Artistは「最高のベースギターを世界に届けたいという情熱を原動力に、一切の妥協を許さず設計されている。」とDingwallチームが述べるように、最高グレードの木材を複雑な構造でくみ上げて製作するため、オーダー時に指定できる項目も少なく、ほとんどの箇所が「おまかせ」となるのも本シリーズの特徴です。
そんな本モデルは、材の選定や製作の難しさ等の様々な理由から、しばらく受注停止となっておりましたが、2023年に自信のギターブランド「Padalka Guitars」も運営しているロシア出身のビルダーSimon Padalka氏がDingwallのマスタービルダーとして加入し、長くDingwallに勤めその高い技術力でカスタムショップモデルを製作してきたマスタービルダーPaul Hillacre氏と二人が揃った事で新たな製作が進み、2025年のNAMM SHOWモデルとして、それぞれ1本ずつのPrima Artistを出展し、その独創的なデザインと美しいルックス、そしてプレイアビリティが世界中のベーシストの間で大きな話題となりました。
本機もそのオーダーの例に漏れず、弦の数、PUの数、アクティブオプション以外はマスタービルダーにおまかせとなり、何万通りという組み合わせの中から本機の為の最高の組み合わせを検討し、製作してくれております。ブランド創始者であり同社社長のSheldon Dingwall氏が来日した際にも「Prima Artistは本当に1本1本が世界に一つしかない組み合わせで作っている最高峰のモデルだ」と仰っておりました。
ネックは外側に美しいフレイム杢の入ったMaple、Wengeのラミネートを間に挟み、センター部にも外側と異なる木取りのMapleを組み合わせた5ピース構造にZiricote指板を採用。
指板材の渦を巻くようにうねる杢目が活かされたフロントドット無しデザインですが、もちろんサイドドットを備えておりますのでプレイアビリティに影響は御座いません。ネックの内部には長さの異なる4本のカーボンサポートバーが設置されており、世界各国どの地域においても安定した状態を保つことが出来るように考えられております。
さらに、ネック側にはダボを打ち込み、ボディ側からのスクリューが金属同士で安定したジョイント構造を取っていますので、ボルトオンながらセットネックやスルーネックのようなボディからヘッドまで一体感のある弦振動を生み出します。
ボディトップとバックにはDingwallでも初めて使用する「Tamarind」という木材のスポルテッド杢を使用しており、レースウッドにも似た独創的な図形のような杢目や、スポルテッド杢、さらにはバール杢の要素まで含んだ極上の1枚をブックマッチで採用。
タマリンド材は亜熱帯・熱帯各地で栽培されている、ナッツのような見た目をしたマメ科の木材で、木部は家具などに使用されるほか、実の部分はエスニック料理などにも使用されています。
その豪華絢爛たる木材からトップ材のみならず、バック材やPUカバー、さらにノブやバックプレートまで切り出すため、元々の木材にかなりの厚みや面積を必要とするため、見た目のグレードと相まって木材を用意する事自体が容易ではない事も本モデルの製作を難しくしております。
ボディコアは「Prima Combo」と名付けられたデュアルデンシティ構造となり、最上級のFigured Walnutを低音弦側、同じく最上級のFigured Mapleを高温弦側に配しており、さらにボディセンターのラミネート部は、断面が波を打つように複雑にカットされた状態で貼り合わせられており、一般的なボディ構造にある面と面での貼り合わせよりも接地面積が増える為、複雑なラミネート数ながら、よりボディ全体に豊かな振動を生み出すことが出来ます。
ボディコアとトップ、バックの間にはそれぞれコンストラクションレイヤーとしてWenge材をラミネートし、太く甘くオーガニックであり、トラディショナルな音色にキリっとしたハイレンジを与えた非常にバランスの優れたサウンドです。特にフロント一発でのサウンドは皆さんの耳に馴染の良い「Pサウンド」を発します。
また、DingwallのNGモデルやZモデルでイメージされるような音色とは異なり、もっとポップスやロックでも混ざりの良いサウンドに仕上がっていますので、是非、試奏動画をご覧ください。本当に万能な1本とはこういう事でしょう。
特徴的な3つのピックアップはフロント、フロント+リア(パラレル)、ミドル+リア(シリーズ)、リアの4段階ロータリースイッチによってコントロールされ、JスタイルやMMスタイルのピックアップ位置をシミュレートし、さらにミニスイッチにより、ピックアップ毎のシリーズ、パラレル切り替えが可能ですので、プリアンプとのコンビネーションもあり、そのサウンドは無限に広がります。
スケールは5弦で37インチからスタートし、1弦は通常のロングスケールと同様の34インチとなるFANNED-FRET SYSTEMを採用していますので、どの弦もバランスの良いテンションとしっかりとした音色を出力します。特にタイトな振れ幅による輪郭のしっかりとした発音の美しいローB弦も、このモデルならではの魅力です。
近年FANNED-FRET SYSTEMは、マルチスケールなどの名称でラインナップに追加するブランドも増えており、身体の自然な動きにそった設計は「想像以上に弾きやすい」と多くの声をいただきます。Dingwallについては37インチという超ロングスケールを全く感じさせないボディデザイン、バランス、背面の埋め込み式ロックピンもその一助になっているためでしょう。
日本の正規輸入代理店であるSLEEK ELITEを経由して入荷したPrima Artistは、これまでで5本にも満たない非常に希少なモデルとなり、このルックス、サウンド、プレイアビリティには値段以上の価値は間違いなく御座います。
■Body: Spalted Tamarind Top / Wenge Construction Layer/ Dual-density Prima select Figured Walnut on the Bass side &Figured Maple on the Treble side / Wenge Construction Layer / Spalted Tamarind Back
■Neck: Flame Maple / Wenge / Maple / Wenge / Flame Maple
■Fingerboard: Ziricote
■Pickups: Handmade Prima Artist pickups x 3
■Mini SW: Series/Parallel Switches x 3
■Preamp: Glockenklang
■Controls: Vol (Pull/Passive),Rotary Pickup Selector (Front/Front&Rear Parallel/Middle&Rear Series/Rear), 3 band EQ
■Weight≒4.55kg
ギグケース付属