残しておきたいもの、オイル・ペーパー・コンデンサ。それには懐かしさとともに『時代おくれの新しさ』があります。
真空管アンプの歴史とともにありながら、プラスチック化の渦中、時代は絶滅の危機を経験させました。科学技術の進歩というものが人類を必ずしも幸せにしなかったのと同様、『性能向上、必ずしもいい音の必要十分条件に非ず』というのが私たちの学習結果ではなかったでしょうか。真空管アンプ特有の芳醇な音色の引立て役、その固有のハーモニクス感は、オイル・ペーパー・コンデンサならではのものです。
モントルーでは、エレキギターのトーン回路向けに、小型標準耐圧(400VDC)の2品種を残します。
現代風フォルムの中身は『ビタミンQ』オイル含浸の紙とアルミ箔のコンビネーション、昔のまま何も変っていません。エレキギターには、やはりウェットタイプがよく似合う。その個性はノッペラボーを嫌います。いつか聴いたあの懐かしいサウンドと出逢う、オイル・ペーパー・コンデンサは、いまもこれからもずっと旬です。
■特長・定格
○『ビタミンQ』オイル含浸
○無誘導・無極構造
○使用温度範囲:-25~+85℃
○静電容量許容差:M(±20%)
○静電容量/耐圧
0.047/400VDC