【週刊イケベミュージック・マガジン・アーカイブ#5】レスポール特集第五回歴史編 2026.3.20配信分

               
Angus Ogawa

みなさまこんにちはー Angus Ogawaです。
オフィスの近所で、ついに桜が咲き始めました。いよいよ春なんだなーと気分がとても上がります♪

そんな爽やかさを吹き飛ばすかのように、今日は熱いアルバムを聴いております(笑)
残念ながら昨年亡くなったOzzy Osbourneの「No Rest For The Wicked」です!
何がすごいって…やはり大漢!!になる前、美少年な~雰囲気の~Zakk Wyldeによるギタープレイです。

特にMiracle Man。リフもギターソロもヘヴィかつ豪快ですが、しっかりRandy Rhoadsに対するリスペクトが入っていてオススメです♪

ギターソロに無理やり強引にペンタトニックスケールの速弾きをぶっこんでくるのが、めちゃくちゃスリリングで気分がめちゃくちゃアガリます♪
レスポールを堂々と豪快に構えて弾く姿は、すごくカッコイイのであります!

さて、そんな感じで、今回からはレスポール特集です。

Gibson Les Paulといえば、
ジミー・ペイジ、エリック・クラプトン、ビリー・ギボンズ、デュアン・オールマン、ミック・ロンソン、スラッシュなど、
数多くのロックギタリストが持つ“華のエレキギター”として、名演・名盤を残しています。
その影響は計り知れないほど、現代も多くのギタリストを魅了し続けています。

しかし、Gibson Les Paulは元々、ジャズギタリスト“Les Paul”氏のシグネチャーモデルです。
現在確立されているGibson Les Paulのサウンドは、
ご本人もGibson社も想像していたサウンドとはかけ離れているものでした。

果たしてどのようにして、Gibson Les Paulが誕生し、
現在のサウンドへと成り立っていったのか駆け足ですが辿っていきましょう!

Fender社への対抗意識

1950年代初頭、Fender社が生み出したTelecasterの登場は、ギター業界にとって、革命的な出来事でした。
Gibson社はそれに対抗するべく、Gibson製ソリッドボディのエレキギター開発に乗り出します。

あらゆる面において、Telecasterを上回るエレキギターを作るべく、Gibson社の新社長に就任したテッド・マッカーティ氏の指揮のもとでプロジェクトが進められていきます。

当時のギター業界は、Telecasterを過小評価していましたが、テッド・マッカーティは違いました。
Gibson社が得意とする技巧や職人技を反映しながらも、時代を反映したモダンなソリッドギターを作ることで、アイデンティティを出していきます。
それは、Fender社が打ち出した革新性とは真逆の、伝統を重んじた形での対抗をしたことになります。

Gibson ソリッドギターが出来るまで

Gibsonが誇る技巧と職人技が宿っている、アーチトップギターの長所(際立ったホロウボディの形状、トップの曲線美、fホール)などをどのようにソリッドギターに落とし込めるかの試行錯誤が始まります。真新しいソリッドギターであるものの、どこかGibsonの伝統を感じさせるルックスに仕上げなければなりませんでした。

しかし、そのままの大きさで作ってしまうと重くてとても演奏できません。そこで、従来のホロウギターをベースに、取扱可能になるまで縮小させます。
その結果、他のGibson アーチトップギターよりも格段に小さく薄くなりました。

そして、アーチトップギターにある曲線美を、ソリッドギターでも表現するために、デザイナーはマホガニーボディの上に、削り出しのメイプルトップを貼り付けるという策を考案します。これにより、絶妙なアーチがかかるようになります。
ネックジョイントは、伝統的な“あり継ぎ”ジョイントを採用します。ギターのサスティーンやトーンなどを、トラディショナルな方向することで、Fender社との差別化を図りました。
また、ネックの豪華なインレイや、ヘッドの形状など、Gibsonが築き上げてきたアーチトップギターのアイデンティティを惜しみなく注ぎ込みました。

Gibson Les Paul の誕生

ようやくプロトタイプが出来上がると、新しい楽器のマーケディングに乗り出します。その中で、アーティストのシグネチャーモデルとして売り出してはどうかというアイディアが出てきます。
そこでテッド・マッカーティ氏は人気ギタリスト“レス・ポール”氏に声をかけます。1950年に「テネシー・ワルツ」、1951年には「モッキン・バード・ヒル」「世界は日の出を待っている」などをヒットさせていて、そこで聞ける近未来的なサウンドは、Gibson社が打ち出す新しいソリッドギターのイメージにぴったりだった訳です。

こうして1952年、Gibson Les Paulは、210ドルで発売します。Telecasterより20ドルほど高価でしたが、市場では善戦し発売から2年間でTelecasterの生産量に追いつくか追い越すかの人気商品となります。

主にブルース系ギタリストから注目されていたようで、ジョン・リー・フッカーやフレディ・キングが使っていました。
当時の音源を聴いて見ると、とてもふくよかでリッチな響きで、伝統的なギターの音色がしているなと感じます。

これが本来Gibson社や当時誰もが想像していたGibson Les Paulのトーンだったのかもしれないと推測しています。

誕生からその後…

テッド・マッカーティ氏はその後もとどまることなく、次々と新しいソリッドギターを生み出しますが、レスポールモデルも含めて、セールス面ではあまり好成績をだすことが出来ませんでした。
やがて、1961年にGibson Les Paulはフルモデルチェンジを行い、それまでのGibson Les Paulは市場から姿を消してしまいます。

1962年には、イギリスからThe Beatlesがデビューし人気を博します。それはまるでロックの登場と入れ替わるかのようです。
しかしこの後、Gibson社ですら誰もが想像していたかったであろうアプローチで、世界を席巻します。

ロックギターとして返り咲き

1966年、The Yardbirdsを脱退したエリック・クラプトンが世界中のロック・ブルースファンに衝撃を及ぼします。

John Mayall & The Bluesbreakersにギタリストとして参加して、アルバム“Blues Breakers with Eric Clapton”を発表。
そこで使われていたギターこそが1960年製のGibson Les Paulでした。

レコードから流れてくるのは、Marshallアンプと組み合わせた太く歪んだ、当時は誰も聞いたことのないような音でした。攻撃的なリフやサスティーン、咽び泣くかのような甘いギターソロのトーンなど、Gibson Les Paulのポテンシャルを十二分に引き出しており、「極上のサウンド」といわれています。

この噂が、ミュージシャンの間で瞬く間に広がり、世界中の楽器店からGibson Les Paulを探し出され、ライブやレコーディングで使用されるようになります。
PA技術が発達し大音量化していった当時のロックシーンの中で、Gibson Les Paulは“豊かで強力なサスティーン”や“様々なアプローチが取れる柔軟性”から数多くのロックギタリストから愛されるギターとなったのです。
その結果、1968年に、Gibson Les Paulは再販されることになりました。

ロックの発展は、Gibson Les Paulが支えたといって過言ではないと言えるでしょう。
さて次回は、そんなGibson Les Paulを愛用するアーティストを深堀したいと思います!

それではまたお会いしまShow!!

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