2015年5月17日に、日本を離れアメリカで活動中の、レッド・ツェッペリンのギタリスト「ジミー・ペイジ」を完全再現する世界的な第一人者、ジミー桜井氏が『JimmySAKURAI Plays ZEP』のライブのため緊急来日。その来日のタイミングに、池袋ロックハウスOMスタジオにて、こだわりのギターセミナー第二弾が開催されました。Rock and Rollのバンド演奏から始まった今回は、まるで映画“The Song Remains the Same”を観たときに感じる興奮がそのまま飛び出してきたかのような、レッド・ツェッペリン・ファン、ジミー・ペイジ・ファンにとって夢のような世界が一瞬にして生まれました。(文・写真:Ikebe CREATIVE)
 
“LIVE で弾く! Les Paul 編”

ジミー桜井氏は、日本での活動のために結成したユニット『JimmySAKURAI Plays ZEP』の盟友のジョンジー斉藤氏(Ba.)とディック北畑氏(Dr.)と共にステージに登場。Rock n' Roll ~ Celebration Dayという流れで、1973年頃のライブ絶頂期といわれているサウンドがスタジオ内で蘇りました。前回のセミナーでも取り上げた桜井氏が所有するヴィンテージ1959レスポールとヴィンテージマーシャルアンプから絶妙なコントロールによって弾き出される、ジミー・ペイジ・サウンド。ジョンジー斉藤氏の多彩なフレーズで、サウンドを支えるベース。ディック北畑氏の所有するLudwigの26インチセットから放たれるジョン・ボーナムに肉薄するパワー感。これらが混ざり合うことにより、極上のZEPサウンドが生み出されています。Rock and RollとCelebration Dayのサウンドセッティングはアンプ側は高域を強調したサウンドメイキングにし、ギター側はフロントピックアップ+リアピックアップのミックス・トーンにし、トーンコントロールを行うことによって多彩な表情を表現します。トーン調整によって音色にどのような変化があるのかを説明いただきました。
前回の大研究会でも、セッティングについて詳しくご説明いただいております。詳しくはこちら>>


続いて、Heartbreakerのサウンドメイキング方法についての説明と、バンドによる実演を行いました。 絶妙なピックアップチェンジとトーンコントロールの駆使、そしてギターフレットの運指方法によって、Heartbreakerの曲展開にスリリングさと、メリハリのある音色とバリエーションを得ることができます。ジミーペイジが弾く、コードのDポジションは5弦を開放し、ベース音をAにしています。このパターンは、Communication Breakdownでも確認することができます。また、本来であればグリップしているフレットから近いポジションで弾くところを、わざとグリップしているフレットから遠いポジションまでスライドさせて弾くというように、そのアプローチから得られる、若干のリズムのずれによって、曲にさらなる旨みを与えています。このことから、ジミー・ペイジ自身が、ギターのトーンと曲へのマッチングに相当なこだわりがあることが伺えます。


1970年頃から、行われるようになったWhole Lotta Loveのインプロヴァイゼーションパートの印象的なプレイであるBoogie Mamaのサウンドメイキング方法についての説明と、バンドによる実演を行いました。1973年バージョンのサウンドメイキングの要はECHOPLEX EP-3のエコー効果を利用したショートディレイ(スラップ・バック・ディレイ)をかけます。こうすることによって、ロカビリーなどでお馴染みのあの音に変わります。ジミー・ペイジ本人が、エルビス・プレスリーのバックを勤めたスコッティ・ムーアやエディ・コクランなど、1950年代~1960年代に活躍したギタリストへの憧れを表現していると推測されます。ギター側のセッティングはリアピックアップに切り替えして、ボリューム、トーン共に絞ります。トーンを上げると非常に固い音になるのでそれを考慮して絞ります。また曲中にもめまぐるしくセッティングが変わります。次にミックストーンに切り替えを行い、更にリアピックアップに切り替えを行います。ただピックアップを切り替えるだけではなく、ここでも絶妙なトーンコントロールによって、多彩なサウンドキャラクターを表現します。ジミー・ペイジ本人がトーンコントロールを行っている様子が『レッド・ツェッペリン狂熱のライヴ』の映像で確認できますのでチェックしながら、ギタートーンを追及するといった“より深く”ギターを弾く喜びを味わえると思います。


ジミー桜井


【 Jimmy SAKURAI プロフィール 】

比類なき探究心により、レッド・ツェッペリンのギタリスト「ジミー・ペイジ」を完全再現する世界的な第一人者。その完成度の高さはジミー・ペイジ本人にも認められ、2014年には渡米しアメリカの人気トリビュート・バンド「LED ZEPAGAIN」に加入。日本でリーダーを務めた ZEPPELINトリビュート・バンド「MR.JIMMY」では秋葉原CLUB GOODMANの草創期にレギュラー出演等、池部楽器店とはギタークリニックなどのコラボレーションも数多い。

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