『CDJ-2000NXSとCDJ-900NXSがSerato DJに対応、とはどういうことか?』
 

近頃のDJ機器と言えば、ラップトップと直結する所謂『PCDJコントローラー』に目が行きがちなのですが、個人的にはやはり『CDJ』がスゴイなと。


現代のCDJは、CDはもちろんのこと、USB、SDカード、さらにPCとも接続出来て(注1)、その名前こそ『CDJ』ではありますが、実際のところは『マルチメディアプレーヤー』です。しかも、本体のディスプレイには曲の波形も表示されるほか(注2)、Sync機能なども搭載されており(注3)、ここまで来るとPCDJソフトウェアすら不要なのではないかと考えてしまうほどです。


そんな中、パイオニアのとある記事が目についたのでした。『CDJ-900NXSがSerato DJに対応』というもの。私、正直ドキッとしました。というのも、ついにRANEの専用インターフェース無しでもSeratoが使えるようになったのか!と思ってしまったからです。Serato DJ自体はMIDIコントローラーに対応したDJソフトウェアですし、CDJ-900NXSにはサウンドカードが搭載されています。正直、無い話ではないのです。。。


ですが実際にはそういうことではなく、USBで直結することで、従来だと必要な『Serato DJ用コントロールCD』無しでSerato DJをコントロール出来るようになった、という趣旨のものでした。ちなみに、この機能は『Serato HID Mode』と呼ばれているようですね

CDJがSerato製品に対応したというアナウンス自体は過去にも何度かありました。CDJ-2000NXS やCDJ-850は既にSerato DJに対応していますし、CDJ-350もScratch Liveには対応しています。(2014年6月現在)
しかし私は、これまでこの手の話をことごとくスルーしてきたのでした。それは、『コントロールCD無しでコントロール出来る』という部分にいまいちメリットを感じなかったからです。それだけであれば、コントロールCDを用意すれば済みますし、その上、CDJをそれぞれUSB接続しなければならないため、USBポート数の問題も出てきます。これじゃ使いません。。。



ずっとそう思っていたのですが、先日『Serat DJが専用インターフェース無しでもOKになったのか??』という素敵な勘違いをしたことをきっかけに、ようやくそのメリットに気が付いたのです(苦笑)。


CDJをSerato用のプレーヤーとして、従来通りコントロールCDを使用して動かした場合、CDJ自体に搭載されている便利な機能の数々(大型のディスプレイや選曲ダイヤル、オートループやホットキュー等々)はほとんど使用できません。(※細かく言うと、ABSモード時はCDJの機能は多少使えるのですが、そうするとSerato側のHOT CUEやループが使えなくなってしまいます。実際のところ、RELモードでプレイしSerato側の機能を生かし、CDJの機能を犠牲にしているケースが多いような気がします。)せっかく高価なプレーヤーを使っているのにこれでは少し悲しいですよね

『コントロールCD無しでコントロール出来る』ということはつまり、CDJがSerato DJ用のMIDIコントローラーになるということ。CDJに搭載されている機能が基本的にはそのまま使えるのです。Serato DJのコントローラーとして。先に、「ここまで高機能になるとPCDJソフトウェアすら不要なのではないか」と書いたように、それほど高性能なCDJに搭載されている機能は豊富でPCDJソフトウェアの機能性に近いものがあります。コントロールCDを使用した場合は高機能なCDJであるほど、もったいない感が増してしまうのですが、USBで直結した場合はCDJが高機能なほど、快適にプレイすることが出来るのです。ただし、CDJ-2000NXSの場合はHOT CUE(3ポイントまで)が使用でき、対してCDJ-900NXSではROLLが操作出来るという部分などは、プレイスタイルによって好みが分かれてくるところでしょう。


 デモ動画
これまで書いてきたことは、何も今更フィーチャーするほどのことでもないような至極当たり前のことと感じてしまわれるかもしれませんが、実際にプレイしてみればきっとそのメリットの大きさに気が付いていただけるはずです。SeratoのDJソフトウェアが、アナログ的ニュアンスの強かったScratch Liveから、(TRAKTORほどではないにせよ)これまでよりはよりデジタル的なニュアンスの強いSerato DJに移行し、PCDJソフトウェアに搭載された機能を多用するDJスタイルがますます浸透してきた今だからこそ、「使える」機能になってきているように感じています。間違いなく、DJプレイ中にラップトップを触る回数も減るでしょうし、Serato DJ用に別途MIDIコントローラーを導入しなくてもよくなるかもしれません。専用のドライバーも不要なので、現場にCDJ-2000NXSかCDJ-900NXSが設置されているのであれば、一度試してみるのもいいと思います。その際は、いつもよりUSBケーブルを2本多めに(必要であればパワードタイプのUSBハブも)持っていくことをお忘れなく

ただし、Serato DJとCDJを直結する場合は、CDJ側のファームウェア(CDJ本体のバージョン)が相応のバージョンにアップデートされている必要がありますので、現場で使用する場合は予め確認しておくことをお勧めします

スタッフ:大脇


(注1)SDカードはCDJ-2000NXSのみ。
(注2)パイオニアの楽曲管理ソフト「rekordbox」で解析を行った音源ファイルのみ。
   CDでプレイした場合、細かい波形は表示されない。
(注3)CDJ-2000NXS、CDJ-900NXSに搭載。


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