【鍵盤堂】 Organ Ladies Live "華(hana)"ライブレポート
レディース・オルガン・ライブ「~華 hana~」と称されたこのイベント、読んで字の如し、女性オルガニストのみをフィーチャーしたオルガン・ライブ・イベントだ。大阪、東京で行われるこのイベントの幕開けはまず大阪・心斎橋のRag-Timeで行われた。

このお店にはHammond B-3とレスリーが常駐されており、このイベントでも登場した橋本有津子が度々出演している、オルガン奏者のイベントにはうってつけの場所と言えるだろう。
この日は同時に複数のプレイヤーの共演もあり、B-3の他にXK-3Cもセッティングされた。MC以外には特にPAシステムなどもなく、生のオルガン・サウンドがダイレクトに、大勢のオーディエンスの中にあってもしっかりと聴け、勿論、演奏者の技量も含めて改めてその楽器の実力を思い知らされるライブであった。
立ち見が出るほど大入りで熱気ムンムンではじまったこのイベント。まず、トップ・バッターはこのイベントの仕掛け人とも言える優季。主に関西エリアで活動してきた彼女だが、この所、東京にも進出、次第にプレイヤーとしての実績を積むであろう「ルーキー」だ。スタンダード・ナンバー「Seven Steps To Heven」「Funky M」を独自のアレンジで楽しませてくれ、グルーヴィーで随所にウイットに富んだプレイを繰り出させる様は爽快だ。


そしてもはやベテランと行っても過言ではない小野みどりが登場し「マンボイン」「リルダーリン」を演奏。トラッドながらもフレッシュな印象のプレイは時にパワフルに、そして時に実に落ち着いたムードでも聴かせてくれる、流石は大阪オルガン界のヒロインだ。

そして「from Tokyo」と紹介されMCもしっかり地声の大高清美は、XK-3Cで自己のオリジナル楽曲「Departure」「Commodore funk」を披露。ジャズ、ロック、ファンクそしてプログレまで、ジャンルに囚われずにオルガンでのパフォーマンスはパワーに満ち溢れ、今後のオルガン・ミュージックの可能性も感じさせる演奏であった。

そして大御所、橋本有津子の登場。当初の選曲を変え、「Duff's Blues」「All The Way」を演奏。ヴィンテージ・オルガンのトーンとイントネーションを知り尽くしたその余裕と風格は流石の一言。さらにお店の音響状態までも利用しているかのようなバランス感覚とタッチは見る者を釘付けにしていた。

一人2曲ずつ、参加メンバーの橋本裕(G)、恒川久徳(ds)のソロもたっぷり聴ける濃い~内容だったがあっという間に一部終了。

2部はオルガンイベントならではの各メンバーのコラボ演奏が展開された。まずは、 B-3に優季、XK-3Cに大高が座り「Silverade」を演奏。ジョーイ・デ・フランチェスコの演奏でも知られている曲だが、2人の個性溢れるソロはオルガンバトルと言っても良いほど迫力満点だ。

優季が残り、XK-3Cに小野みどりが座り演奏された「Afro Blue」は音色も各々ぶつからないようなセッティングでアレンジも凝っており、非常に聴き応えのある演奏だった。

次は、B-3に小野みどり、XK-3Cに橋本有津子が座り「It's a Wonderful World」を演奏。ヴィンテージ・オルガンに造詣の深い二人だけあって、トーンのセッティングやバランスが絶妙で、新旧の楽器での競演ながらどちらがどちらの楽器を弾いているのかがわからないほど。まさにオルガンはこう鳴らせという説得力のある演奏だ。

ラストはB-3に橋本有津子、XK-3Cに大高清美が座り今日の中で一番アップテンポの「Cherokee」を演奏。コードやブレイクなどアレンジされ、見事なソロ回しは最後を締めくくるにふさわしい演奏だった。

当然、アンコールは鳴りやまず、1台に2人ずつ座りロック調にアレンジされた「Giant Steps」を全員でソロ回し、迫力満点のオルガンバトルで終了した。



このイベントのサブコメント通り、ジャズオルガンにとどまらず様々なジャンルのオルガン演奏が楽しめ、これからのオルガンスタイルに、より「華」を咲かせてくれる予感のする楽しいイベントであった。

今回のメンバーに池見宏美も加わる東京イベントは8/9目黒・Blues Alley Japanで行われるが、非常に楽しみである。(Text by 森寅男)
SET LIST
■1部
優季「Seven Steps To Heven」「Funky M」
小野みどり「マンボイン」「リルダーリン」
大高清美「Departure」「Commodore Funk」
橋本有津子「Duffs Blues」「All The Way」
■2部
優季、大高「Silverade」
優季、小野「Afro Blue」
小野、橋本「It's a Wonderful World」
橋本、大高「Cherokee」
■encore
「Giant Steps」
大高清美さんからのメッセージ
私がオルガンで演奏活動を始めて10年以上たちますが、ここにきて、ハモンドに限らず、自分たちの演奏、音楽をオルガンという楽器を使って表現したいという女性オルガン奏者が増えて来ました。

海外でも、ジョン・メデスキーを初め、ソウライブなど、ジミースミスにとどまらない、オルガンミュージックが出てきてますが、日本でも、だんだんオルガンというイメージが変わって来てるなぁと思います。
しかも、あの大きな楽器を操ろうと思う女性が増えていると言うのはホントに凄いですよね。

そんな女性オルガニスト応援企画ではないですが、何かライブが出来ないかなと、実は3年前くらいから構想は練っていたのですが、今回、優季さんと色々オルガン談義をしていて、意気投合し、ライブが実現しました。
既に大阪ライブが終了しましたが、さすが皆さん実力者ばかり、しかも同じように左手ベースというスタイルにもかかわらず、各々サウンドが違い、非常に盛り上がりました。

次回東京でのライブは8/9(日)目黒の「Blues Alley Japan」で行われます。
ぜひ、オルガンサウンドと共に素晴らしい女性プレイヤーの演奏を楽しんで下さい。


assure LIVE(DVD)
Out of Sight/大高清美
Paragraph/大高清美
Frames/大高清美
大高清美(Org.)と菅沼孝三(Dr.)によるユニット「Assure」のライブDVD
2001年発売のソロアルバム。
2002年発売のソロアルバム。
2004年発売のソロアルバム。

「オルガン」関連製品のショッピングページはコチラ!

お問い合わせ
tel:03-5728-6941
担当:アベ、アンドウ
■メールでのお問い合わせ

■鍵盤堂 詳細情報

copyright