レスリースピーカーの魅力
キーボーディストYUHKIさん愛用のレスリー「147」。
レスリースピーカー(ロータリースピーカー)というアンプをご存知でしょうか。

キーボーディストにとってはハモンドオルガンに欠かせない存在として有名ですが、ギタリストにとってもE・クラプトンの使用でご存知の方も多いかと思います。ライブステージでキーボーディストの後ろに見える家具の様な大きな茶色い箱、そしてオルガンの音を「シュワシュワ」揺らす装置、といえばイメージできる方も多いのではないでしょうか。

いわゆるビブラート/トレモロ系のエフェクトは、電気的な回路によって音に揺らぎを与える製品が殆どですが、レスリースピーカーの特徴は、「物理的なドップラー効果」によって、音量/音程/音質の揺らぎを生み出す・・・この1点に尽きるでしょう。

■ドップラー効果とは?

 救急車のサイレンが、自分の前を通り過ぎた途端にピッチが低く聞こえた経験はありませんか?エンジン全開のレーシングカーやバイクが近づくにつれて排気音が高くなり、目の前を境に低く変化しますよね。こうした、「音の発生源と聴く人との相対的な速度によって、周波数(ピッチ)が変化して聞こえる現象」を「ドップラー効果」と言います。


 レスリースピーカーの場合は、回転するスピーカーによって、「音が自分に近づく→遠ざかる」現象を物理的に作り出しているのです。この結果、スピーカーから出力される音は、ドップラー効果によってピッチが上下し、いわゆる「ビブラート」効果が知覚できます。

 加えて、スピーカーの向きや位置によって、音量や音程も変化しますから、同時に「トレモロ/コーラス」効果も発生、もちろん全方位に音を放射する訳ですから、部屋の反響等によって壮大な広がり感も得られます。

 レスリースピーカーとは、こうして音程/音量/音質が、複雑に絡み合ったエフェクトを生み出す装置なのです。
■レスリースピーカーの歴史
 現在では、ハモンドオルガンの付属品と言っても過言ではない程、ハモンドとレスリーはセットで認知されていますが(事実、現在では鈴木楽器が双方の商標を保有・製造しています)、元々は1940年代に、ドン・レスリーという人物がハモンドオルガンのために作ったサードパーティ製品でした。

 しかし、その効果があまりにハモンドオルガンの特性にマッチしていたため愛用するオルガニストが続出します。当初、自社製のアンプを販売するため、ハモンド側はレスリースピーカーに対して様々な抵抗を試みますが、ユーザーの要望には抗うことは出来ずに程なく両者は提携することになるのです。こうして、名実共にレスリースピーカーは、「ハモンドオルガン正式スピーカーユニット」となりました。

 以降ジャズ、ファンク、ソウル、ゴスペル、そしてハードロックに至るまで、様々な名盤・名演を残したのは周知の通りです。

 右の写真は、ハモンドB3に取り付けられたレスリーのコントロールスイッチです。その形から「ハーフムーン(半月)スイッチ」と呼ばれる、いかにも「後付け」的な取り付け位置が、サードパーティ由来製品の名残を残します。
■レスリースピーカーの構造

① ホーンローター
② ホーンドライバー(ツイーター)
③ モーター&プーリー
④ ウーファー
⑤ ドラムローター
⑥ 電源・パワーアンプ部

 ※3300/1202系は別途プリアンプを搭載しています。

 代表的なレスリースピーカーは、「ホーン」「ドラム」の2つのスピーカーが搭載されています。上部に位置するラッパ型の「ホーン」は、スピーカーで言えばツイーターに相当し、高音部を担当します。下部の「ドラム」は同様に、低音を担当するウーファーです。それぞれのスピーカー自身は実際には回転せず、音の出力先を横方向に導く2本のラッパ状の「ホーン」と発泡スチロールで出来た円筒形の「ドラム」が回転します。
 モーターの回転速度は「ストップ」「スロー」「ファースト」の3段階をリモートコントロールできます。
■動的なエフェクト
 いわゆる「揺らぎ」系エフェクトは、その効果を得たいときにペダルを踏んで「ON/OFF」の切替を行う場合が殆どです。しかし、レスリースピーカーの場合はその回転スピードを2段階で、演奏中に積極的に切り替える奏法が特徴です。通常は「スロー」で演奏し、例えば「ここ一発」のロングトーンで「ファースト」に切り替えて盛り上げるなど、劇的な演出を可能にします。特に、タッチの強弱の変化が無く持続音のオルガンでは、その効果が顕著に現れます。

 スピードの切替は、瞬時に切り替わるのではなく、回転部分の質量による慣性から、徐々に、滑らかに変化します。質量の異なるホーンとドラムでは、必然的に切り替わるスピードが異なります。こうした結果として、非常に音楽的な印象をリスナーに与えます。


2101シリーズの内部
■幅広いラインナップ
 伝統的なモデル「122XB」は、大きな木製キャビネットと制御系を持つ真空管アンプです(6L6GC×2)。

 更に、DCサーボモーターの使用、パワーアンプのトランジスタ化といったリファインにより、小型化・高耐久・低消費電力化を実現したモデル「3300」があります。「3300」は、プリ部に真空管(12AX7)を搭載し、回転スピードもマイクロプロセッサ制御により綿密に設定することで、クラシックなレスリーの再現に成功しました。

 また、ドップラー効果によるピッチの変化を知覚できるのは主にホーン部であることを利用して、ドラム側をシミュレーター化し、ステレオスピーカーで代用することで大幅な小型化に成功したモデル「2101シリーズ」も人気です。

■様々な入力端子
11ピン(左)/8ピン(右)
 「122XB」など、伝統的なモデルは11ピンの専用端子(真空管ソケットを応用したもの)のみを備えており、同端子を備えたオルガン以外と接続する場合は専用のプリアンプが必要です。11ピンケーブルは、音声信号の他に電源ON/OFF、ファースト/スローのコントロール信号が含まれています(過去の製品である122や147では、異なる仕様の6ピン端子を使用しています)。

 より小型の8ピン端子を使用するモデルも存在します。こちらはMIDI端子と同じDIN規格のコネクタを使用しており、音声信号とスピードコントロール信号のみを転送します。

■ギター直での使用も可能!
 そして、「3300」「2101シリーズ」には、待望の「通常ライン入力端子(1/4"フォーン)」が搭載されました。これにより、ハモンドオルガン以外のライン出力を持つシンセサイザーの直接入力が可能になりました。
 しかも、これらのモデルの内蔵プリアンプのゲインは高めで、ギターのハイインピーダンス信号にも対応。つまり、外部のプリアンプ等を介することなく、ギターアンプとしても使用可能なのです!
 スピードコントロールは、汎用のフットスイッチ(アンラッチタイプ)を本体に接続することによっても切替可能です。

■マイキングの妙
 この独特な効果を録音/PAにて拡声する場合は、マイクで拾うことが必要です。一般的に、2本をステレオでホーン側に、ドラム側に1本、計3本のマイクで拾うのがお約束です。ホーン側のマイク同士の角度、マイクとレスリーとの距離などにより、広がり感や音質も変化する、非常に奥深い世界です。


 新世代モデルの登場により、本来の魅力を備えたまま、より手軽に「ホンモノの」レスリーエフェクトを手に入れることが可能になりました。

 キーボーディストはもちろん、ギタリストや宅録アーティストも、このクラシックで原始的なエフェクト発生アンプを使いこなしてみませんか?


(写真:2007年NAMM Showにて・レスリー3300にギターをダイレクトに接続。)
ホーンもドラムも回ります。憧れの本格派レスリー。
風格漂う大型レスリー。真空管パワーアンプによる、王道のサウンドです。

■寸法/重量:72×40×102cm /70kg
■接続端子:11pin
3300のウッドキャビネット仕様。ウッドキャビネットによる重厚な箱鳴りが魅力。

■寸法/重量:64×52.4×79.5cm /51kg
■接続端子:11pin、8pin、1/4"(Line)
■ギター接続可能
真空管プリ搭載。ライン入力も備えたツアー仕様のヘビーデューティーな新世代レスリー。

■寸法/重量:63×52×90cm /57kg
■接続端子:11pin、8pin、1/4"(Line)
■ギター接続可能
122XB
イケべ特価SOLD!
3300W
イケべ特価237,905(税抜)
3300
イケべ特価214,095(税抜)
New !
コンパクトな最新モデル
ステーショナリー・ユニット
2101 mk2のウッドボディ仕様。「箱鳴り感」が強調され、落ち着いた印象のサウンド。

■寸法/重量:(メーカー未公表)
■接続端子:11pin、8pin、1/4"(Line)
■ギター接続可能
2101シリーズ最新作。小型とは思えないバランスの取れたサウンドが魅力!

■寸法/重量:53×52×33cm /23kg
■接続端子:11pin、8pin、1/4"(Line)
■ギター接続可能
2101/2101P/2101mk2の各モデルと接続してサウンドを補強するキーボードアンプ。※回りません

■寸法/重量:51×50×76cm /39kg
■接続端子:1/4"(Line)、XLR(Mic)
2103 mk2
イケべ特価160,000(税抜)
2101 mk2
イケべ特価138,857(税抜)
2121
イケべ特価88,000(税抜)
レスリースピーカー用アクセサリー
LC-11-7M
11pin端子搭載のオルガンとレスリーを接続するレスリーケーブル。
オルガン本体からレスリーの電源オン/オフが行えます。
イケべ特価9,800(税抜)
LC-8-7M
8pin端子搭載のオルガンとレスリーを接続するレスリーケーブル。
イケべ特価4,500(税抜)
FS-9H
足元でレスリーのスピード(ファースト/スロー/ストップ)をコントロール可能なフットスイッチ。
対応機種:2101、2101P、2101mk2、3300、3300W
イケべ特価3,000(税抜)
LSA-21
下記TS-70Bに2101/2101P/2101mk2を取り付けるためのマウントアダプター。
イケべ特価5,000(税抜)

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