Elektron Special Demonstration動画公開中!!

Profile

Daniel Troberg

Daniel Troberg

(ダニエル・トローバーグ)氏
主にエレクトロニック系の音楽のパフォーマー、プロデューサーとしても活躍後、 1999年よりElektron Music Machines 株式会社に勤務。 90年代初頭からは様々な名義で音楽活動を行い、2009年にはスペインで開催された大規模なアート&ミュージックの祭典「Sonar Sound ソナーサウンド」の Elektron製品ブースにおいても「Erase」名義でその卓越したパフォーマンスを披露している。今現在も積極的に国内外でデモンストレーション等をこなす傍ら自身もライブをするアーティストとして様々な作品をリリースしている。

◆ Elektron関連商品 ◆

OCTATRACK DPS-1

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税抜販売価格¥138,976

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Machinedrum SPS-1UW +Drive

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SFX-60+Drive Monomachine

MONOMACHINE SFX-60 +Drive

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Machinedrum SPS-1 MkII

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TM-1 TURBOMIDI

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税抜販売価格¥12,870

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2012年5月12日、池部楽器店・渋谷イベントスペースにおいて、エレクトロン製品の開発者であり デモンストレーターである、ダニエル・トローバーグ氏のスペシャル・デモンストレーションが開催されました。 同社の製品の魅力を存分に活かした芸術的なパフォーマンスと、それぞれのマシンの分かり易い解説で参加者を魅了したその直後、興奮覚めやらぬ鍵盤堂スタッフがエレクトロン製品開発の秘密に迫ります!

●鍵盤堂 : Elektron製品の開発に関わるようになったきっかけを教えてください。

■ダニエル・トローバーグ氏 : 1999年に、エレクトロン最初の製品「Sidstation(※1)」のパッチ制作、デモンストレーションを行う様になりました。私自身はエレクトロンの創立者ではありませんが、かなり初期から関わっていることになりますね。エレクトロンは当初、3人の工学部系の大学生によって創立されました。その3人の内、一人はプログラマーなのですが、まだエレクトロンに残っています。滅多に表に出てこない、かなり謎の多い人物なのですが(笑)、DSPプログラミング等に物凄い才能を持っており、彼なくしては製品開発は進まないでしょう。

Sidstation※1) Sidstation・・・創立者Daniel Hanssonの大学の卒業制作を基点とする、エレクトロン社の最初の製品。往年のパーソナルコンピュータ「コモドール64」に使用されていた音源チップ、通称「SIDチップ」を使ったシンセサイザー。 独特のノイジーなロービット感、高速アルペジオを使った変調的な効果など、懐かしのビデオゲームそのままのサウンドを演奏できる事で大人気となりました。 SIDチップの枯渇と共に生産完了となりましたが、現在は「Monomachine SFX-60」のモデリング音源の一つとして内蔵されており、その機能とサウンドを再現しています。

●数々のDJやトラックメイカー達に愛用されていますが、エレクトロン製品の譲れないポイントを教えて下さい。

■小さな会社からスタートしたエレクトロンですが、現在では良い意味で「ワンマン・カンパニー」ではありません。 私の他にも、現役でアーティスト活動を行っているスタッフが多数在籍しており、様々なアイディアを出し合って製品を開発しています。 それぞれの経験から来る得意分野を持ち寄って製品を生み出すこのアイディアは、開発スピードが速いだけでなく、汎用性に飛んだマシンを生み出すことにも貢献しています。

 例えば「Octatrack DPS-1」については、私のライブセットがアイディアの原点になっています。 これまでの私のライブセットは、「MachinedrumSPS-1UW」とターンテーブル、DJミキサーを組み合わせたもので、ターンテーブルの音素材をリアルタイムでマシンドラムにサンプリングしてプレイバックし、 更にターンテーブルのサウンドをミックスして、更にリサンプリングしたり加工したり・・・といったものでした。 この手法は、「Octatrack DPS-1」の基礎となりました。このマシンの数多くの機能は、私のパフォーマンスを一台で賄うためのアイディアが形になったもの、と言えるでしょう。

 もちろん、私以外のスタッフも様々なアイディアを持っています。多くの人間が多くのアイディアを持ち寄ったとしても、それを一つの製品に纏め上げることは非常に困難ですが、 それぞれがちょっとしたアイディアやヒントを与えてくれることで、より製品の完成度は高くなっていきます。 もちろん、まだここでお話できる段階ではありませんが、新製品の開発も順調に進んでいます。期待して下さい!

●製品開発のヒントはどこから得ますか?

■先の話と同様、音作り、パフォーマンスを行う上で、「こんなマシンがあれば・・・」といった欲求が原点にあります。 更に、私は常に様々な音楽を聴き、それを解析して、再現する手段を考えています。初歩的、一般的なレベルであれば自身で解決しますし、 より高度な解析・プログラミングが必要なケースでは前述のプログラマーとの共同作業になります。私自身にとってはDSPプログラミングは楽しくないので(笑) もっと機材のオペレーション、そして音楽的な部分での作業が中心になりますね。

 例えば、とある音を聴いて、「これ、どうやってやるんだろう?」という好奇心がスタート地点です。頭の中での解析、 様々な機材のオペレーションを通して「イエス!多分この方法だ!」となる訳ですね。私たちの製品は、こうして様々な音楽からヒントを得て、フィードバックしているのです。
 また重要なのは、「最新のテクノロジーを最大限に活用する」ことです。現在、「Octatrack DPS-1」一台で出来ることも、15年前ではマニュアル操作とMIDI、サンプラーを駆使したとしても実現不可能でしょう。 音楽的、技術的にも、常に好奇心を張り巡らせることがポイントですね。 更に、私は自宅のスタジオでは多くのアナログ・モジュラーシンセを使っていますが(※2)、こうした楽器はロジカルな音作りができる一方、思いがけないハプニングが発生することもあります。 そうした驚きや興奮も、音楽、機材の創作のアイディアになりますね。私自身、ハードウェアマニアであることを自負しています(笑)。

 現在は、皆ラップトップを中心に据え、コントローラーとオーディオインターフェイス、そしてプラグインソフトを使うスタイルが一般的ですが、私は一切プラグインを使いません。 ハードウェアのみで行う制作スタイルを基本としています。今でもeBayで往年のドラムマシンを探していたりします。この前は、オーストラリアから旧東ドイツ時代のVERMONA製リズムマシンを落札しましたよ(笑)。

※2) ダニエルさんのスタジオは、多数のアナログシンセをはじめとするハードウェアがズラリと並び、博物館の様に壮観との事)

●日本とヨーロッパではダンスミュージック文化の浸透に差があると思いますが、日本の音楽シーンをどう思いますか。

■日本には、他に無い独特のスタイル、才能を持ったアーティストが沢山居ます。技術的・音楽的な解析のために日本のエレクトロニックミュージックも非常に興味を持って聴いています。 技術的なアイディアを読み解くことも楽しいですが、音楽的なアイディアに刺激を受けるのも楽しいですね。

 例えば何らかの新しい音楽を聴いてビートの解析を行うこと以上に、サウンドとメロディを楽しむ方が、音楽好きとしては楽しいんです。 また、ノイズミュージック等のダブステップ・チップチューン等のシーンも、非常に興味深いですね。こうした音楽は、ヨーロッパでは誰もプレイしていません。 個人的には、90年代頃の作品も非常に影響を受けました。その頃のサウンドは、「KORG M1(※3)」や「Roland JD-800(※4)」等のハードウェアシンセを使って作られていますよね。

 私は、こうした初期のデジタルサウンド・・・と言って良いのかな?デジタルシンセが成熟してきた時代のサウンド、質感が今でも大好きです。 そんな訳で、日本のエレクトロニックミュージックのシーンは、私自身の創作活動、エレクトロンの機材開発に大きな刺激となっていますよ!

KORG M1※3) KORG M1・・・1988年発売・"Music Workstation"のコンセプトを始めて打ち出したデジタル・シンセサイザー。 リアルなPCM音源のサウンドと透明感のあるデジタルエフェクト、16トラックのシーケンサーを駆使してハイクオリティな音楽製作を一台で実現可能とした、 現在のワークステーション・シンセサイザーの原点とも言える大ヒット作。

※4) Roland JD-800・・・1991年発売のデジタル・シンセサイザー。 ツマミの無い、シンプルで洗練されたパネルフェイスがトレンドであった当時のシンセサイザーの中で、突如無骨なツマミに埋め尽くされたデザインで衝撃を与えた一台。 見かけによらずPCM音源ながら、煌びやかなサウンドと明快なインターフェイスでその後のシンセサイザーに大きな影響を与えた一台。

●エレクトロンの今後の展開は?

■エレクトロンは、スウェーデンの小さな会社としてスタートしましたが、世界中で愛用されるブランドに成長しました。 これまでも、各国のディストリビューターを通して展開していますが、今後は世界中でよりダイレクトにユーザーの要望に対応できる体制の構築も進めています。

 その最初のステップが、今年2月に設立されたエレクトロン・ジャパンでした。 日本という大きな市場で、小売店による既にインフラが整った販売網でこれまで同様にエレクトロン製品が今後も手に入るだけでなく、 メーカー独自の長期保証、迅速なユーザーサポートにより、よりユーザーに満足頂けるサービスを継続したいと考えています。

 そして、今度は私の番です。近日中にエレクトロン・USAを立ち上げて、よりワールドワイドなブランドとして、魅力的な製品を展開していくつもりです。もちろん、近日中に発表予定の新製品にもご期待下さい!

●最後に凄く個人的な質問です。とてもトリッキーなパフォーマンスが魅力的ですが、うまくなる秘訣は何ですか。

■私自身、DJとしての活動がバックグラウンドにあります。 更に遡れば7歳の頃に親に買ってもらったキーボード、1994年頃から使い始めたコンピュータもルーツと言えるでしょう。 最初は、DJのテクニックや機材に興味を持ち、友人からターンテーブルを借りました。テクニクスのSL-1200シリーズの粗悪なコピーで、今思えば酷いものでしたね(笑)。

 そうした機材でDJ活動を始めたのですが、暫くすると単なる5分の曲を繋げていくだけのDJスタイルがつまらなく感じる様になりました。そこで、自分自身で様々なパフォーマンスを模索しました。 楽器で言えばJAZZを演奏するのに似ています。JAZZを聴くだけより、演奏できた方が楽しいですよね。 他のプレイヤーと掛け合いながら、インブロビゼイションを展開していく的な。観客にとっても、レコードを聴く様なライブより、躍動感のあるパフォーマンスを目にする方がエキサイティングですよね? そうしてターンテーブルを使ったパフォーマンス、例えばスクラッチ等のテクニックを研究する様になりました。 私自身、HIPHOPはあまり聴いていなかったのですが、ターンテーブルがまるで楽器の様に扱われる、技術的な側面に非常に興味を持ちました。 そうした結果、例えばトーンアームを極限まで軽くして、通常のヴァイナルで音飛びによるループ再生をさせてみたり、、、ステージではフィードバックが酷くて実用的ではありませんが、スタジオでは効果的でした。

 さて、ここで先ほどの質問への答えになりますが(笑)、まずは、とにかく「練習、練習、練習」ですね(笑)。その機材の機能や長所をぱっと活かすには、何はともあれ理解すること、練習すること。 でも、ベッドルームで練習しているだけではその先に進めないのも事実です。積極的に、人前でプレイする機会を作りましょう。自分の音で、リスナーの反応が返ってくるのは楽しいですよ! そうした反応に刺激を受けながら、どんどんチャレンジしていきましょう。パフォーマンス中に意図せぬハプニングが起きたとしても、、それを切っ掛けにして楽しんでしまう事です。 エレクトロンのマシンは、失敗を「Happy Mistake」にしてしまうインターフェイスを持っています。思いがけない偶発性を楽しんで、曲作り、パフォーマンスに活かして下さい!

如何でしたか?
エレクトロンの製品群は、やはりアーティストの欲求と知的好奇心から誕生したマシン達でした。知れば知る程に奥が深い、クリエイティブなツールで是非貴方のサウンドを引き出してみませんか?

(鍵盤堂 : 中山)

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