■Free The Tone
INTEGRATED GATE [IG-1N]
ノイズリダクションの落としどころ
その昔、Rocktron社に在籍していたエンジニアが世に放った名作「HUSH」。日本ではB'zのラックシステムに入っていたHUSH II-CXが有名。ペダルタイプがHUSH THE PEDALでした。私が入社した頃はメタラーが秋葉原に多かった事もあって、色々とその選びどころを聞いていたものでした。
「止まったらピタッと音が切れるのが良い。」と言うスラッシャーの意見が多く、HUSH派とBOSS NS-2派が対峙していた所に、その元エンジニアが自社ブランドiSPで新たなHUSH「decimator」を発表。
日本入荷後に皆でチェックし、メタラー達と最高だとワクワクした事を覚えております。その後長らくNo.1として君臨していたと思います。
このゲートっぽく「ピタッと切れて無音になる」機能が、余韻を残す様にしても、最後の方がスパッと切れてしてしまうのは仕方がないと思ってました。そんな事から残響の余韻を残し辛いといった面も持ってしまっていますので、iSPだけではオールジャンルをカバーするには十分ではありませんでした。
近年発表されたこの「INTEGRATED GATE」ですが、この「残響の余韻をキレイに残したい」ジャンルに持ってこいだと、ギターテックをやってる友人達から現場用のリピート購入が続いているペダルです。
ガッツリ歪んでる現場はiSPぐらい効くとokなんだけど、そうじゃない現場ではゲートが効き過ぎなんだよねって、そう教えてくれました。
INTEGRATED GATEに搭載されている「シグナル・モニタリング機能」により、「入力される信号のピークや減衰などの波形を監視しながら最適な出力レベルのコントロールを行います」との事なので、サスティーンの消えどころがうっかり消されない仕様になっています。
ただし、これもジャンルによっては「音が切れない、残っちゃう」との言われ方もするでしょう。そんな激歪みジャンルの方はノイズゲート(MXR Smart Gateなど)、ノイズサプレッサー(BOSS NS-2など)の半強制系に行くしかないかと。
数ある選択肢から自身のノイズ処理の落としどころを見つけないとですね。