この「Friedman BUXOM BOOST」の良いところは、シンプルなツマミ2つのBoost(アウトプットゲイン)とTight(ローカット)のモードと、プラス3band EQが加わったツマミ5つによる一歩踏み込んでブースト情報を作り込めるモードがミニスイッチで選べる所にあります。
ギターやアンプ、組み合わせるエフェクターによって、シンプルな1つツマミのブースターではセッティングが間に合わない事の方が多い様にも感じます。
元々専門用語から派生した「ピントを合わせる」、「フォーカスを合わせる」と言う現代用語があり、そこには「ピンぼけ」と言ったフレーズも一般的会話上で広く使用されている事でしょう。
様々な状況下である程度の機材間のピントを合わせる事が出来れば音量はそれほど持ち上げなくとも音量は上がって聴こえます。それを効果として上手に盛り込んだ代表格が「Xotic EP-Booster」。トップとローエンドをバッサリ落として、ハイ寄りのミッドを少し持ち上げた独特な固定イコライジング。これにより何が生じているかと言いますと「人間の耳が追い易い音」、いわゆる人の耳の聞こえ方にフォーカスをあてた様なイコライジングが施されている状態になっているという事。(元ネタの機材が、それに信号を通しただけで聴こえ易い帯域になり、アウトプットを上げるとアンプのプッシュ感が良かったと言う偶然の産物。※所説あり)
ただし、EP-Boosterも全てにオールマイティではない。よって状況によりもっと切る所は切る。引き算、それもまたブーストの概念。この「BUXOM BOOST」は2パターンから音作りを踏み込める。
プッシュした際にアンプの音量が上がらない、または環境によって上げられない場合にも、この「BUXOM BOOST」は使用時に逆に音量を落としてバッキング用にする事も可能です。踏んでオン、踏んでオフ、どちらもOK。
と言う、人によっては目に痛い耳に痛い「多機能さを備えたブースターペダル」のお話しでした。