【アーカイブ記事】ギブソンSG特集

今回はギブソン社SGのボディシェイプに的を絞ってお届け致します。

SGは1961年にレスポ-ルのモデルチェンジとして発売されました。発売当初はレスポ-ル氏との契約内でしたのでレスポールSGと呼ばれていました。 しかし、スタンダ-ドとジュニアにはLes Paulのロゴが入っているのに対しスペシャルにはロゴが入っていません。63年後期くらいになるとSGという名前に変わりLesPaulロゴが無くなってしまいます。その後66年頃にピックガ-ドがラ-ジピックガ-ドと呼ばれる物に変更されます。その他年代によってハ-ドウエア等の仕様変更が多々ございます。
同じようにボディシェイプ及びネックジョイントにも違いがあるのです。一見どの年代も同じように見えますが、細かく見比べていると「こんなにも違うのか!」と感心せざるをえません。
SGは、弾きやすく、抱えやすく、軽量。それでいて豊かな低音。
間違いなくサウンド面にもデザインの面でもギタ-業界に一石を投じた秀作です。

SGにはベベルド・コンタ-と呼ばれるコンタ-加工がボディエッジ全体的に施されています。

それではベベルドコンタ-の年代による違いを見比べて見ましょう!

61年製です。非常にエッジの立った鋭角的なラインで形成されています。今にもロックなサウンドが繰りだされそうですね。

64年製です。61年製に比べて微妙に角度が甘いのが見て取れます。

67年製です。ボディエッジのベベルド・コンタ-が丸くなり少しぼやけて見えます。

61年製のカッタウェイ部分です。やはり削りが鋭く尖った美しいラインですね。

64年製のカッタウェイ部分です。61年製よりもやや丸みを帯びています。ベベルド・コンタ-の面積も61年に比べて若干少なめです。

67年製のカッタウェイ部分です。61年製、67年製と比べてボディエッジが丸まり、ベベルド・コンターの削り面積がかなり少なくなっています。

61年製のエルボーコンター部分です。角の立った加工が施されています。シャ-プでスリムな印象を受けますね。削りの面積もやや広めです。

64年製のエルボ-コンターです。61年製と比べると若干エッジの鋭さが無くなります。面積は61年製と同じくらいです。

67年製のエルボ-コンタ-です。61年製、64年製に比べ更にシャ-プさがなくなり、削り面積も狭くなっています。

61年製のエンドピン付近のベベルド・コンタ-です。エンドピン付近までコンタ-が及び、角度も鋭く加工されています。

64年製のエンドピン付近のベベルド・コンタ-です。61年製に比べるとコンタ-が短く、エンドピンまでは達していません。面積も若干狭くなっています。

67年製のエンドピン付近のベベルド・コンタ-です。64年製よりもさらに、短く、削り面積も少なくなっています。

61年製のバック面ジョイント付近及びツノの部分です。非常に滑らかな加工が施され、ツノもしっかりと尖っています。ストラップピン付近の傾斜面積も大きく、まるでスル-ネックのようですね。

64年製のバック面ジョイント付近及びツノの部分です。61年製と比較するとカッタウェイ部分のベベルド・コンタ-面積が少なくなっています。傾斜角度も61年製ほどはついていません。ストラップピン付近の傾斜面積が狭くなっています。

67年製のバック面ジョイント付近及びツノの部分です。ツノの部分の削りがあまくなり少しシャ-プさが消えてしまっています。カッタウェイ部分のベベルド・コンタ-はほとんど加工されていません。

61年製のジョイント部分です。非常に滑らかな加工でネックのヒ-ル部分にボディ材のマホガニ-がかかっていますのが確認頂けますでしょうか?ヒ-ルレスと言っても過言ではない優れた加工技術ですね。

64年製のジョイント部分です。61年製では確認出来たヒール部分のマホガニーが無くなっています。セットネックと一目で分かりますよね。

67年製のジョイント部分です。61、64年のものと比べると、まったく別のギタ-のように見えます。ヒ-ルが長く迫り出し形状も別物ですね。

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