SHI-SHONEN』、『REAL FISH』、『FAIRCHILD』・・・1980年代から90年代に掛けて、電子音を大胆に取り入れたテクノポップサウンドとキャッチーなメロディでその後の『J-POP』というジャンルの礎を築いた巨匠、戸田誠司氏。現在は音楽プロデューサー/クリエイターとして、映像をも含めた多方面で活躍中の同氏に、自身の音楽ルーツから機材、音楽制作システムに至るまで、幅広く語って頂きました!

鍵盤はパソコンのキーボードと同義!?
パワーレック
スタッフ:
(以下:PR)
私は『Shi-Shonen』、『REAL FISH』、『FAIRCHILD』といった戸田さんの一連の音楽をずっと聴いて来た世代なのですが、そんな戸田さんの音楽のルーツ、そして最初の楽器は何ですか?
戸田誠司氏:
(以下:戸田)
ルーツ・・・。ルーツはねぇ、二―ル・ヤングとレッド・ツェッペリンだよ(笑)。そして、楽器といえばギター。
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ニール・ヤングにツェッペリン、そしてギターですか(笑)。今の戸田さんからは到底想像出来ませんね(笑)。
戸田:
そう。僕らの世代はみんなギターからでしょ。ギターから始まって、鍵盤はその後。鍵盤は、いわゆる入力用のインターフェイスとして、しょうがないから練習した感じかな(笑)。ピアノをやりたいとか、鍵盤楽器をやりたいとかではなくて。例えば、今のDAWのシーケンサーの入力用インターフェイスは鍵盤じゃないですか。
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鍵盤は楽器としてではなく、装置として捉えてていらっしゃると?
戸田:
楽器としてではなくて、インターフェイスとしての鍵盤でしょう。ピアノはともかく、最初にmoogのモジュラーシンセの鍵盤を見た時も、僕には入力装置にしか見えなかった。
僕は、コンピューターで音楽をやるようになってから、鍵盤を楽器としてではなく、シーケンサーのインターフェイスとして練習しましたからね。この入力装置をいかに自分でマスターするか。マウスなり、パソコンのキーボードを習得するのと基本的には同じだよね。パソコンのキーボードもブラインドタッチの練習をするじゃないですか。チャットをする時にいかに早く文字が打てるか、とか(笑)。それと一緒だから、鍵盤楽器も(笑)。
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なるほど。新鮮なご意見ありがとうございます(笑)。

戸田:
(笑)そう、だから鍵盤の練習にはクラシックをやったほうがいいですよ。
クラシックの練習曲の中でも定番人気のブルグミュラー。
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それは、なぜでしょう?
戸田:
ジャズとかロックは、運指が体系的になっていないんです。一方、クラシックはどういう風に運指をすればそのフレーズを効率よく弾けるか、という体系的な指使いになっているので、絶対にやったほうがいいですよ(笑)。
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入力用の効率的な指使いを身に付けることが出来るわけですね。
戸田:
そう。クラシックを弾くのがうまくなる事が目的じゃなくて、いかにDAWで入力が速くなるか、ということを考えるとクラシックにたどり着くんですよ。
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戸田さんもクラシックは練習されていたのですね。
戸田:
しましたよ、全然好きでもないけれど(笑)。なるべく好きな曲で練習しましたね(笑)。
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クラシックは、ニール・ヤング、ツェッペリンを通った後に始められたのですか?
戸田:
ニール・ヤング、ツェッペリンのころは、当然、コンピューターは使っていなかったので。クラシックを始めたのはコンピューターで音楽制作をするようになってからです。
普段、クラシックは聴きもしないけどね(笑)。でも、弾きはしましたね(笑)。
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あくまで練習用ということで(笑)。
戸田:
そういうことです(笑)。
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ギターを始められた時期が鍵盤よりずっと先なんですか?
戸田:
全然先ですね。
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やはりニール・ヤング、ツェッペリンを聴かれていた頃ですか?
例えば、ギターを始められたときのきっかけが、ニール・ヤング、ツェッペリンだったのか、それとも、当時のムーブメント的にギターを始められて、そこにニール・ヤング、ツェッペリン達がいたのか、そのあたりはいかがでしょう?
戸田:
それは同時じゃないかなぁ。どっちがどっちと言う訳ではなかったと思います。音楽のムーブメントに関しては、それ以降、何でも変化していった時代でしょ。Sex Pistolsが出てきて、ニューウェーブが来て、テクノが来て、80年代、90年代テクノがあって、R&Bが来て、昔のロックに回帰してって言うのが全部あった世代だから。
ルーツを持っている人は持ってる人で、ずっとルーツを持ち続けてる人はいるけど、僕はどちらかというと一緒に変化して来てしまったので、改めてルーツって言われると、中学生の頃好きだったニール・ヤング、ツェッペリンしか出てこないんですよ(笑)。

プライベートスタジオの足元に設置された、素朴なアコースティック楽器。
メカ好きにもたまらない!?サックス専門・当店姉妹ショップ『WIND BROS』はコチラ
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ニールヤング、ツェッペリンと、私が良く知っている、すごく聴いていた時代の戸田さんの作品、そこまでの道のりがまた遠いですね(笑)。
戸田:
遠いですね(笑)。
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でも、すごく分かる気がします。楽器といえば、戸田さんは、アコースティック楽器類をエレクトロニカやテクノ的楽曲に取り入れる、というスタイルを昔から取り入れていらっしゃいましたよね。楽器の響きありきという雰囲気の。
戸田:
そうですね、生楽器は好きですね。ダイナミクスが大きいし。
生楽器は、インターフェイスに優れているものが結果として残ってるんですよね。昔から色々な楽器が現れ、結構消えていったものってあるんですよ。そういう意味で、今現在、残って使われている生楽器というのは、音色がやたら美しいものか、インターフェイスが優れているものか、どちらかなんですよね。
例えばサックスとかって、工学的にもの凄い進んでいて。だからメカ好きの人がサックス見ると、「うわー」、「いやー」って。僕はフィギュアよりサックス見たほうが断然”萌える”ね(笑)。
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メカニズム的にですね(笑)。
戸田:
メカニックとして美しいですよ、サックスは。
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プラス、アコースティックの効果というか、響きの効果というのは、音好きにはこたえられませんものね。
戸田:
そうそう(笑)。だから、シンセでフィルターをゆっくり回したときの音の変化とか好きな人とかは、サックス吹きながら口でヒューってやる時の音の変化とか好きだと思います。結構似ているんだよね。
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イケベ楽器店の渋谷エリアに、『ウインドブロス』というサックス専門店がありまして、そこにサックスいじって10数年というリペア・スタッフがいるんですけれども、細かいパーツの、例えばフェルトの色の違いや、指を引っ掛けるところの素材で響きが違うって、目を輝かせながら語るんですよ。それで、そのスタッフはやっぱり車のチューニングも好きという(笑)。
戸田:
いいですねー(笑)。つながりますねー(笑)。
そういう意味ではシンセも、もっと工学的に美しいシンセがあると良いですよね。
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なるほど、メカ好きにはたまらない感じの(笑)
戸田:
そうそう。形あるものは、工学的に美しかったり、メカ的に凄いものが良いですよね。
その辺は、残念ながらデジタルシンセになってつまらなくなったというか(笑)。
形あるものとしてね。

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たしかに、例えばmoogのモジュラーシンセは、工学的にも見た目にも凄いインターフェイスでしたよね、大掛かりで(笑)。
ところで、戸田さんは、ハードウェアとソフトウェアの現状をどう捉えていらっしゃいますか?
YAMAHA 01X
DAWシステムを「物理的」にコントロールする、フィジカル・コントローラー。01Xはデジタルミキサー、オーディオインターフェイス機能も搭載した、多機能マシン。
戸田:
ソフトウェアのいいところは”トータルリコール”が出来るところ、そこに尽きると思います。例えばシンセもソフトウェアのシンセとハードウェアのシンセで比べたら、ソフトウェアが勝るところは、”トータルリコール”でしかない。 音に関しては、どっちもどっちというか、ハードウェアにはハードウェアの音があるし、ソフトウェアにはソフトウェアの音があるし。そこは”好き嫌い”の部類だと思うので。
一方、ハードウェアの良い所はエディットのしやすさですね。例えば、これはソフトウェアの大きな欠点の1つだと思うのですが、一回にワンポイトしか動かせない。マウスのポインタがひとつしかない、これが癌ですね。今のコンピューターのOSが持つ、”大欠陥”と言っても過言ではないですよ。
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同時のツマミ操作という点では、『YAMAHA 01X』などのフィジカル・コントローラーで試みられている部分ではありますけど、やはりまだ、マウスで操作される場合が圧倒的に多いですものね。
戸田:
現状は、シンセとかDAWソフトも同様に、何か外部につけないとフェーダーが一回に一度きりしか動かせない。
どうしていまだにマウスカーソルが3つとか4つとか出てこないのか不思議なんだよね。マウス2個指したら、カーソルが2個独立して動かせるモデルが欲しいよね。そうしたら、右と左で同時に動かせるじゃない(笑)。
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なるほど、今後のインターフェイスの、ひいてはOSの進化のひとつのヒントが見えてきましたね(笑)。
ここで少し音楽制作についてお伺いしたいのですが、戸田さんは今どんな制作環境で音楽を作られていますか。
戸田:
今は、スタジオでの作業から、自宅での作業に切り替わってます。以前は、レコーディングスタジオで作業すると、2日で数百万とかかかっていたのが、今は自宅で、2日分睡眠時間さえ我慢すれば、同等の制作が出来るからいいですね。

シンプル極まりない「アトリエ」的な趣を持つ、戸田氏のプライベートスタジオ全景。
戸田氏が実際に愛用している『MacMini』。静かな動作音が音楽制作に適している。
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確かに(笑)。いい時代になりましたね。ご自宅のシステムはどのような感じですか。
戸田:
最近は小さいシステムが好きですね。今までは、自宅の制作環境にレコーディングスタジオの再現を求めて、大規模なシステムを導入していたけれども、最近は必要なものをコンパクトにまとめて、いわゆる”アトリエ作り”に方向転換しています。自宅では、『MacMini』を使っているんですよ。
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『MacMini』ですか!?
戸田:
『MacMini』は、ファンの音とか静かでいいですよ。でも、さすがにこのスペックだとマスタリングまではいけないから、音作りだけに使っています。以前は、自作のWindowsマシンを使っていたけど、冷却ファンの音が耳障りで、音作りが出来ない。エレクトロニカ系の曲のレコーディングをしている時に、いい”ノイズ”が入っているなーと思って、後で出来た曲を聴いたら、その”ノイズ”の音がレコーディングされていない。実は、モニター越しにパソコンのファンのノイズが聴こえていただけだったんですよ(笑)。ファンの音が大きいパソコンじゃエレクトロニカは作れない(笑)。
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リアルな制作現場のお話をありがとうございます(笑)。パソコンのお話に関連して、現在では『Cubase 4』をメインに使われていらっしゃいますが、『Cubase 4』の気に入っている点はどこですか?
戸田:
まず、色々なソフトシンセやプラグインが使える、VSTという規格がいいですね。
それから、他のDAWソフトと比べて、音の解像度が良い。音が鮮明で、飽和していない所が良いですね。あと、『Cubase』を開発している『Steinberg』がドイツの会社だから、国民性が出ているのかもしれないけど、全体的に構造が凄く理に適っている。インターフェイスにしてもミキサー、プロジェクト・ウィンドウ、全体的に凄く合理的に出来ているよね。
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今はパソコン中心で、以前はハードウェアの機材もたくさん使われてきたと思いますが、アナログとデジタルの違いはどう感じていらっしゃいますか?
戸田:
アナログとデジタルの音質の違いは、余り感じていないです。アナログ、デジタルと比較するのは、僕からすれば変な話で。人間の耳には空気の振動で音が伝わるから、デジタルの信号も耳に届く頃にはアナログに変わってしまう。だから、本当にデジタルにこだわるなら、極論、昔のサイバーパンクみたいに、耳にそういう機械をつけなければいけないと思うんですよ(笑)。
アナログとデジタルを比べた時に明らかにデジタルの良いところは、とにかく安いところ。昔は、巨大で高価な業務用のテープデッキを何台も用意して録らなければならなかった事を パソコンが1台あれば実現出来てしまう。このコストパフォーマンスは脅威です。

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では、今後のデジタル・レコーディング環境に期待されている事はありますか?
「構造が合理的で、音の解像度が良い」と戸田氏が愛用するDAW
『Steinberg Cubase 4』
Steiberg提唱の、自由にエフェクトや音源が「プラグイン」できる規格『VST』。Cubase 4には、標準で様々なシンセやエフェクターが付属。
戸田:
もう始まっているのかもしれないけど、今までは、何とか「ソフトの内部だけで完結させようさせよう」という流れで来たと思うんだけど、これからはいかに外部にあるものを取り込んでいくか、外部というのは、コンピューターの外側に物理的にあるものと、ネットワークの向こう側にあるものと両方なんだけれども、スタンドアローンで完結する以外に、そうした外部のものと、どんどん一緒に使えるようになると面白いと思いますね。
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システムとしての視野を 物理的にもソフト的にも大きなネットワークで捉えていく、という事ですか?
戸田:
そうですね。そのひとつとして外部のエフェクターを使えるというのはいいことだし、ライセンス的に問題があるのかもしれないけど、人の家にある音源とか、どこにあるか分からない音源とかを”共有”してみたり、ネットワーク的にももっと簡単にできても良いと思うし。いわば”Googleバンド”ですよ。そこまで行ったら面白いですよね。ネット的にね。
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なるほど、では将来の音楽の制作環境について、こうなっていくのでは、あるいはこうなって欲しい、という予測や希望はありますか?
戸田:
僕は、プロフェッショナルで音楽を作る人と、音楽制作を楽しんでいる人とでは、本来”ツール”が違うと思うんですよ。例えば今のソフトウェアで、欲しい機能と、これは要らないだろうという機能がすごく曖昧になっているのは、プロフェッショナルの使う”ツール”と、アマチュアの人が楽しんで使う”ツール”が一緒になってしまっているからだと思うんですよ。そこが分かれて欲しいなっていうのはありますね。
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例えば現在、ユーザーインターフェイスの部分で、ソフトシンセがどんどん使いやすく、解りやすくなってきた感があり、そうした部分が、制作環境の入り口を広げている事には繋がっているのですが、そこが逆の効用にもなっていると。
戸田:
そうですね。プロフェッショナルなツールでいうと”解りやすさ”は二の次でいいので。
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むしろ、エディット時の突っ込みどころの間口を広く、奥深く、ということを期待したいと?
戸田:
そうですね。今、ソフトの作り手が両方に向けて開発しているので、結果としてユーザー層の見えてないソフトが結構ありますよね。
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作り手側のアプローチが、今の混沌とした状況を産んでいると。

YAMAHA n12
「ワクワクできる新製品」の一つ。アナログ感覚でCubaseをオペレートする、デジタルミキサー&コントローラー。
戸田:
ただ、アナログの楽器も形を変えて、その当時の工学的な最先端の技術を取り入れつつ、何百年もかけて今の形になったんですよ。だからピアノとかサックスとかバイオリンにしてもすごく完成度が高い。
でも、コンピューターを取り巻く音楽環境、楽器環境は、まだ30年、40年位のものなので、今は、ユーザーインターフェイス的にも、工学的にも、完成度がすごく低い。例えば、あと20年とか100年後からすれば「なんだこの稚拙なユーザーインターフェイスは」とか思われるレベルであるかも知れない。でもそれは、色々な事をトライしている時期なので、逆に言うと一番面白い、楽しい時期なのでは、と思いますよ。だからみんな買っちゃうんですよね、新製品が出ると。
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新製品が出て来るのを楽しんでいるところがありますよね。
戸田:
出て来る新製品が「良い」と感じられるということは、まだ完成されてないってことでしょ。だってバイオリンとか新製品欲しくないもん(笑)。
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深いですねそれは(笑)。
戸田:
新製品にワクワクするのは楽しいことだから。
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そうですね、今後も私達は新製品にワクワクし続けるのでしょうね(笑)。
今日はありがとうございました。
現在の音楽制作機材の完成度がまだまだ低いと感じること。それを決してマイナス要素として捕らえず、進化の過程に立ち会う楽しさと解釈できる余裕。今後も続々と生み出されてくる、あっと驚く様な新鮮な作品が非常に楽しみです。

『YAMAHA Digital World2007』イベントレポート
2007年2月17日、東京・品川のザ・グランドホールで行われた、『YAMAHA Digital World2007』。
注目のニューアイテムや、大人気の定番モデルが多数展示されました。
会場内のイベントステージでは、豪華アーティストによるYAMAHA製品のデモンストレーションが行われ、実際、話題のアイテムを使用したアーティストの生の声を聞くことが出来る非常に貴重な体験でした。
中でも、Steinberg 『Cubase 4』を中心に、自身の音楽製作など、ベテランならではの切り口で、非常に興味深いお話を聞くことが出来た戸田誠司氏の『Cubase Talk Session』の模様をレポートします。
ステージ上に、戸田誠司氏が登場。制作に実際『Cubase』を使用している戸田氏。
MCのDAWを使うことで作業効率がアップしているかという質問に、「家でできる仕事が増えたので、以前は、1年のうち200日くらいはスタジオに通っていたんですけれども、今は200日くらい家にいます。」とコメント。
「アナログとデジタルで比べると、100点満点で50点の音をアナログで得るためには数百万円かかると思うんですが、それが、デジタルだと10万円くらいでそのポイントまで行けちゃう。デジタルで作ろうと、アナログで作ろうと、大切なのはやっぱり“出音の質”だと思う。デジタルとアナログの違いは“値段”だけだと思いますよ。」
と、早くも核心を突く、興味深いコメントが飛び出しました。

メインスクリーンに東京の国立新美術館で開催された、ユニークな創作で人気を誇るアーティスト、タナカカツキ氏の展示会『イエス☆パノラーマ!』の映像作品が流れる。
この作品の音楽に携わった戸田氏。色彩豊かな映像と、戸田氏の心地よい音楽が見事にマッチしたこの作品に、場内はしばし酔いしれました。

長年、『Cubase』を使い続けているという戸田氏が、Cubaseの優れている点に関して、他のDAWソフトと比べて、音が飽和しにくいという点を評価。また、様々なソフトウェア音源やエフェクターなどが、使える『VST』の規格にも触れ、「実は、『VST』の前にも、ソフトウェア音源はあったんです。ただし、みんなスタンドアローンだったので、それを走らせるのに専用のマシンを1個使って、MIDIでつながないと音が鳴らないとか、けっこう大変だったんですよ。そういう中で、プラグインでソフトウェア音源が走るという規格は、それだけで凄く画期的だった。」とコメント。
イベント中盤。ステージ中央の大型スクリーンには、戸田氏の自宅のプライベートスタジオの映像が映し出され、使用機材などが紹介されました。「スタジオというよりもアトリエという感じ。」という、プライベートスタジオは、「最低限のモノがあればいいし、場所を取らない、コンパクトなシステムが好きです。」との言葉どおり、機材が非常にシンプルにまとめられていました。
プライベートスタジオには、民族楽器の姿も。「民族楽器等は、音源を鳴らすよりも、自分で叩いた方が面白い。民族楽器のサンプルを頑張って探すより、民族楽器屋さんに行って楽器を探した方が、ずっと面白い。」と語る戸田氏。
イベントの最後は、戸田氏が『Cubase 4』の「ループを逆にする」というあまり知られていない技を披露。“エンド・ポイントからスタート・ポイントに行く”というループ機能の性格を生かした技。曲の途中のポジションから違うポジションへキレイに飛ぶので、ライブパフォーマンスでも使っているそうです。
ベテランならではの、鋭い切り口で、DAWの今を熱く語ってくれた戸田誠司氏。
音楽制作や、自宅スタジオの映像公開まで、普段は聞けないレアな話が沢山飛び出す、非常に中身の濃いイベントでした。

Profile
戸田誠司 Seiji Toda

SHI-SHONEN、Real Fish、FAIRCHILDなどJ-POPの歴史にその名を刻んだバンド活動を経て、現在はソロ活動中。
PSソフト「グランツーリスモ」にも参加。
新しい思考で生み出される作品は、常に注目を浴びている。


浅倉大介氏スペシャルインタビュー
中田ヤスタカ氏スペシャルインタビュー
 
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