アルミ職人がハンドバフでピカピカに磨いたボディが塗装を待っています。
何色を塗装するかは既に指定されています。(写真左から順に)SRはプラチナレッド、SBLはプラチナブルーです。
今回はプラチナレッドの塗装現場をレポート致します。 有機溶剤の扱いは慎重に! 注意事項も大きく掲示されております。
スプレーガンに永年の勘による配合率で、数種類の塗料を調合して行く。
先ずは最初に下地を塗装、全体をムラ無く塗装して更に均一な赤になる様に塗装をする。 その後水研ぎ(水ペーパーで仕上げる)を経てクリアーを塗装して、仕上げのバフ掛けをして美しいプラチナレッドになります。
シェイプの仕上げを経て目止めを終えたネックが 塗装を待つ。
先ずはヘッド面から塗装を始めます。 その後裏面からサイドを塗装して均一な赤に致します。 ボディはアルミ地でネックはメイプルの木の為、完成時の質感を合わせるのは技術者の腕次第です。
ボディ同様水研ぎ→クリアー塗装→バフ掛け→美しいプラチナレッドになります。
“東海楽器恩地工場”前の田んぼです。 思わず「ふーっ」と深呼吸したくなる様な、美しい風景です。こんな美しい環境で生産されるからか、アルミの 「TALBO」は冷たいだけではないな!と感じます。
塗装が完了したローズネックは、指板面に塗料が干渉している為、フレット及び指板を傷付けない様に丁寧に処理をする。
今回の生産はグラフテック・ストリングセーバーが標準仕様の為、溝切りも正確性 が要求される。
オプション設定のサスティナーの組み込みも、マニュアルに基き正確にハンダ付けをされて行く。基板上の設定も重要なポイントです。
組み込みを待つ!
鋳造アルミホローボディのTALBOには、余分な残響を抑えるために必須なウレタンを挿入する。 入れないとカンカン響きすぎてしまいます。
アウトプットをハンダ付け!
ピックガードを留めるビスはタップビスではなく、杢ねじの様な揉んで入れるタイプのビスです。
締め付けトルクは重要ですが、最終セットアップは手の感触で決まります。
組み込み用ストレート弦を裏から通します。 弦巻きには丁寧に弦を装着して、ねじれないように巻きます。
最終的にビリツキやバランスをチェック致します。
本社工場にある設立時の東海楽器の社票です 数十年の経年変化と時代を見つめて来た含蓄を感じるのは私だけでしょうか?
基本的にTALBOの組み込みは、通常のエレキギターと比較してボディ構造の違いはありますが、ネックや配線の電気的な部分は変わりません。但し、アルミホローボディの音響的な反応時間の速さや、レンジの広さが微妙なセッティングの違いによって、サウンドも大きく変化致します。搭載するピックアップで、アクティブ、ハイパワー、超繊細などの個性的なピックアップがより威力を発揮するのは、アルミホローボディのそんな理由からです。次回はより核心に迫ったリポートを企画致しておりますので、ご期待下さい。