Maltikainen氏インタビュー about Mシリーズ

- 『Mシリーズ』の長所を教えて頂けますか?

Mr.Maltikainen(以下M):(しばし考え込み)・・・良いポイントしかありません(笑)
それは冗談として、テクノロジーと、顧客のニーズ、私たちのアイディア、そうした要素が合わさり、製品が生まれて来るのです。

まず、『Mシリーズ』のエンクロージャーに採用した新素材についてお話しますと、この開発に関しては、11年前にプロジェクトがスタートしました。
この新素材に関しては、特に木材をベースとした複合素材に着目して開発を進めました。出来上がった今回の新素材は、優れた音響特性を持ち、同時に「地球環境に優しい」素材となっています。
この新素材に加え、『Mシリーズ』に搭載されている省電コンセプトも、同様に「環境問題」に端を発しています。

ここで少し、現在のマーケット状況を見てみましょう。
これまでの業務用市場において、GENELECモニターはスタンダードとなっており、多くの放送局や映画制作現場に導入され、また、日本や英国でも大きなレコーディングスタジオに導入されて来ました。しかしながら、現在、そのマーケットは大幅に縮小してしまいました。

一方、作曲家やシンガーソングライター、DJといった人々は、自らの音楽のアイディアをノートに書き留め、音楽を作り上げ、作品をリリースします。そしてそれらの人々は、私たちがこれまで作り上げて来た大規模なモニターシステムを必要とはしていません。 『Mシリーズ』は、そうした人々の為に作りました。

- GENELEC社のこれまでのモデルと『Mシリーズ』には、どの様な違いがあるのでしょうか?

M:例えば、この『Mシリーズ』では、より若い世代の方たちの為に、明快なユーザーインターフェイスを心掛けました。
従来の8000シリーズに設けている背面の音響コントロール用dipスイッチは、その操作にドライバー等の別の道具が必要となりますが(笑)、新たな『Mシリーズ』では、道具無しで、指で操作が可能なトグルスイッチを採用しています。
また、入力端子に関しても、お手持ちのケーブルで直ぐにご利用頂ける様、各種端子を用意しています。
これらのおかげで、この『Mシリーズ』は、非常に容易なセットアップを実現しています。

- 『Mシリーズ』の音についてはいかがでしょうか?

M:音については・・・、紛れも無い“GENELECサウンド”です(笑)
それ以外に説明は出来ません(笑)
ただし、8000シリーズとは、使用する環境の違いを考えて、異なるデザインとした部分もあります。
例えば、この『Mシリーズ』をご利用頂くであろう、多くのベッドルーム・スタジオでは、プロスタジオの様な音響の調整は施されていません。
音響の調整が行われている環境であれば問題無いのですが、そうした調整が行われていないベッドルームの様な環境の場合、少しでも部屋の反射の影響を受けない様に、モニタースピーカーからは、より「ダイレクト」な音を聴く方がベターなのです。
そこで、我々は、今回の『Mシリーズ』に施したウェーブガイドに関して、8000シリーズよりも幾分深くしました。近くでの音場はフラットに、離れると8000シリーズよりも早く減衰する様にしたのです。
そうする事で、よりダイレクトな音でモニタリング出来る様にしました。
これは、ほんの僅かな差なのですが、両シリーズに存在する“確かな差”なのです。

テクノロジーとニーズ、そしてGENELEC社ならではの独創性。
それらの融合により、生まれて来た“ミュージシャンの為の”プロフェッショナルGENELECモニター。
Mシリーズは、これまでのGENELECモニターのユーザーとは異なる、次の世代のニーズへのGENELECからの新たなる回答なのです。

GENELEC Mシリーズ

Mシリーズ・アクティブ・モニターは、ホームスタジオ、スモールプロジェクトスタジオ、ソングライター、DJ、アーティストといった、音楽を作る人々、環境に制限があり、アコースティック・トリートメントの十分な環境が得られない人々に向けられた、プロフェッショナル・スピーカーです。
そして同時に、Mシリーズは「地球環境に優しい」製品でもあるのです。
●まったく新しいエンクロージャー素材、NCE
近年、ギター・ブランドflaxwood等への採用でも注目されている、フィンランド発の木材ベースによる新素材。
GENELEC Mシリーズに採用された、新素材NCE(Natural Composite Enclosure)も、50%の木材と50%の各種科学繊維素材から生成される複合素材で、フィンランド国内で製造されています。
この木由来の新素材NCEは、リサイクル資源から製造され、また、再びリサイクル可能な素材でもあります。

新素材NCEチップ
そして、NCEは、他社製品で採用されているABSプラスティック樹脂に比べ、遥かに優れた音響特性を持ち、インジェクション・モールド(射出成型)で整形されたMシリーズのNCEエンクロージャーは、非常に硬質な構造を持つ一方で、筐体内を最小限の反響に止めています。

新素材NCEは、成型時の温度のコントロールにより、この様な素材感の演出も可能である。(参考品)
●新たなるバスレフ構造
壁からの反射の影響を最小限に抑える、独創の底面バスレフポートは、NCEエンクロージャーと一体成型されています。(8000シリーズでは、エンクロージャーとバスレフポートは別成型。)
バスレフポートを通った低音は、下部のスリットから前面に射出されます。

エンクロージャーと一体成型されたバスレフポート。(画像上部:前面)

バスレフポート通過時の断面イメージ。
●新開発クラスDアンプ
従来、クラスDアンプは、その歪みの起こり易さ故、プロフェッショナル製品で使われる事は、ほとんどありませんでした。
長い時間がかけられ、GENELECが新たにデザインしたクラスDアンプは、低歪み、そしてより高い音質を実現、これまでアナログ・アンプのみが採用されて来たGENELEC製品に、初めてクラスDアンプが搭載されることとなりました。
そして、この新たなるクラスDアンプは、これまでの従来型アンプが浪費していた電気を90%以上の高効率でサウンドに変換しています。
●省電力仕様
Mシリーズには、無音状態が 約1 時間継続すると、自動的に電力が待機状態となる、自動節電機能(ISS/Intelligent Signal Sensing)が内蔵されています。待機状態中に、再度音声信号を検出すると、瞬時に通常の通電状態に戻ります。
「木材」をベースとしたナチュラル素材による“自然からの恩恵”。
革新技術による、エネルギーの高効率な活用。
音楽制作者の目となるモニタースピーカー作りに於いて、より高い次元のサウンドの実現と、継続した環境への配慮を両立する稀有なブランド、GENELEC社。

Mシリーズは、今、考え得る、最も選ばれるべきモニタースピーカーのひとつです。
GENELEC M030
・最大音圧レベル:103dB
・周波数特性:58Hz~20kHz
・クロスオーバー周波数:3kHz
・ドライバー口径:ウーファー:127mm、ツイーター:19mm
・アンプ:トレブル:30W Class D、ベース:50W Class D
・寸法:高さ 273 × 幅 190 × 奥行き 190 mm
GENELEC M040
・最大音圧レベル:107dB
・周波数特性:48Hz~20kHz
・クロスオーバー周波数:2.5kHz
・ドライバー口径:ウーファー:165mm、ツイーター:25.4mm
・アンプ:トレブル:50W Class D、ベース:80W Class D
・寸法: 高さ 337 × 幅 235 × 奥行き 229 mm

※背部はM030/M040共通の仕様となります。
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