自身のユニット「capsule」をはじめ、ドラマやスタジオジブリ作品等のサントラ、リミックスなど多方面で活躍するアーティスト、中田ヤスタカ氏。今回は彼のメイン制作ツールである「Steinberg Cubase 4」の話題を中心に、音楽制作のためのインターフェイスや機材選びのポイントまで、たっぷり語っていただきました。

パワーレックスタッフ :
(以下:PR)
それではまず、中田さんの音楽的ルーツからお聞きしてよろしいですか?
中田ヤスタカ氏:
(以下:中田)
僕は、楽器を演奏する音楽家ではないので、音楽的なルーツというよりも、どちらかというと機材から入りました。
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いきなり機材からですか?
中田:
はい、機材です(笑)。ピアノを習っていて鍵盤が弾けたので、それをテープなどに録音するようになり、両手ではパートが足りないのでシーケンサーを使うようになり、今に至るという流れですね。
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なるほど、多重録音の興味が膨らんでいって、レコーディング機材、シーケンサー、シンセサイザーへとつながっているということですね。
中田:
そうですね。はじめは音楽制作の道具では無い物で音楽制作を始めました。
自分のピアノの演奏を 家でVHSを買った後、使わなくなっていた「ベータのビデオデッキ」に録音していました。お茶漬けの空き缶をパーカッションにして(笑)。
はじめはそういう風に、「打ち込み」ではなくて、「生録」からスタートしました。
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「ベータのデッキ」に「空き缶」、確かにそこだけ聞くと、音楽制作のイメージは無いですね(笑)。
その様に自宅録音を始められたのは、お幾つ頃の事ですか?
YAMAHA QY100
現行「QY」シリーズ。電池で動く小さなボディに多彩な音源とシーケンサー、アレンジャー機能を凝縮し、手軽に曲作りが始められるハードウェア。
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中田:
10歳の頃ですね。
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早いですね!
中田:
その後、いわゆる「打ち込み」を意識し始めたのは中2の頃からですね。
シーケンサーというものの存在を知って、家に親が使っていたNECのPC98に『レコンポーザ』を入れてみたんです。でも、画面表示が遅すぎて、使えるほどのスペックではないことに気付いて。一旦そこでシーケンサー熱は冷めるのですが、高校生の頃に、当時シーケンサー専用機として名を馳せていたYAMAHAの『QY』シリーズを買い、本格的な「打ち込み」を始めました。
『QY300』が出た時に『QY300』を買い、『QY700』が出た時に『QY700』を買い、と『QY』歴は長く、その後、Macベースに移るまでは、ずっと単体シーケンサーで「打ち込み」してました。
時代的にもそういう時代でしたよね。


MOTU dp5
Mac用シーケンス/DAWソフトの老舗『Digital Performer』シリーズ。最新バージョンでは付属のプラグインも充実。Max OS Xに完全対応し、エレガントな操作性がMacユーザーの支持を集める。
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確かに、皆さんひたすら単体機に数値打ち込みをされていましたね。
ところで先程からのお話の流れですと、中田さんが本格的に音楽制作に使いはじめたコンピュータはMacなのですね。
中田:
そうですね。
もともとはWindowsが僕のメインPCだったのですが、ある時、音楽とデザイン用に、とMacを買ったんですよ。そういう時代だったので(笑)。
アプリケーションとしては、『MOTU Performer』をメインに使っていました。
でも当時『Performer』では使用できなかったVST音源がずっと気になっており、しばらくして「VSTを使うならWindowsの方がいいよね」という時代が来たんです。そこで、WindowsにVST音源を入れて外部音源の様に使い始めました。
ちょうど『Steinberg Cubase』が『VST』シリーズから『SX』シリーズになった時ですね。
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その当時は、楽器としての側面でWindowsと『Cubase SX』を使われていたということですね。
中田:
そうですね。Macで全ての作業をこなすよりはWindowsに分業して音を出したほうが、スペック的にも余裕が持てた時代だったんです(笑)。
録音はMacの『MOTU Performer』で、シンセサイザーはWindowsの『Cubase SX』でという状況をしばらく続けていました。しかしリンクが次第に煩わしくなってきたこともあり、ある時から『Performer』での作業を離れ、Windowsベースの『Cubase SX』をメインのアプリケーションとして使い始めるようになりました。

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そうやってWindowsベースに移っていったわけですね。
では、シンセサイザーを意識的に使い始めたキッカケは何だったのでしょうか?
中田:
シンセサイザーに関しては、はじめは何が出来るかわからなかったのですが、何か出来そうな気がして買いました(笑)。
今で言うと、「パソコンで何が出来るかわからないけれど、Macを買ってみた!!」という感じですね。「ノートパソコンを買ったけれども結局インターネットしか使っていない」という感じの(笑)。
僕は、自分で鍵盤も弾いていましたし、曲も作っていましたから、シンセサイザーがあると何か面白い事ができそうだと思って、まずは手にしてみました。そして手にして実際に使ってみるとやっぱり面白かったという(笑)。まずは買ってみて、買ってからのめり込みました。
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なるほど。ではそうして “のめり込む”事ができたシンセサイザーの面白さとは、どのようなところだったのでしょうか?
中田:
シンセサイザーそのものというよりも、シーケンサーとの組み合わせで、自分が何人も増やせたところなのかもしれません。
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「何人も増やせる」、ですか?
中田:
そうですね。曲を作る為に自分でも楽器の演奏はするのですが、演奏を人に見せたいというタイプではないんです。それに人前で演奏しても、それを自分の作品として聴くこともできませんしね(笑)。
ライブの録音テープという物も、それは演奏を記録しているだけで音作りではないし、それでは何か違うんです。もっと凝った事がやりたくて打ち込みを追求していたのですね。
曲作りにおいては、別に音が好きでどうこうと言う訳ではなくて、使っていて出る音がこういう音だから、それにあった音楽ってどういうものかなって、そこからですね。

Clavia Nord Lead 2X
スウェーデン生まれのアナログ・モデリングシンセの代表的な製品。その音はもとより、「赤い」デザインに惹かれて導入するキーボーディストも数多い。
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(※注1)Waldorf A1
ドイツのシンセサイザー・メーカーWaldorf社が開発したシンプルなアナログモデリング・ポリフォニック・シンセサイザー。『Cubase SX3』に標準搭載されていた。
■Waldorfのソフトシンセが待望の復活!「The Waldorf Edition Plugin」のショッピングページはコチラ
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音からインスパイアされて曲が生まれるのですね。そんな音を生み出すシンセサイザーですが、中田さんはハードウェアのシンセサイザー(『Clavia NordLead2』等)もお持ちですよね。ハードとソフトという事に関しては、どのように捉えていらっしゃいますか?
中田:
今は、レコーディングは全部ソフトウェア・ベースでやっていますね。
以前は、マシンスペック的にハードウェア・シンセに頼らないと駄目なところがあったのですが、今は、ソフトウェア・ベースだけで完結出来るので、ハードウェアに求めるところは、「質」ですね。モノとしての魅力はハードウェアの方がありますからね。
「音」や「曲」を作ることに関しては、ハードである必要は無いと思います。ただ演奏は・・・。ライブで弾くとかプレイヤーとして楽器を演奏する時はハードの方がいいですね。
楽曲制作時は、今はソフトで行う方が断然楽ですね。「トータルリコール」が出来たり、あとあと「配線が不要」など、音質の点で物理的に考えることが減るという事ではソフトの方がいいかもしれないですね。 
一方、ハードウェアに求めるのはインターフェイスの質ですね。
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それは制作ツールとしてのインターフェイスの質ですか?
中田:
そうですね。「ボディの材質」とか、「鍵盤のタッチ」とか、そうした質の良さを求めたいですね。
今、USB接続のキーボード・コントローラー類は、コストダウンの方向に向かっていますよね。僕はそろそろ「高級USBキーボード」が出てもいいんじゃないかと思います。
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高級USBキーボードですか?
中田:
そうです。僕みたいにソフトウェアだけでやっているジャンルの人間には内蔵された音源は要らないじゃないですか。ですから、「デザインも優れていて、所有していたくなるようなプロフェッショナルなマスターキーボード」が欲しいですね。
今は入力用と割り切っているキーボードや、パソコンのキーボードの延長みたいな感覚の物が多すぎるので、もっと楽器としてきちんと作られている入力用キーボードとかあるといいですね。
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なるほど、それは良いアイディアですね!プロフェッショナルの為のアイテムは、どのジャンルにおいても必要ですよね。
ところで、ソフトウェアの音源でお好きなものはございますか?
中田:
あんまり複雑なのは好きではなくて・・・。今は使ってないのですが、以前『Cubase SX3』を使用していた時は、付属の『A1』(※注1)でばかり曲を作っていました。
Halion One
YAMAHAが誇るシンセサイザー「MOTIF」シリーズの波形を贅沢に使用したシンプルなサンプル・プレイバック音源。Cubase 4に標準で付属。
YAMAHA MOTIF XS
『MOTIF ES』に代わる、ヤマハの新たなるフラッグシップ・ワークステーション。充実機能の専用版DAW『Cubase AI』が付属する。
NI Battery 3
ジャンルを問わない、膨大なサウンドライブラリを持つパーカッション音源。
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確かに『A1』は機能がシンプルな一方、出音の良さで勝負していたシンセサイザーでしたね。
中田:
そうですね。僕は、シンセ自体はシンプルな方が好きです。エフェクター等はあまり付いてない方が嬉しいですね。ソフトウェア・シンセに搭載されているエフェクター、特にリバーブは、なかなか自分に合うものが無く、中の物は使わずに自分でかけたいエフェクターを外部でかけていましたね。
でも今は、ソフトシンセの中のエフェクターの質もだいぶ良くなっているので、そのまま使用している事もありますね。ソフトの中のエフェクトも含んだ音自体が魅力になっている製品もありますね。
また、ソフトウェア・シンセは「ここを触らせたいんだろうな」という箇所が前面に出てきており、そこを触るとそのシンセの得意な部分が良く判るという。こうした部分は、ひと昔前よりもずいぶん使い易く進化していると思います。
昔は「ハードウェアを再現するソフトシンセ」というコンセプトが主流だったと思うのですが、今は方向性も変わってきて「ソフトウェアならではのシンセ」も増えていますよね。音の選びやすさ等のインターフェイス面でもハードに捉われない発想がありますし。
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そうですね。ソフトウェアならではのインターフェイスを持つソフトウェア・シンセは随分と増えてきましたよね。サウンド面ではソフトウェアならではの可能性を追求しつつ、扱いがシンプルである、そういったソフトウェア・シンセが増えています。
シンプルなソフトシンセといえば、『Cubase 4』に標準で付属しているマルチ音源、『HALion One』はいかがですか?
中田:
僕は以前、『MOTIF ES』を使っているので、まず、音の感じに慣れているんですよね。(『HALion One』には、『YAMAHA MOTIF』シリーズの波形が贅沢に使用されています。)
あと、画面がシンプルで良いですね。あれぐらい触らせない方が良いと思います(笑)。
僕は、ソフトシンセを立ち上げたときに有無を言わさず16パラとか出てくるタイプは嫌なんですよ。
僕の場合、音色を分けてパラアウトしたい場合、その都度立ち上げ直すんです。例えば、よく使っている『NativeInstruments BATTERY』も一個立ち上げて内部で8パラにするのではなく、ステレオで4台立ち上げるんです。
『HALion One』はマルチトラックではなくシンプルな単体音源として扱えるので大好きですね(笑)。
もちろん音質の点でも付属のモノとは思えない豪華さです(笑)。

Prologue
Cubase 4に標準搭載されたアナログ・モデリング・シンセサイザー。3オシレーター、マルチモードフィルター、4ADSRと充実の構成。
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音源の単体使用といえば、『Cubase 4』は新たなインストゥルメント・トラックの採用により、各音源から音を任意に選ぶ方法が得意になりましたよね。これは中田さんのお好きな単体音源にこそ非常に有効ですね。
中田:
そうですね。今回の『Cubase 4』では、音が選びやすくなっていますね。どんなものか良く判っていないソフト音源からでも音を選べますから(笑)。
『Cubase 4』といえば、標準搭載されたアナログ・モデリング・シンセサイザー『Prologue』もよく使っています。ずっと『A1』を使っていましたので、同じようにシンプルに扱えるところが好きですね。シンプルですが、きちんと音は作れますし、出音も良い。
『Prologue』でどうしても作れない音があれば考えるかもしれませんが、今はこれで充分楽曲制作できます(笑)。
僕は、作りたい音のイメージというものは、そこまで強いものではない気がするんですよね。例えば僕の曲作りにおいては、好きな音、絶対にその音でなければ、という側面は弱く、むしろ楽器を使っていて、出てきた音がこういう音だから、それにあった音楽はどういうものなのだろうと、そういう考え方で始める事が多いのです。
今回『Cubase 4』だけで曲を作ってみた結果、「『Cubase SX3』の頃に色々なプラグインを追加して作っていた曲と印象があんまり変わらないのでは?」ということに気付いて(笑)。
「『Cubase 4』だけでいけるな!」と思いました(笑)。
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『Cubase 4』が充実しすぎているのではないですか(笑)。
中田:
そうかもしれんませんね(笑)。特にソフトウェア音源類に関しては『Cubase 4』になって大充実しましたね。例えば生ドラムのクオリティーも上がって即戦力として使えるようになったのが嬉しいですね。
「ソフトウェアならではのデザイン」となったCubase 4のインターフェイス画面。
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先述の『HALion One』や『Prologue』をはじめとして、音源類は本当に充実していますよね。他のプラグインが売れなくなりそうです(笑)。
音源以外で、『Cubase 4』のここが良くなった、という部分はありますか?
中田:
デザインですね(笑)、第一印象。
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デザイン!(笑)。
中田:
重要です(笑)。
かっこよくなったというより、現代的になったという感じなんです。今の時代にあった雰囲気になったのでは、と思います。ソフトシンセでもお話しましたが、ハードウェアありきでは無くなってきましたね。
例えば、以前は、“卓のように見せる”影がフェーダーに付いていたのですが、『Cubase 4』ではその部分が無くなり、PCのソフトウェアとして、いいデザインに変わってきましたね。ソフトウェアは、ソフトウェアの使いやすさというものがあり、その辺りが形となって出てきたものだと思います。
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なるほど。
中田:
だから、尚更ハードに求められるのは、インターフェイスの質ですよね。
音楽制作者のための「トラックボール」とか楽器メーカーが出しても良いと思いますよ。
『digidesign ProTools』では「専用キーボード」が出ていますよね。そういうノリで、『Steinberg』のキーボードやトラックボールが出ても良いと思うんです。もちろんデザインがかっこよければ(笑)。
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やっぱりデザインですね!(笑)。
中田:
そうなんです。今、ソフトシンセに移行する方は、まず、CPU、メモリーをはじめとするパソコン本体部分にお金をかけますよね。しかし、パソコン用の周辺機器はオールジャンル用に出来ていますから、「音楽的にはちょっと」という部分が出てくる訳です。ですから、楽器を作っている側の人間が作ると、もっと良いものが出来る気がするんですよね。

続々登場、新感覚の周辺機器
YAMAHA n12
アナログ感覚でCubaseレコーダー化する新しいインターフェイス。近日発売!
CME VXシリーズ
遂に登場。上質な鍵盤タッチ、ムービングフェーダーを含むDAWコントローラー等を統合した、「高級USBキーボード」
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音楽制作用の周辺機器ですか。確かにそれは欲しいですね!
中田:
そういう部分って、今から重要だと思うんです。理想を言うと、パソコンを使っているときに右手は鍵盤で、左手はパソコンの入力装置から手が離れない、という形が良いですよね。
ずっと右手で弾いて、ロケーションも、操作も、どこのトラックに録音するかも、「基本的に左手で出来る」というのが理想ですね。
なるべくマウスを触らないで完結できるコントローラー。
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音楽作っているのにマウスを触りたくないですよね。
お話は尽きませんが、最後に、これから音楽制作を始められる方に、システム構築等でアドバイスがあればお願いします。
中田:
僕は「曲を作りたくなる!!」という事は、曲作りが好きかどうかより、「そこに座って作業したくなるかどうか!?」が重要だと思うんです。
曲を作りたいと思う期間は短い一瞬かもしれないですよね。でも、その機械を触っている時間が楽しいと思う場所があれば、そこにいる事が好きになる、つまりは曲を作る行為そのものが好きになると思うんですよ。
逆に、どんなに曲作りが好きでも、自分が気に入っていない機材たちに向かっていると、作りたい気持ちが持続しないと思うんですよね。
だから、これから音楽制作を始める人は、是非「ハード的に自分が魅力を感じる物」を集めた方が良いと思います。
部屋に置いているだけで、満足する位のお気に入りアイテムを(笑)。
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自分の陣地というか、基地を作るような感覚ですか?
中田:
自然とそこに座りたくなるような物を揃えるという。形から入ったほうが僕はいいと思います。
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自分の部屋のインテリアを選ぶような感じですね?
中田:
そうですね(笑)。やっぱり誰しも好きな物に囲まれたいですよね。
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全くです(笑)。今日は良いお話をありがとうございました。
「必要な機能、最良のサウンドを実現するための機材選び」はもちろん重要ですが、「モチベーションを上げるためにデザインが気に入った機材を使い、そこからインスパイアされて作品を生み出す」・・・これは販売店側としては新鮮な視点でしたが、ユーザー側の立場で考えると非常に共感できるものでした。そうです!一目見てピン!と来たデザインの格好良い機材があれば、それを選べば良いのです。私たちもそんな機材選びの手助けをするべく、格好良い製品写真やディスプレイにこれからもこだわっていきたいと思います。

『YAMAHA Digital World2007』イベントレポート
2007年2月17日、東京・品川のザ・グランドホールで行われた、ヤマハの最新デジタル楽器が一堂に会すイベント『YAMAHA Digital World2007』。話題のアイテムが多数展示された中、一際注目を集めていた、Steinberg 『CUBASE4』。展示スペースの前には、常にたくさんの人が集まり、『CUBASE4』の注目の高さが伺われました。
会場内のイベントステージで行われた、Steinberg 『CUBASE4』をテーマにした中田ヤスタカ氏によるトークセッションの模様をレポートします。
注目度の高いソフトウェアだけに、多くの人がトークセッションに参加していました。
中央の大型スクリーンにSteinberg 『CUBASE4』の画面が映し出され、ノートパソコンが1台置かれたステージ上に、中田ヤスタカ氏が登場。
早速、実際中田氏が『CUBASE4』を使って作った、テクノ調のポップでお洒落な未発表曲を披露。
実際に、シーケンサーを走らせ、データーを見ながら解説。
楽器という固定概念を外した音作りをしているという中田氏。メインメロディーのボコーダーを駆使したフレーズは、サンプリングCDの声素材をランダムに並べたものに、『CUBASE SX3』に標準搭載されていたボコーダーをかけるという、非常にユニークで、興味深い技を実演。
歌をシンセサイザーとして、オシレーターとして楽器的に使うという柔軟な発想。
「最近は歌とシンセリードとユニゾンさせて、使っています。それにボコーダーを掛けると結構面白いですよ。」と、まさに固定概念に捕らわれない、独創的な音作りをされている中田氏。
『CUBASE4』の好きなところに関しては、ソフトシンセを使う際、MIDIトラックを直ぐにアサインできる「インストルメントトラック」や、リストを見ながら音色を選べる『Mediabay』ウインドウを上げ、音色の管理が非常に便利になった点を好評価していました。
また、「音楽制作のツールは、見た目がかっこよくなければ、ダメ。」という、ユーザーインターフェイスに強いこだわりを持つ中田氏。
『CUBASE4』のミキサー画面のカラー変更の機能を使用した、パフォーマンスを披露。デザインにも精通する中田氏ならではのスタイリッシュな画面に続いては、レベルメーターの配色を赤に変更。「この色にするとピークを全然超えていないのに、なんかドキドキしますね(笑)」と、ユニークなパフォーマンスで場内を大いに沸かせていました。
イベントの最後は、即興リミックスを披露。ドラム全体にステップフィルターをかけるなど、DJプレイさながらの大胆なアレンジで大いに盛り上がりました。
アートディレクター、DJ、ディレクターと、マルチな活動をする中田氏ならではの色々な角度から捉えた『CUBASE4』の魅力が伝わり、普段あまり注目されない機能もクローズアップされ、新しい発見が出来ました。

Profile
中田ヤスタカ Yasutaka Nakata

プロデューサー/リミキサー/DJとして活躍中のアーティスト。
ユニット「capsule」ではプロデューサー兼デザインワークも手がける。
2/21に「capsule」名義のニュー・アルバム『Sugerless GiRL』を発売。

絶賛公開中!!
浅倉大介氏スペシャルインタビュー

戸田誠司氏スペシャルインタビュー


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