Vol.2
Power DJ'sスタッフ と ヒビノ梶iSCRATCH LIVE) と M-Audio(CONECTIV)スタッフの対談レポート!
DJソフト「RANE serato SCRATCH LIVE」「M-Audio Conectiv」徹底比較 第2弾!対談編。

さて、2回目となりました、DJのためのパソコン使用方法大解剖ですが、今回はRANE正規輸入代理店のヒビノ株式会社の中村さんと田處さん、アビッド テクノロジー株式会社エムオーディオ事業部の小野寺さんと当店スタッフ、一柳と佐俣で前回に引き続き「RANE serato SCRATCH LIVE」「M-Audio Conectiv」の徹底比較 対談編をお贈りいたします。
(写真 左より M-Audio小野寺さん、ヒビノ樺村さん、ヒビノ鞄c處さん、Power DJ's一柳です。)

Power DJ'sスタッフ 佐俣 :
(以下 S)
本日は宜しくお願い致します。それではまず始めに、SCRATCH LIVEとConectiv+Torq、それぞれについて開発のきっかけからおたずねしたいと思います。じゃあ、まずSCRATCH LIVEからお願いします。
ヒビノ 田處さん :
(以下 T)
ご存知の通りSCRATCH LIVEはRANE社とserato社の共同で開発した商品です。

ソフトウェアの開発を行っているserato社がTTM54やTTM56、MP2016などの高品位DJミキサーを送り出していたRANE社と手を組み、名前の通りリアルタイムにLIVEで使える反応速度の良いDJソフトと、現場で求められる高い耐久性を持ったインターフェイスを協力して開発したのが始まりです。

海外では2004年の4月より、国内では弊社から2004年の5月より販売が開始されています。
ヒビノ鞄c處さん
ヒビノ鞄c處さん⇒
Power DJ'sスタッフ 一柳 :
(以下 H)
RANE社とserato社どっちが先に話を持ちかけたんでしょうか?
T : ん〜どっちなんでしょう(笑)今度聞いてみます。
   
S : ではConectiv+Torqをお願いします
M-Audio 小野寺さん :
(以下O)
M-Audioはそれそれプロダクトごとに開発のチームが分かれているのですが、その開発部門の中にも当然DJが複数おりまして、その中の一人のDJ開発者が"こんなラップトップDJ製品があれば"との思いを具体化したのがConectiv+Torqになります。

SCRATCH LIVEやTRAKTORなどのDJソフトの盛り上がりを見て、自分で必要な機能を盛り込んで商品化してみようと・・・元々はそのDJ開発者一人の発案がきっかけになったようです。
M-Audio 小野寺さん
M-Audio 小野寺さん⇒
S : わりと単純な理由ですね(笑)
O : ほんとそうなんですよ(笑)

で、メーカーはM-Audioなんですが、その中でSynchroScienceというブランドを立ち上げて、DJマーケットの中ではM-Audioとは別に売り出していこうという形になっています。
その第一弾商品がConectiv+Torqとなるわけです。
S : なるほど、では次にSCRATCH LIVEとConectiv+Torq、それぞれの特徴を教えてください。
RANE serato SCRATCH LIVE 店頭展示
T : まず画面の認識度が非常に高い、見てすぐ解るデザインですね。直感的に触れるので、ソフトウェアでありながら、アナログ的に使用できるので、DJの方が入り込みやすいんですよね。あと、オーディオインターフェイス本体もすごくシンプルで、これは 極端 ですが、RANEのホームページでは トラックに踏まれても大丈夫 と表記されているんですよ。
S : そんなに丈夫なんですか!?
O : Conectivはトラックに踏まれたら普通に壊れます・・・(笑)
T : 物理的にUSBジャックが破損したという報告はありますが、基盤の不良・故障があったという報告は未だにありません。持ち運んでの接続を考えると極力シンプルで、丈夫な物にしなければいけませんからね。現場第一主義です!
S : ヒビノさんの保証期間は2年ですよね。
【RANE serato SCRATCH LIVE 店頭展示】
T : そうですね、あと音質的にもRANEとseratoで独自のアルゴリズムを作って、極力フラットに近い原音を損なわない音にしてます。
O : DSP処理ではなくて、技術的な部分でやっているわけですね。
T : そうなんですよ。
S : Conectiv+Torqはどうですか?
   
O : M-Audioとしては 安価というのが非常に重要なポイントとなります(笑)。

開発当初はライバル機として上がっていたのは、たぶんTRAKTORと併用して使えるSTANTONのFINALSCRATCHで、どちらかというとスクラッチ系ではなく、ミックス系のユーザーを意識していたと思われます。


M-Audio的にはコントロールバイナルやコントロールCDを使用した外部コントロールは、全機能の中の一部として認識をしていましたが、いざ発売してみると"seratoと比べてどうなんですか?"的な質問がかなり多くて驚きましたね。
M-Audio Conectiv 店頭展示
【M-Audio Conectiv 店頭展示】
seratoはソフトが軽いのでかなりリアルタイムのライブ性に特化していますが、Torqはサンプラー機能やエフェクト機能、ReWire対応など制作に特化した機能が多いのが特徴ですね。その分、若干ソフト自体の動作がSCRATCH LIVEと比べると、多少重くなってしまっていますが。

あとは、Conectiv本体自体がオーデイオインターフェイスとして使用可能なので、AbletonのLIVEやLogic、ProTools M-Powered7.3などと組み合わせて使ったりと汎用性は高いです。
H : seratoのインターフェイスはオーデイオインターフェイスとして使用はできないですよね。
T : そうですね。
O : それは汎用性を持たせると色々な不具合が出てくる可能性があるので、意図的にしているんでしょうね。
H : なるほど、Conectiv+TorqはM-Audioさん的にも制作を前面にもっていきたい感じですね。
O : はい、でもライブパフォーマンスももちろんいけますよ!!
私的には、Seratoを使用している方にも制作用として使用して頂きたいですね。
H : ということはseratoにTorqをバンドルしてしまえば良い訳ですね・・・(笑)
S : ユーザーとしてはうれしいですね。
で現在SCRATCH LIVEとConectiv+Torqは現在どのようなDJやアーティストが使用していますか?
T : JAZZY JAY、A-TRAK、KING BRITT、DUBFIRE/DEEP DISHなど多くのアーティストに使用して頂いています。
O : Conectivは今の所DJ REVOLUTIONですね。
 
S : ではSCRATCH LIVEとConectiv+Torq、それぞれについてお客様からよくいただいている質問、感想や意見、希望などを聞かせてください。
T : 基本的な質問が多いですね、配線の方法とか、バージョンアップの手順とか。

あとは、冷却ファンが付いていないパソコンの発熱から発生したトラブルなどパソコン自体のトラブルや、ターンテーブルのアースが取れていない事からのトラブルに対する質問などはありました。
希望としてやはり一番多いのは日本語の取説ですね。
H : お店でもその希望はかなり多いですね。
T : RANEもかなり日本のマーケットは意識しているので、画面上での日本語表記などは大分前のVer1.5で対応しているのですが・・・間もなく日本語の取説は完成予定なので期待してお待ち下さい。
O : Torqは日本語のマニュアルはPDFで付属しているのですが、一番多い質問は先程も話に上がりましたがseratoとの比較ですね。つい最近あった意見ですと、インターナルモードに切り替えるときにseratoはメイン画面上のボタン1つで切り替えが可能なのに対してTorqはプリファレンス画面を開いて切り替えをしないといけないのでそれを何とかして、という意見がありましたね。
H : すごく現場向けの意見ですね。
O : Torqはseratoに比べてパソコンの推奨環境が高いので、CPU不足できちんと動かないというトラブルもありますね。メーカー名は言えないのですが、あまり安いパソコンだとUSBバスパワーが規定の数値出ていない物があるんですよ、そうすると電源ランプは点灯しているのに動作しないというトラブルがあるので注意が必要ですね。
S : SCRATCH LIVEとConectiv+Torqは、今後の日本マーケットに対してどのように展開していきますでしょうか?
T : やはりサポートの強化です。

現段階では社内で解決できない質問はRANEに質問メールを送ってそれの答えを待ってからの解答、といった形になっているので多少時間がかかってしまっているんですよ、それを社内ですぐに答えられる体制にすればお客様のストレスもかなり少なくなるかなと。
O : SynchroScienceブランドをどんどん広げていくことですね。発売したばかりなのでまだ見えていない部分も沢山あるので、どんどん意見をフィードバックして頂けると助かります。
 
S : 今後のバージョンアップの予定を教えてください。
T : 今現在はVer1.63なんですが、次のバージョンアップも控えてます。
H : 何ができるようになりますか?
T : もちろんソフトの更なる安定もありますが、一番の特徴はKeyコントロールです。
S : CDJにあるマスターテンポ機能ですね。
インターフェイスが新しくなる予定とかはないですか?
T : 色々と付けないでシンプルで耐久性があるというのがコンセプトなので今の所無いです、というか必要が無いという意見のほうが多いですね。
S : Torqはどうですか?
O : 次のバージョンアップでiTuneのプレイリストなど、曲名の日本語表記が可能になる予定です。もちろんソフトの安定度もアップしますが、その他の詳細はまだ未定なので分かり次第報告していきたいと思います。
 
S : 最後に.SCRATCH LIVEとConectiv+Torqがらみ、もしくはそれ以外でもDJ関連の、今後の新製品の予定がありましたらお聞かせ下さい。
T : みなさんRANEのWEBサイトでもうご覧になられているのでお分かりかと思いますが、seratoのインターフェイスを内蔵した2CHDJミキサーのTTM57SLです。もうすぐ発売しますので、もう少々お待ちください。
S : うちのお店(自分が)先走って広告に昨年載せてしまった商品ですね・・・
O : M-AudioはSynchroScienceでTorqのライト版をX-session Proにバンドルして出す予定です。それと、Winter NAMM2007で発表になりましたが、"Xponent(エクスポーネント)"というTorqのほぼ全機能を操作可能なコントロール・サーフェイス+オーディオインターフェイスも近日中に発売します。
H : かなりミックス系のユーザーを意識している商品ですね。
SCRATCH LIVE、Conectiv+Torqのバージョンアップ、各社の新商品は要チェックしていきましょう。
S : そうですね、バージョンアップ、新商品の情報はいち早くお客様にお知らせ出来るように頑張っていきます!!本日はありがとうございました。

いかがでしたでしょうか?
今回の対談で「RANE serato SCRATCH LIVE」「M-Audio Conectiv」は一見すると同じようなソフトウェアに見えますが、実はその用途や目的は双方ともに、DJそれぞれのニーズに合わせた使い方が用意されたソフトウェアだ、という事が再確認できました!

もちろんPower DJ's各店にてSCRATCH LIVEとConectiv+Torqの店頭デモも随時行っておりますので、この2機種が気になる方はPower DJ'sの店頭にて是非お試し下さい!!!

2007年1月15日 Power DJ's渋谷店にて


※上記対談の内容は2007年1月15日のものです。商品やバージョンアップに関する内容は変更される場合もございます。
あらかじめご了承下さい。

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