発売から約半年、正に無敵のモンスターマシン「KORG OASYS」の開発者である
「OASYSプロダクトリーダー庄下氏」にコルグ・ショールームにてイケベスタッフがインタビューを敢行!
氏のOASYSへの愛情が感じられる言葉の裏に、製品に対する強いこだわりを感じるインタビューとなりました。

 
株式会社コルグ OASYSプロダクトリーダー庄下氏
  イケベ楽器店 鍵盤堂スタッフ
 OASYS Concierge 宮永

   
イケベスタッフ
(以下:「I」):
はじめに庄下さんの関わられた製品等のお話を聞かせてください。
庄下
(以下:「S」):
入社して本格的に関わった製品はEX-8000(DW-8000の音源)辺りからですね、それからラック・エフェクターのAシリーズへと進み、A1では、カスタム・チップ開発やプリセットのプログラムも行いました。その後、90年頃にUSAにあるKORG R&Dに約2年程いて、そこで今のOASYSのコンセプトの原形となるようなシステム開発に関わりました。そのシステムをベースに、Prophecy、Z1といった製品も誕生していきました。さらに、初めてタッチ・パネルを搭載したTRINITYシリーズ、さらにTRITONシリーズに進みました。こう言っちゃうと何か偉そうですけど大変なことだらけだったんですけどね〜(笑)
I : EX-8000と言えば、昔キーボードマガジンのライブレポートで、当時のイエスのトニーケイのラックに4台マウントされていたのが印象的でした。オルガン・ブラス・ストリングスで使うと書いてあって、これはさぞかし凄い音が鳴るんだろうな〜....と、当時学生の僕はニヤニヤしてました(笑)
S : いやいや、そんなふうに喜んで頂けていたとは光栄です(笑)
I : TRINITYについては、あの音の太さと質感が凄く好きで今でも素晴らしいシンセサイザーだと思います。しかしその後に発売になるTRITONでは、大きく音色のキャラクターが変わったと思いますが、音源システムを移行する事に抵抗はありませんでしたか?
S : TRINITYは確かに今でも多くの方々に愛されているシンセとして誇りに思っています。しかしTRITONによって今までとは違う、ダンスミュージック製作を中心とする方々にも使って頂くことができて、それによりシーンにまた新たな音を提供できたことは開発する立場としての使命でもあると思っています。そして更に今回はその流れを継承しつつ、新たなコルグの提案としてOASYSが発表できました。
音源のクオリティに触れて欲しい・・・
I : この春のOASYSの発表はとても衝撃的でした。コルグ技術の集大成で、オルガンもKARMAもTRITONも何でも入っていて、しかも価格も凄いらしいと(笑)でも早速スピーカーを繋げて弾いた時のプリセット00の「OASYS Piano」の音には感動しました!「こ、これは違うっ!」って。
S : そう!そこはこだわってますョ!嬉しいですね。今回のOASYSはとにかく「完全に新しい最高の音源システム」をキーワードにデザインスタッフ、ボイシングスタッフ、エンジニアリングスタッフ、このOASYSYに関わるスタッフ全員が妥協を排除して製品化に至りました。
特に「OASYS Piano」はコードを弾いた時のサスティンをじっくり聞いてみてください。音の濁りが感じられないはずです。これは容量も贅沢に使って「ピアノとしてのあるべき響き」にこだわったボイシングと、それを表現できる音源のクオリティにより実現できた音だと感じています。
I : 確かに一つ一つの単音がしっかり出ていて、変な倍音成分を感じません。それが綺麗な響きでアウトプットされていますね。汗と涙の努力の結晶ですね・・・(笑)
S : ハイ、家に帰れない日もよくありました(笑)
オープンアーキテクチャー・・・?
I : OASYSの名前は「オープン・アーキテクチャー・シンセサイズ・スタジオ」ですが、どのような意味が込められているのですか?
S :
過去にオール・イン・ワン・シンセサイザー「M1」を発表してシーンに風穴を開け、その後は多くのオール・イン・ワン・シンセサイザーが登場しました。

そして今回もこのOASYSの発売で更にシンセサイザーの新しい形をコルグが提案し、ユーザーのための新たなインスピレーションの為になれば・・・との思いがあります。

この"オープン・アーキテクチャー"では、新しい音源システムをソフトウェア・ベースで拡張していくことでOASYSをどんどん進化させていけるのです。

OASYS発表時に、HD-1、AL-1、CX-3が、組み込まれていましたが、
今回のVer1.1へのバージョン・アップでは、弦の動きをシミュレーションすることで全く新しい音を生成できる"STR-1 Plucked String"という物理モデル音源システムが追加されました。

ここでは、WAVEDRUMから始まりProphecy、Z1へと継承されてきた物理モデル技術を現在の形でソフト化し、搭載しています。

OASYSでは、このように、新しい音源方式をもったシンセサイザーを、追加していくことができるのです。
I : その"STR-1 Plucked String"にはびっくりしました。一見地味な(笑)「Pluck」波形がエレピになったりベースになったり...それがどこにでもあるような音かと言ったら違って実は全く新しいという....これがオープン・アーキテクチャーの醍醐味なんですね?
S : そうなんですよ。まだまだVer1.1ですし、可能性は無限と言うところでしょうか。
I : う〜ん、どんどんOASYSの魅力にハマってきました(笑)
トータル完成度としてのOASYS
I : 音の素晴らしさもさることながら、ルックスもその製品の価値を高める重要な要素かと思います。そのなかで特に目を引く大きなディスプレイは操作性もバランスも最高ですよね。スピード感もあって一度使うと病み付きです。
S : これもこのサイズにする時に結構悩んだんですよ。カラーディスプレイと言うことは決まっていたのですが、サイズについては「もっと大きく」、「いやもっと小さく」と開発チームでも意見が割れまして...最終的にはデザインチームと製品のトータルバランス・完成度を考えて今の10.4インチサイズに落ち着きました。最高の音に負けない最大のディスプレイサイズといったところでしょうか(笑)
I : なるほど。あと両サイドと本体奥のシルバーのカラーリングによるシャーシも改めて見るとゴージャスですよね。
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S : ハイ、是非ライブに連れ出してやってください(笑)
やっぱりコルグはオルガン?
I : 最後にコルグさんといえば「オルガン」と言うイメージも強いのですが、今回OASYSに搭載されているオルガンが今のCX-3よりもハイファイと感じる部分もあれば、かといってハイファイ過ぎないという絶妙な感じがあるのですがコレは?
S : オルガンはですね...やっぱりこだわってますョ(笑)確かにCX-3とOASYSでは内部の処理速度からしても、圧倒的にOASYSのスペックが勝っているのは事実です。ただ、オルガンがあまりにハイファイ過ぎてもそれはオルガンとしてどうかな・・・と。そこで良い意味でダーティーな部分をうまく残すようにしました。それをミックスすることで、ゴージャスなOASYSで最高のダーティーオルガンを演奏できます(笑)そこは皆さん是非お店さんでチェックしてみてください。
I : キース気分で「OASYSでタルカスを弾こう!」ですね。
S : 盛り上がってもナイフ刺しちゃだめですよ!保証対象外になっちゃいますから(笑)。
    
(左) イケベ楽器店 鍵盤堂スタッフ
OASYS Concierge 宮永
 
(右) 株式会社コルグ
OASYSプロダクトリーダー 庄下氏

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 番外編〜イケベスタッフの"コルグ・ショールーム潜入レポート"〜 は こちら
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