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Gibson Custom Shop Historic Program Manager Edwin Wilson氏に訊く ![]() |
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| イケベ: (以下IKB) |
楽器フェアにようこそ。本日はカスタム・ショップ製品について、ユーザーから多くよせられる質問について教えてください。 | |
| Edwin Wilson: (以下EW) |
OK、さっそくはじめましょう。 | |
| IKB : | 1959 LP Reissue と1958 LP Reissueの違いについて教えてください。 | |
| EW: | 先ず59リイシューはトップがカーリー・メイプルなのに対して58リイシューはプレイン・トップですね。仕様の違いとしてはネックのサイズが異なります。オリジナルのレス・ポールでは58年製が最も太く、59になると若干スリムに、60年製はさらにスリムなネックとなります。私たちの製品についても同様です。これらの仕様以外は同じです。ヒストリック・コレクションのネックについて加えると、54、56、57、58年製モデルはすべて50’sラウンドという同一規格のグリップを使用しています。59リイシューは独自のシェイプ、60年製モデルは最もスリムなシェイプです。 | |
| IKB: | 日本市場向けに製作されるハードロック・メイプルを採用したレス・ポールが人気ですが、メイプル材のサウンド的な特徴を教えてください。 | |
| EW: | ハードロック・メイプルはハイとミドルがより豊かで、ブライトと言えるでしょう。キルト・メイプルはソフト・メイプルになります。ミドルはふくよかですが、ハイはハードロック・メイプルほどではありません。ただしルックスはたいへん美しくなりますね。ギター業界では美しいソフト・メイプル・トップを採用した製品を多くリリースしているメーカーもありますね。もちろんギブソン・カスタム・ショップでもソフト・メイプルのフィギュアの美しさを活かした製品を製作していますが、ヴィンテージのレス・ポール・サウンドを再現するための最高の組み合わせとは、私たちが採用しているブラジリアン・ローズウッドのように硬質なマダガスカル・ローズウッドのフィンガーボード、硬質なハードロック・メイプル・トップ、そしてソフトな傾向のマホガニー・バックとネックになります。例えばブラスと陶磁器を鳴らし比べたとしましょう。それぞれの響きが異なりますよね。この場合の陶磁器の音色をハードロック・メイプルと例えることができます。 | |
| IKB: | レス・ポール・カスタムの57年製モデル(1957 LP Black Beauty) と68年製モデル(1968 LP Custom) の違いを教えてください。 | |
| EW: | 57年製モデルはマホガニーのトップとバック、50’sラウンド・ネック、CTSコントロール、バンブル・ビー・レプリカ・キャパシター、バーストバッカーのタイプ1とタイプ2という仕様です。68年製モデルはメイプルのトップにマホガニーのバック、CTSコントロールにレギュラーのキャパシター、57クラシックという仕様です。 | |
| またこれらはトップ・アーチのカーヴィングも異なります。57年製モデルがリイシュー・タイプのフラットなセンターからエッジ部で落とし込むアーチなのに対して、68年製モデルはドーム状でなだらかなアーチです。もちろんこれらはオリジナルを元にプロファイルしました。 |
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| IKB: | 使用している木材について教えてください。 | |
| EW : | マホガニーは、規格としてボデイの形状にくりぬく前の板材の状態で9ポンド(およそ4.0kg)を境に、それ以下はリイシュー・モデル、9.2ポンド以上はその他のモデルといった区分をします例えば1968 Les Paul Customなどです。1959 LP Reissueには9ポンド以下の更に軽めの材を選ぶようにしています。例えば9ポンドと8ポンドの材があった場合にはもちろん8ポンドの方を使います。メイプルを選ぶ場合には使用するモデルごとに基準が異なります。1959 LP Reissueの場合はフィギュアの出かたについてはもちろん、グレイン・ラインやカットの仕方まで気を使います。いくら条件を満たす材であっても、大きく目立つ“ふし”や“しみ”が出てはいけないので、その場合はそれらを削り除いてみてトップに使用出来るかどうかを判断しなければなりません。とにかく良いハードロック・メイプルを入手するのには多くの時間と手間、つまり労力がかかりますね。プレイン・メイプルを選ぶポイントは、もちろんクリーンなもの。私は特にフラット・ソーン(板目)のリアルな材が好みです。家具をつくるのでしたらクォーター・ソーン(柾目)が良いのでしょうけどね。キルトの場合は、強いリーフがまんべんなく入っていて、3Dに見える美しいものを選びます。 | |
| IKB: | グレインの入り方はトーンに影響しますか? | |
| EW : | アコースティック・ギターやチェロのようにアコースティック・スタイルの楽器を製作するのでしたら、材のすべての要素が影響してくるでしょう。例えばタイトなグレイン・ラインで密度の高いスプルースが良いのでしょうね。ただしエレクトリック・ギターでしたら、そこまでではありません。 | |
| IKB : | 大きな話題となったエリック・クラプトンのES-335レプリカについて教えてください。 | |
| EW : | 先ず重要なことはボディ・シェイプを大幅に変更したことです。もちろんネックのシェイプも本人のモデルと同じです。さらには各パーツからフレットの状態など、実物を見ながらあらゆる部分をプロファイルしました。ピックアップはジミー・ペイジに使用したものと同様に、マグネットのタイプを変更したスペシャルなバーストバッカーを採用しました。見た目がリアルなのはもちろんのこと、最高のトーンのES-335です。 | |
| IKB : | 最後に、これからカスタム・ショップ製品の購入を考えているカスタマーにメッセージをお願いします。 | |
| EW : | 私たちはカスタム・ショップがスタートしてから今まで、多くのクールなギターをリリースし、また仕様変更を行うなど進化を遂げてきました。もちろん今も来年2006年を最高の年にするために素晴らしい企画を検討中です。私たちの傘下に入ったメンフィス部門のES-335についてもエキサイティングなギターが登場するでしょう。また多くのアーティスト・モデルも予定していますので、きっと気に入っていただけると確信しています。実は新たな日本のアーティストのシグネチャ・モデルも進行しておりまして・・・・多くは言えませんが最高のサウンドのクールなギターになることは間違いありません。 | |