
鍵盤を弾く(押す)行為をトリガーとし、オシレーター、フィルター、エンベロープ等の要素を電圧でコントロールして感情表現の出来る電子楽器を創ろうという流れは自然発生的に起こり、、幾多の先駆者が開発を重ねていきました。
量産では1960代初頭のことと伝えられています。
開発当初の壁の様なモジュールタイプから、コンパクトにまとめられ、後に多くのミュージシャンに愛用されるMINI MOOGやARP ODESSEY等のシンセサイザーは、存在感のあるアナログならではのブ厚いサウンドを備えておりました。
国内でもローランド、コルグ、ヤマハなど続々と新製品を発表して行きます。
キーボーディストはもちろん、そのサウンドに刺激を受けたのはギタリストも同様です。
ギター用のさまざまなエフェクト(といってもそんなに多くの種類が発売されていたわけではありません)を駆使したとしても、ギターの音はギターの音でしかなく、 まったく異なる構造から生み出されるその可能性に満ちたサウンドに魅了されたギタリスト達が、そのサウンドをギターでコントロールしたいと考えることはごく自然なことと言えるでしょう。
ROLAND SH2
1970年代後半、アナログシンセサイザーのローランドSH-2、コルグMS-20、ヤマハCS-10などは外部入力端子(EXT IN、EXT SIGNAL等の名称)を装備していました。
ここにギターなどを繋ぎフィルターとエンベロープを通したサウンドや、CV/GATEに変換をしてオシレーターまでもコントロール、シンセ音源を鳴らしてモノフォニック・ギターシンセとして使用していたミュージシャンも多かったと思います。(機種限定)
そのような流れを受け、後述のGRをはじめ、数社よりモノフォニック・ギターシンセサイザーが商品化され発展するかに見えましたが、多くの機種はエフェクター的な性格が強く、現在に続く後継機もありますが、楽曲の中で使えるより完成度の高いサウンド&ツールとしての魅力は、Roland GRが圧倒的なパフォーマンスを誇り、パットメセニーをはじめ現在でも最前線のミュージシャンやクリエイターが愛用、現在に続く流れを形成しております。
MINI MOOGのEXT.SIGNAL
現在はV-Guitar SystemのVG-88からVG-99&V-BASSへの進化が、「ギターシンセサイザー」というカテゴリーから抜け出し、13ピンアウトを持つ全てのGKギアに対して、「GK Ready」とカテゴライズされています。
GR-500
GR-500&GS-500
GS-500ピックアップ

24ピンコネクタ

初期のGRロゴ
アメリカ建国200年に沸いた1976年。その翌年の1977年に世界初のギターシンセサイザーRoland GR-500が、ギターコントローラーGS-500と共に発売されました。(1ドル/240円程の頃です) GR-500は当時ジミーペイジ、ジェフベック、ジェフバクスター、国内では和田アキラ、谷川史郎などが使用、広告にも登場しています。
寺内タケシはGR-500をアルバムジャケットに用い、斬新な作品を遺しております。 ギターシンセ本体とギターコントローラーは24ピンケーブルで接続され、発音は当時の鍵盤シンセ同様、1ノートのモノフォニック、当然和音は弾けません(悲)。
驚きの事実は、各弦独立に反応するディバイデッドPUが当初から装着されていることでしょう。
いわゆるLPスタイルギターコントローラーは当時の富士弦楽器製造(株)にて制作され、ギターとしての完成度も高く、既に世界レベルに達しておりました。
ギターのコントロールパネルを良く見ると、「POLYENSEMBLE」「BASS」「SOLOMELODY」「EXT SYNTH」のセクションにはそれぞれ「ONスイッチ」と、「P」「B」「M」「S」とコントロールの頭のスペルをあしらったボリュームノブが装着されております。
モノフォニックなのにPOLYENSEMBLE?音を出してみたくなりますね!
あまり知られておりませんが、ギターコントローラーGS-500はフレットがスイッチの役目を果たしており、弦やフレットが腐食すると反応が不安定になってしまう構造でもありました。
鍵盤をスイッチと捉える電子楽器の基本的な考えを継承したものと思われます。
今でこそ「?」と思われるでしょうが、当時の開発者の試行錯誤っぷりが窺えます。
GR-300

GR-300&G-202
1980年に満を持して発売された世界初のポリフォニック(和音が弾ける!)・ギターシンセサイザーです。
マニアにはあまりにも有名、あの御大パット・メセニーもシンクラビア対応の改造(コントローラー本体の形状も改造)などを経ていまだに愛用しております。
ベロシティには対応せず、ピッキングから出音までの遅れもありますが、その音色、操作性がパットを虜にしてしまったようです。
同時にコントローラー(ギター本体です)は、前述の様に富士弦楽器製造(株)が生産していた関係で、G-303(セットネック仕様)はグレコのGOシリーズ(当時の人気機種です)と同様のボディを採用しており、
GR-300
ボルトオン仕様のモデルはG-202(2ハムバッカー仕様)&G-505(3シングルコイルPU仕様)で、ニール・ショーン、ジェフ・バクスター等の使用が話題となりました。
GR-300のサウンド、操作性が海外でいかに高い評価をうけていたかの証といえるでしょう。
同時期、アイバニーズからはIMG2010としてヘッドレスの大胆な形状のモデルがGR-300対応ギターとして発表されました。
海外では、ジョン・アバークロンビーがMIDIインターフェイスIMC1と共にX-INGとしてスタジオでチェックをする広告が存在しました。
GR-700
GR-700

G-707
1984年、鍵盤のシンセサイザーもモノフォニックからポリフォニックへ移行していった時代に、世界中にセンセーショナルな話題を巻いて発売されたGR-700は音源部に6音ポリフォニックシンセ・JX-3P同等の音源を採用し、遂にピッキングベロシティにも反応することが可能になりました。
ベロシティ(タッチセンス)対応となり、楽器としての表現力・完成度もMIDI規格の進化と共に、ミュージシャンを満足させることのできるツールへと発展していきました。
音色をエディットする方法は、基本的にパラメータを呼び出し変更する方式でしたが、別売のJX-3P用プログラマー・PG-200を用いれば、
アナログシンセサイザーのようにつまみによる可変が可能となり、音色のバリエーションはもちろん、操作性にも気の配られたモデルでした。
同時発売のスタピライザーを装備した近未来的デザインのギターコントローラー・G-707も世界のミュージシャンを魅了し、
アンディ・サマーズや、日本では安全地帯の大ヒット曲「ワインレッドの心」のイントロで使用され、ブラウン管(テレビです)にも露出を果たしています。
GR-33
GR-33

GK-3
当時、世界的にクリエイターが愛用していたRoland XP/JVシリーズ音源と、エクスパンション・ボードSR-JV80シリーズも含めた膨大なサウンドライブラリの中からセレクトした即戦力の384種類の音色を内蔵、更にマルチエフェクトも搭載し、より多彩なサウンドメイクが可能となりました。
同時発音数は48音ポリフォニックへと進化し、デュアルモード(異なる音色を同時に発音)でのブ厚いサウンドや、
各弦毎に音色指定(ディバイデッドPUの醍醐味!)が可能となった高性能ギターシンセサイザーです。
エクスプレッションペダルはコントローラー本体と一体化、ライブパフォーマンスでも威力を発揮しておりました。
GKドライバーは途中からGK-2AからGK-3へと進化を遂げ、次のGR-20の発売を待つ事になります。
GK-3はギター本体の加工を最小限に抑えた工夫がなされ、容易な装着と弦振動を感知するヨーク部分の幅を広げ、
ギター指板のR(アール)の違いにも対応出来るように進化しました。
GR-20

GR-20
2004年に発売された「エフェクター感覚・直感的なユーザー・インターフェースで
すぐに使いこなせるギター・シンセサイザー」です。
音色とバリエーションはスムーズに選べ、目的の音色を素早く見つけ出すことができます。
さらに、アタックやリリース、ディレイ/リバーブ、コーラスなど、専用つまみで簡単にエディットが可能。
ギタリストが普段使い慣れたエフェクターの感覚で、多彩なサウンドを演出可能です。
コンパクトボディで、セッティングもエフェクター感覚、マルチ・エフェクターなどを使ったお手持ちのシステムに追加するだけで、サウンド・バリエーションを大幅に拡大。新たなサウンド表現を追求しているギタリストに最適なモデルです。
ギターの演奏法に適したサウンドをはじめ、高品位な音色469種類をプリセット・パッチとして内蔵。
ディバイデッド・ピックアップGK-3、GKケーブル(5m)が付属。購入したその日からギター・シンセが楽しめます。
GK-3は、自然なギター・プレイを可能にするコンパクト設計。従来モデルに比べて30%薄型になったことで、トレモロ・アームの取り付けやケースへの収納もスムースになりました。また、コントローラー部のつまみがひとまわり大きく、スムーズになり、操作はより向上。
2列のヨーク部分の中に弦が触れて起きる発振を抑えるウレタンを装着した進化を遂げており、
ベースにも対応可能です。

GR-55
GR-55
待望のローランドNEWギターシンセサイザーは、今までのギターシンセサイザーへの認識を根底から打ち破る、驚異のマシンです。 今までの製品との一番の違いはピッキングの反応速度と音源の飛躍的進化、GRシンセサウンドに加えレイテンシーフリーのCOSMギターモデリングが融合した超ハイブリッド方式音源!これにより 驚きのギターシンセサイザーワールドの構築に成功いたしました。 GK-3搭載ギター又はGK対応ギターで鳴らしてみると、新しいエフェクトではないかと錯覚する程のピッキンググレスポンスに驚かされます。 プリセット・サウンドはLEAD、RHYTHM、OTHERの中から選択で、楽曲の中でギタリストが即使える音色がギター・モードで270音色内蔵し、更にエディットしてユーザーメモリーに297音色メモリーする事も可能です。 又、自分のギター音とシンセ音をミックスすると、非常に表情豊かで斬新なギターサウンドが生まれます。 GR-55はVG-88から始まるCOSMテクノロジーの本格的アンプモデリングと、多彩なマルチエフェクトを搭載しており、独立したコーラス/ディレイ/リバーブとも組み合わせて多彩なサウンドメイクが可能です。 新たにサウンド・オン・サウンド演奏が可能で、ライブでのリアルタイム・パフォーマンスに威力を発揮します。 PCとの接続もUSB端子から可能で、USB AUDIO及びUSB MIDI機能を搭載して、DAWへの発展性とギター/ベースからのMIDIレコーディングへの対応も可能です。 ベース専用モードも装備してベース・サウンド専用プリセット・サウンドを90種類搭載! 操作性も格段に向上し音色エディットには、EZEdit機能により煩わしい事なく即ライブやレコーディングで活躍致します。 楽曲製作でのプリプロやライブで、新しいサウンドをお探しの方は、是非GR-55をお試し下さい。
GK-KIT-GT3(ドライバー)
マグネティックタイプ
13ピン対応のギターシンセやVGなどは、専用ケーブルで接続する専用ドライバーで駆動致します。市販品ではローランドGK-3が一番有名です。
1弦から6弦まで、各弦に対応する6個のハムバッカー構造のピックアップが信号を適正に処理し、GRやVGへ送ります。
13ピンケーブルにて送られる信号は、1〜6がGK PICKUP1〜6、7:NORMAL GUITAR、8:GK VOLUME、9:GK/MIX/GUITAR SELECT SW、10:S1 SW、11:S2 SW、12: 7V(LED)、13:-7V(LED)という内容です。
アースは外枠にまとめられております。
ローランドのGK-3は簡単に、しかもギターを加工する事なく搭載が可能で、ご自分のギターで即ギターシンセが楽しめます。
GK-KIT-GT3(ドライバー)
ギターの見た目が気になる方には、ボディ内蔵タイプのGK-KIT-GT3も用意されています。
こちらは、基盤スペースを確保する必要からボディの加工を必要としますが、ギターの見た目を崩さず、その操作性も好評です。
EMGピックアップやサスティナー、アクティブサーキットなどを搭載しているモデルの場合、通常アウトプットにプラグが挿されないと起動致しませんが、GK-KIT-GT3を内蔵した場合、13ピンケーブルが挿されれば他のアクティブサーキットも同時に起動いたします。
GK-KIT-GT2 on 仔TALBO
GK-KIT-GT3 on PM100
カスタムピックアップ(Godin)
RMCカスタムピックアップ(Godin)
GK-KIT-BG3
Graphtech ghost Modular Pickup Systems(Godin)
過去のライブ機材紹介記事で、GKとサスティナー同時使用時のロバート・フィリップ氏とエイドリアン・ブリュー氏のギター側のアウトには、サスティナーを起動させる為のダミープラグが挿されていましたが、GK-KIT-GT3では不要です。
ベース用の外付けドライバーGK-3Bの内臓版、GK-KIT-BG3も4〜6弦ベースに搭載が可能です。
Roland GK-3

ピエゾタイプ
GK専用ピエゾピックアップはGodin社のRMCカスタムピックアップが秀逸といえます。
各弦独立のピックアップは隣の弦の影響を受けないよう設計され、ギター信号とGK信号は基板上で振り分けられ、グレードの高いGKピエゾギターとしてミュージシャンの信頼を得ております。
GodinのFreeway-SAシリーズに採用されるGraphtech社のghost Modular Pickup Systemsもございます。
これもピエゾとGK信号を振り分けますが、ピエゾが不要な時はGK用基板のみの入手も可能です。

GKサスティナー搭載モデル
TALBO Secret FACTORYでは、GK-KIT-GT3とフルモードサスティナーの搭載を行っております。
先進的なギタリストがDTMやライブで使用する為のオーダーが多く、ギターシンセ音をサスティナーでコントロールしたらどうなるだろう?と言う興味から始まりました。
実はかなり以前からミュージシャンの間では、工房に出さずにサスティナー搭載ギターにGK-2Aを搭載したり、逆にGKギター(以前はIbanezなども生産をしていた)に、サスティナーを搭載したりと様々ですが、
結果驚異の世界が待っておりました。
数多くのGK-Sustainer組み込みを経て、ひとつの核心を見出しました。
ネック剛性が低いギターはGKもサスティナーも効きが今ひとつ!
反してボディ剛性と共にトータルとして、ギター全体の剛性が高く、レスポンスの良いギターはGKもサスティナーも気持ちよく効く!
カスタムショップ系の高額なギターはほぼOKでしたが、お求め易い価格帯のFlaxwood、TALBO、STEINBERGER(グラファイト機)などは、充分満足できるレベルです。
前述のGR-700/G-707はネックとボディがスタビライザーでつながれています。鋭角的なボディシェイプとあいまってデザイン的な理由からの搭載とも受け取れますが、実はネックの余分な振動を抑える事でGR出力を安定させる為に設計されたとの事で、偉大な先人の知恵に敬意を表さずにはいられません。。
豊富な組込み実績と知識、ギターシンセの歴史を踏まえたうえで、日々研究を重ねるイケベグランディ。
ギターシンセに興味のある方は迷わずイケベグランディへ!