アメリカはメイン州にあるVic-Firth(ヴィックファース)工場に潜入!
パーフェクトマッチング!世界一のスティックメーカーの全てをドラステスタッフが現地よりお届け!

10月28日 10:00

マサチューセッツ州ボストン市内より約5時間の道のり。。。チャーターバスにてVic-Fiath社のあるメイン州へ向けて出発!

途中ニューハンピシャー州にあるドラムセンターに立ち寄りました。

11:45

ドラム販売スタッフとしてアメリカのドラム専門ショップは非常に興味があり、山田・近藤共に隅々まで拝見させていただきました。
また、日本には販売展開の無いドラムメーカーがちらほらと、、、
日本のドラムメーカーも多々見受けられ、非常に楽しい時間を過ごしました☆国内ではあまり目にしない小物をお土産でゲットいたしました!

隣接する倉庫内も見学させていただきましたが、やはりアメリカ!
天井も高く非常に大規模でゆったりした印象。入り口付近には変な形のLudwigのセットが!?
防音室も設けられなにやらレッスンもこちらで行われている様子、さらにレコーディングブースや撮影スペースも倉庫内にありました!

12:40

ドラムセンター見学終了

13:00

ランチタイム
「Mojo's」というBBQのお店へ入り、これぞアメリカ!といったバーベキュープレートが!マッシュドポテトはマストなんですね(笑)

14:00

工場のあるメイン州に向けて移動開始!

16:20

メイン州のホテルに到着

18:45

ディナータイム
ステーキハウス「Joseph's Fireside Steak House」到着(またお肉系のお店です)
Vic-Firth社の方4名が合流しディナーをしながら交流会。魚介も有名らしくクラムチャウダーとホタテを堪能!
初日は終了!!明朝よりいよいよ工場に向かいます!!

10月29日 7:30

ホテルを出発し車で約30分移動

8:00

遂にVic-Fiath工場へ到着!目の前には湖が広がり、緯度は日本でいうところの北海道辺りらしく10月末でも結構な冷え込みでした。
少し北に行けばカナダとなります。

8:30

昨晩ディナーを共にしたVic-Fiath社の運営部長David Crocker氏(以下デイビットさん)は、35年間もこの業界に関係している重鎮で、今回工場の案内をしてくださります。
赤い棒は日本の警察向けに製作された警棒的なアイテムらしいのですが、、、

まずは歴史の説明からスタート!

【はじめに】
創始者であるヴィック・ファース氏は、その昔ボストン交響楽団のティンパニー奏者として活躍をされていました。
1960年代当時、自分に合うスティックがなかなか見つからず困っていた氏は、フローリングや木製キャップなどを作っていた木材加工工場の一部を使って、自分の納得のいくものを生み出すためにスティック製造を始めました。
ちなみに、この頃は自ら手作業で削ったりカットしたりしていたそうです。

当初は自分用としてのスティック製造はもちろん、学校や自分の教え子向けにも製造を行っていましたが、ショップからのオーダーが来る程に広がって行き、以来ビジネスが広がり下請契約でスティック製造を行っていました。
そして1963年、本格的にスティック製造販売を行うため「Vic-Fiath Company」を創立し、その歴史がスタートしました。

工場展開も成長を続け1994年には1日60人程の作業員がスティック製造に従事し、2014年現在ではなんと倍の約120人体制で工場を稼動、1日で約80,000ペアものスティックを生産しているそうです。

ヒッコリー材は国産の「アメリカンヒッコリー」、メイプル材はカナダ産の「カナディアンメイプル」を使用しているそうです。
実に、全世界の60パーセントのスティックはこの工場で製造されているとの事!一代で世界シェアナンバーワンにまで発展させたヴィック・ファース氏には脱帽いたします!

ちなみに工場の稼動は月~木曜日の週4日間が基本シフトらしく、6時~15時の早番、15時~ラスト(時間不明)までの遅番で展開しているそうです。オーダーが多いときには金曜日も稼動し、さらに多いときは土曜日も稼動すると、デイビットさんが渋いお顔で仰っていました(笑)

【レッツ!工場内へ!(一部撮影NG)】
実は2012年に業務提携をしたZildjian社のスティックも、このヴィックファース工場で全て生産されています。
メイン州には関連会社が3社あり1984年からジルジャン・スティックは作られていたらしいのですが、現在では全てこのヴィックファース工場で生産されています。

まずはスティックの元となる原材料ですが「縦3メートル×横20センチ×厚み2センチ」程の木材を縦にカット。
その細長い状態の材を今度は「2センチ×17センチ」の材から削って精製していきます。
(※成型機械とペアマッチングの機械の2カ所は撮影NGとなっております。)

成型時に出た廃材は燃やしてボイラー等で使用され工場自体の稼働源燃料にしています。
暖房は太いダクトを通って工場内を循環しています。

棒状にカットされた木材は、高温の倉庫で保管し水分を抜いていきます。保管している倉庫内は高温と木材から出た水分でサウナのような印象です。
保管倉庫の下部は木材から出た水分が水たまりとなっていました。ここで含水率を6~8%まで下げていき木材の収縮に伴う狂い・割れ・変色等を防ぐ重要な工程となります。
水分を抜いた木材はパレットに積まれ乾燥させていき、材の収縮により、ピンピンに張っていた固定バンドが緩くなっています。

乾燥後の木材は面ごとに薄くスライスして、ある程度シェイプを整えます。
この段階でチェックを行い、チェックをパスした材はヴィックファースやジルジャンスティックの材料として使用されます。
木目にムラのあるものや反りがある材ははじかれます。

ローラーカッターで円柱状にカットされ角が丸くなった木材は、機械で重量を計測、同時に反りがないかのチェックも行われます。
この時点でグラム選定が行われ、強度(密度)の問題で95g以上の材が次の工程に進みます。重量は満たしているが反りのある木材はシェイプ修正する専用機械に掛けられ、その後職人が手作業で再チェックを行います。
ちなみに色味にムラのある材は、カラーフィニッシュモデルに使用されます。カラーモデルは表面に塗料を施し、均一な色となるためそれらに使用されるそうです。
他メーカーでは木工会社に依頼する場合が多いらしく、自社でここまでの工程を行うのはヴィックファースだけのようです。

そしていよいよ各モデルへの成型作業に入ります。
スティックの成型は特殊な材にスティックの型をとり、材を当て回転させながら削ることでバットエンドを削る機械とチップシェイプを行う機械と2機を用いて成型していきます。
ここでは材のカスが飛ばないように水を掛けながら、おおまかなサイズで削っていきます。エンドとチップを削る機械が合計6機(3ペア)ありました。削りの工程が終了したスティックは、大きな扇風機が設置された場所で乾燥させていきます。そして、さらに各モデルごとに研磨機へかけていきます。
※新製品はクオリティやシェイプを5人のマーケティング担当に確認を取り行うそうです。

グラインダー研磨石は職人さんが作るカッターと共に250個以上の形があります。石の周りにサンドペーパーのような材が巻いてあります。
ちなみにグラインダー機械は1984年に導入されたようです。
※成型機械とペアマッチングの機械の2カ所は撮影NGとなっております。

グラインダーにかけられたスティックは、木製のビーズ状の玉が複数入れられた専用機に入れられ、10分間専用機にかけます。
内部ではスティックを回転させ、ビーズ状の玉が表面を滑らかにシェイプしてくれます。表面の荒いものはさらに4、5分追加でシェイプ機にかけられます。

カラーモデルはチップに塗料が付着しないよう専用ソケットに引っかけ、塗料に漬け込んでいきます。
グリップエンドに溜まってしまう塗料は、職人が布で拭き取っていきます。
ちなみにヴィックファースのキース・カーロックモデル等のクリアラッカーフィニッシュも、同じ作業工程で行うそうです。
殆どのカラーモデルやクリアラッカーフィニッシュモデルは、この工程を通常2回繰り返しますが、ジルジャンのエイドリアン・ヤングモデルやヴィックファースのアミール・クエストラブ・トンプソンモデル(海外受注品)等は、ブラックとホワイトのツートーンカラーのため、通常の倍(4回)この工程を繰り返すそうです。

カラーフィニッシュモデルはロゴプリントを施す前に塗装のムラと、塗料の付着により多少発生する伸縮のチェックを行います。

ちなみにナイロンチップのモデルは、小さく削ったチップ形状のスティックに、ナイロンチップ材を装着し専用のソケットにはめ込みます、300度程の熱をかけ溶かしながら専用機で圧着していきます。専用機が2機配備されており、職人さんが一本一本機械にかけていきます。
(ナイロンチップの原材料は外注品だそうです)

と、ここで突然のベル音が!!
何事かと思いきや!工場内の職人が急に妙な動きを。。。
同じ作業を繰り返し行っているため、このように定期的にストレッチを行うそうです。せっかくなのでデイビットさんにレクチャーしていただきました!

チェックをパスしたスティックはロゴプリントを施す工程に移ります。
ジルジャン・スティックで使用されるロゴプリントは、臨場感を出すため回転させながらプリントしていきます。Zildjianスティックはこちら!

他モデルは全て上部からスタンプされていきます。
ヴィックファースのロゴの場合は、ブラックとレッドの2色からなるため、先にレッドの部分をスタンプ、後からブラックの部分をスタンプとそれぞれ別で施されます。
そして熱を当てあのロゴが完成!スタンプ後も、もちろんチェックを行います。

そしてヴィックファースといえば「パーフェクトマッチング」が歌い文句!いよいよウェイト選定の工程に移ります!
1本1本コンベアへ乗せられ、それぞれウェイト表記された20個程設けられたボックスに「2g単位」でそれぞれのボックスに分けられます。
さらに、ウェイトごとに分けられたボックス内のスティックのピッチ選定を行います。
方法はこちらも1本1本回転させながら小さいハンマーで3回叩き、個体それぞれのヘルツを測定し分けていきます。

そして職人さんが色艶の近いものをペアにし、スリーブを装着しバーコードシールを貼る機械にかけます。
ペアにされたスティックは、さらに手作業で表面にロゴが見えるように揃えられ1ダースになるようにパッキング機械にかけます。

パッケージングはメーカーごとで異なります。ジルジャンは6ペア単位でペアごとにチップとグリップエンドを逆さにしパッケージングされ、ヴィックファースは12ペア単位でチップとグリップエンドを揃えてパッケージングされます。お得なパッケージ品はこちら!

【Vic-Firthの他製品達】
■ティンパニマレット
ティンパニマレットは製作にあたり手作業の工程が多く、非常に手間がかけられています。
元になる木材を機械にかけ写真のようなグリップエンドが残った形状に削られます。そして職人が一本一本グリップエンドをカット。

■ウッドビーター
ウッドビーターは円柱状の材を何当分かにカット、中心縦からホールカットし専用機にかけビーター形状にシェイプされます。
各種ビーターはこちら!

■プラクティスパッド
プラクティスパッドは手作業で1枚ずつ専用機で4~5トンの圧力をかけてながら接着材で貼り付けていきます。
材は全て外注品ですが、集成は工場内で職人さんが機械を使用し生産されています。

■フェルト製品
100cm×100cm程の1枚600ドルもするというフェルト板をくり抜き円柱状にカット、中心部に穴を開けて職人が手作業でヤスリがけをし丸くシェイプしていきます。ちなみに、1枚のフェルト版から約300個程作れるそうです

ペアごとに輪ゴムでくくられ、手作業でフェルトがのり付けされていきます。
装着後はボックスにペアごとに分けられます。もちろんパーフェクトマッチングされています。

■ロッド
ロッドの材も外注品ですが、形成はこの工場で職人さんが行っています。各種ロッドはこちら!

■その他スティック
TITANスティックはボーイング08等の戦闘機に使用される切れ端材を使用し、通常のウッドスティックの約10倍は耐久性が高いモデル。

10:40

工場見学終了
ヴィックファース社として伝えたいことは、今回工場見学をさせていただいた我々販売に携わるディーラーを介し、Vic-Firth製品をご使用されるユーザーの皆様に「クオリティの高さを強調して欲しい」と仰っていました。
このレポートを通してスティックが完成するまでの工程を皆様にお伝えし、その高いクオリティを周知できれば幸いです。

体調不良で残念ながら今回お見受けできなかったヴィックファース社長より、工場見学参加者にお電話越しでメッセージをいただけました!光栄です!

11:35

終了
実はヴィックファース社では「ペッパーミル」も製造しているらしく記念にプレゼントしていただきました!
かなりオシャレなデザインで感激です!Vic-Firth Companyの皆様!本当にありがとうございました!

Vic-Firthスティックはこちら!

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