Fender Custom Shop
Senior Master Builder Christopher W. Fleming
来日インタビュー

2005年12月10日(木)池袋店 OMスタジオにて



イケベ
(以下IKB)
日本の印象はいかがですか?また楽器フェア及びプレミアムギターショーはいかがでしたか?
Christopher W. Fleming:
(以下 C.F.)
日本は大好きです。みなさん親切な方ばかりですし、日本食もおいしいので日本に住みたいくらいです(笑) 楽器フェアについては、とてもエキサイティングなショーでした!色々なショップやディストリビューター、そしてメーカーの方々とコミュニケーションが取れたことで様々な体験ができました。それに多くのビンテージ・ギターが見ることもできたので、非常に充実したショーでした。
   
IKB: それではまず、フェンダー社に入社した経緯を教えてください。

C.F.: 私は最初リペア・ショップで働いていました。その時にカスタム・ショップにいたマイク・エルドレッド氏に誘われて入社しました。私は入社前リペア・ショップにおいて、アコースティックギター・エレキギター・バイオリン他色々な弦楽器のリストアをしていました。その経験がフェンダー社に認められて入社できたのだと思います。今でも充分生かされています。

   
IKB: ギター製作を始めて現在まで、一番苦労されたことは何でしょうか?
C.F.: 身体的にはフレット・ワークやネック成形が一番苦労しますね。あと例えば、そんなに度々ではなかったのですが、いくつかの素材が自分の思うようなものにならない時なども非常に大変でしたね。現在製作にあたっては、ある意味楽器と対話しながら製作することを心掛けています。1つの素材がギターになるまでは手助けが必要なわけです。
   
IKB: ギターを製作する際の木材選びのポイントは?ボディ、ネック、フィンガーボードそれぞれについて教えてください。
C.F.: (ボディ)
 ユーザーの要望にもよりますが、基本的には材の重さやタッチレスポンスを確認します。あとは杢目の流れを見て、どういう風に完成するか?とかですね。個人的には以上のようなポイントで選定しています。しかし、ユーザーの要望があれば、あくまでもそこを焦点に製作します。

(ネック)
  ネックの場合もそうなのですが、木取りが大切です。木取りによって、ネックが反りやすいということがあるからです。あとはやはりタッピングしてサウンドを確認します。シェイピングした後もタッピングでサウンドがどのように変化したかを確認しています。

(フィンガーボード)
  フィンガーボードに使用するローズウッドも見た目(杢目の流れ)を重視しています。それにソフトかハードか、あとは木取りですね。杢目の太さや流れによってサウンドが異なってくるからです。しかし、これもユーザーから要望があればお好みのものを優先しますが、例えばローズ指板の色によってサウンドは変わりませんが、ソフトかハードかではサウンドは異なります。硬質なものであれば、ローズの色が薄くても濃くてもサウンドは変わりませんからね。とにかくポイントは、硬さと杢目の流れ、木取りです。日本のみなさんはダーク・カラーの指板がお好みのようですが、明るい色のローズウッドでも指板潤滑材をこまめに使用したりして弾き込んでいけば、ある程度ダークなカラーに変化していきますよ。
IKB: 今回ご自分でピックアップのハンド・ワイアリングをされていましたが、いつからご自分でワイアリングした楽器を製作されているのでしょうか?
C.F.: 半年前からです。フェンダーに入社する以前からも、リペアでハンド・ワイアリングを行う機会はありましたが、アビゲイル・イバラ氏の機械などを使用して、また色々と指導を受け、完全に消化した段階から自分の製作するギター用に自分でハンド・ワイアリングしたピックアップを使用するようにしました。あと、その時にはもう日本に行くことが決まっていましたので、日本のユーザーに特別な事ができればとも思っていました。今回それが実現できて非常にうれしいです。
IKB: 普段どんな音楽を好んで聴かれていますか?
C.F.: ウェスタン・スウィング、すべてのカントリー・ミュージック、クラシック、60sロック、ジャズ、カントリー・ブルース、フォーク、ポップス、ブロードウェイ・ミュージック、ハウス・ミュージックなどあらゆるジャンルの音楽を聴いています。
IKB: 最後に日本のフェンダー・ファン(あなたの製作したギター・ベースを所有しているユーザー)に一言お願いします。
C.F.: 私の製作したギターを選んでいただいたことについて大変感謝いたします。そして、フェンダー社を代表して皆様のサポートに感謝します。これからも楽器演奏を楽しんでください!
   
 
インタビュー&日本訳協力:(株)山野楽器 海外営業部 大畑篤史


インタビュー終了後、今回一緒に来日していたフェンダー・カスタムショップのマーケティング・マネージャーであるマイク・エルドレッド氏も交えてのスタッフとのセッションで多いに盛り上がりました!!

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