ロサンゼルス空港に到着すると、そこはまさに”ロサンゼルスの青い空”でございました。

恵まれた天候のもと、車で約一時間程のコロナ市に向かいます
。パームツリーの並ぶ通りを抜けるとFender Corona Factoryに到着。製品の並ぶ広いミーティングルームにて簡単な打ち合わせの後、早速カスタムショップ・ファクトリー内を見学させていただきました。


WOOD STOCK !  
はじめにご案内いただいたところには、膨大な量の木材がストックされておりました。
TOP材に用いられるであろう豪華な杢のメイプル材や、ボディ材、ネック材、指板材等、全ての木材がこの段階でレギュラー・モデルと完全に区別され、厳重に管理されます。また、マスタービルダーによっては、ここよりさらに厳選の上、それぞれのベンチ(作業場)に持ち込まれるそうです。
豪華な杢のスポルテッド・メイプル材!
こちらは加工前のボディ材。
サイドに重量が記入されているのが見られますね。シーズニング状況等の徹底した木材管理を経て、ボディ成形に送られます。
はっきりとした木目の大変美しい、1ピースのアッシュ材です。写真左の人物は、今回案内役を務めて下さいましたFender社セールス・コーディネイターのマイク・エルドレッド氏です。

BODY & NECKの成形
機械を用いてボディの大枠を削りだしていきます。
そこからの微細な成形は、昔と変わらない手作業にて一本毎に丁寧に行われます。
機械を用いてのボディのサンディング。
大変に神経を使う作業です。
ボディにアッセンブリ用の穴を空けていきます。
写真下がまだ板の状態、写真上が大枠を削りだした後のネックです。これよりさらに細かいシェイピングが行われます。
ネックにトラスロッドを仕込んだ後、木材で蓋を致します。
この後機械でプレスするそうです。
細かなサンディング前のネックです。
画面左に見えるオーダーシートに従って作業は進められます。
偶然にもギターズ・ステーション店よりのオーダー・シートを発見!只今ネックの製作中です。
機械を用いてのネックのシェイピングです。
ネック・シェイプのサンプルが並んでおります。
こちらでシェイプを確認の上、手作業にて微細な調整が行われます。
指板Rに応じた器具を用い、手作業で指板を削っていきます。
1961年よりヘッド部の成形を担当するハービー・ガステラム氏。
その高い技術と豊富な経験は、若い職人達に受け継がれていきます。

FINISH BOOTH  
木工加工が施されたマテリアルは、フィニッシュ・ブースに移されます。
ここは極小さなホコリの侵入をも避ける為、2重・3重の扉を通る大変厳重な入館方式を採っております。通常では担当者以外の入館は許されておりませんので、今回の取材は本当に特別な機会となりました。
ブース内部は温度湿度共に徹底した管理が施されてます。乾燥室は暗くやや暖かい状態を保ちます。ここにもシーズニングされている木材がありました。

下地処理を施されたギターはその場で保存され、乾燥状態を見ると次のフィニッシュに移ります。
サンバースト等のカラーの場合は、クリアーの前までを一気にフィニッシュします。

フィニッシュを施す際木材に付着しない余分な塗料は、対面に流れる水が全て取りこみ浄化システムにより分解されます。
塗装後充分な乾燥を経て、次の工程に移されます。
Master Buildのギター/ベースは、詳細なサンプルを元に更に細かくフィニッシュが施されます。
Fender社ではラッカー塗装の際の自然環境に与える影響を考慮し、これを改善する為の大がかりな浄化システムを採用しております。
その規模は実にコロナ工場総工費の30%にも及ぶそうです。
カルフォルニアでは、州法によりラッカー素材の一日の使用量・散布量が厳しく規制されておりますが、この浄化システムを用いる事で、Fender社は特別にその制限を超える事を許されているそうです。
地元の自然環境を大切に考え、且つ美しいフィニッシュを実現する、その弛まぬ努力に深く感心しました。

Relic加工  
現在のカスタム・ショップを語る上で外す事のできないのが、レリックやクローゼット・クラッシックといった経年変化を再現したモデルですね。今回その製作現場を拝見させて頂く事ができました。実際にその工程を目にする事で、リアルで緻密なCustom Shopギター/ベースの仕上げの美しさが、より深く理解できたように思います。
この器具は何?と尋ねました所、なんとレリック加工の際に打ち付けてキズを付けたり、急速に冷却する事でウエザー・チックを再現する為のものだそうです。
この臼(?)の中に金属パーツを入れ、大きさの異なる石とともに回転させる事で、独特のスクラッチ具合を再現致します。
クローゼット・クラシック・モデルは40分程この中で加工、レリック・モデルでは20分程加工した後に、特殊な薬剤を塗布して独特の風合いを醸し出します。
サビ等の風合いを再現する薬剤を、ピックアップのボビン部に丁寧に塗布しております。

アッセンブリの組み込み〜セッティング
取り付けを待つギター・ペグ。
Fenderではパーツ類のほとんどを自社で製作する事で、高いクオリティの維持とコストダウンを両立させております。
棚に並んだコンデンサ類。
徹底した品質チェックをクリアーしたもののみがここに並ぶ事を許されます。
1950年代後半よりピックアップの製作を担当する、アビゲイル・イバラ女史。
マスタービルダー達も彼女にサウンドの相談をするそうです。自然な笑顔が素敵ですね。
実際にワイヤリングを行っているところです。
神経を集中してのシビアな作業です。
アッセンブリの取り付け作業。
ファクトリー内では多くの女性が活躍していました。
シビアな最終セッティングを行っている所です。
生まれたばかりのギター・ベースはここで初めてアンプに繋がれ、その産声を大きくファクトリー内に響かせます。
左の写真は廊下にて目にした”TEAM WORK"の旗です。
Factory内で感じたシビアながらもファミリーな雰囲気が、こういった所からも窺われ嬉しくなりますね。

今回のFactoryツアーを通じて、Fender社がスタッフを非常に大事にしている点と、スタッフの方々それに応じるようにギター/ベースを愛し、誇りを持って働いている事が伝わってきました。そうした人間らしい温かい思いが、Fenderギター/ベースを長年支え続けているのですね。

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FACTORY TOUR !
FENDER MUSEUM 〜 BIG SURPRISE !!!!


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