告井延隆(センチメンタル・シティ・ロマンス)YAMAHA Lシリーズセミナー ヤマハアコギ1本でビートルズライブ!
その日の朝、イベント会場に現れた告井さんは、ミュージシャンのオーラをまとっていました。

センチメンタル・シティ・ロマンスの活動以外にも多彩な経歴を持つミュージシャンですので、自分も緊張していたからかもしれませんが、リハ前に爪の手入れをしている姿には、近寄り難い威厳を感じてしまいました。が、その後に雑談を始めると、ごく自然にスタッフのみんなに話し掛け、場の雰囲気をサッと作ってくれます。年齢を感じさせない(失礼!)無邪気な語り口は場を和ませてしまう暖かい人柄で、これも長く第一線で活躍する一因ではないかと思ってしまいます。

「俺は音にはうるさいんだよ」と言いつつリハをはじめましたが、ぜんぜん神経質な感じではなく、ステージでギターを弾き、客席にも下りて出音を確認しだすと、「おう、これでOK!」と、こちらが『エッ!』と思うぐらい手早くまとめ、その後にパラパラと弾き始めた音はピッと決まっており、リハから場慣れした感じで、テキパキとこなす姿はさすがです!

その後の打ち合わせも、進行も要点だけパパッと決めた後は雑談で、楽しいお話を聞かせていただきました。

「やっぱりビートルズが好きなんですよ、今後はビートルズしか弾きません!!」
と客席に話しかけていた告井さんですが、ここ3年ぐらい「アコギ一本でビートルズ!」にハマっているようで、若い頃にはリアルタイムで相当聞き込んだと話していたように、原曲の雰囲気を残した緻密な構成で楽曲を再現していきます。

勿論完全にギター1本での再現ですので音数に限りはあるのですが、この「雰囲気の再現」が素晴らしく、とても耳に心地良いのです。
たぶんビートルズが好きな方には馴染む感じでありつつも、ギター1本で弾ききっておりました。
この演奏を見ていると、すごく自分でも弾きたくなってしまうのですが、実際にやると当然の如く難しいのです。

お客様より「TAB譜は出てないのですか?」との質問が有りましたが、その気持ち良く解ります!

打ち合わせの時には「難しい曲はやらないよ。」などと言っていたのですが、イベントの途中では客席に向かって「聴きたい曲があったら何でも言って下さい!」と言いつつ、その場でのリクエストに何曲か答えて弾いてしまったりしており、その後も難曲と思われるセットリストをスラスラと弾いており、『これはどの曲でも弾いてしまうのでは!』と思ってしまいました。

打ち合わせ時のセットリストにない曲もリクエストに答えており『さすが!』と思ったりしちゃいましたが、「最近は家でギターをよく弾くんだよ。」とおっしゃる告井さん。「スタジオの仕事なんかでギターを弾くと要求される事は大概の事は出来ちゃうんだよ。だから以前は家であまりギターを弾かなかったの。」と気負いなくサラッと言ってしまうあたりはミュージシャン歴の長いこの人だからこそ言える言葉でしょう。

「でも、このビートルズは難しくて、自分でやりたいのに出来ないと、ついつい家でも練習しちゃうんだよ、来年還暦なのにね。」
とニコニコ話す告井さんは楽しそうです。

演奏の合間にトークを交えつつ進行したこのイベント。

レギュラーチューニングのまま色々な曲を弾いている告井さんにその事を質問すると、「キー選びをシッカリやればレギュラーチューニングでも出来ちゃいます。ビートルズの曲はアレンジが多彩なので色々考えると結局レギュラーチューニングの方が演奏し易いんですよ。」との事でした。

どのように練習するのですか?
などの質問にも、「始めは難しくて全然出来なくても、少しずつ毎日弾いていると、ある日パッと弾けるようになっちゃうんです。でも、弾き過ぎは良くないですよ、筋肉が疲れちゃうだけですから。ほどほどで十分です。」

そんな事を聞いていると、やはりビートルズを弾きたくなってしまいますよね!
「で、意外と難しいのが初期の頃の曲なんです。あのバンドサウンドの躍動感、グルーブ感を出しつつ、メロディーラインやギターパート、ベースラインなどを一本で弾くのは難しいんです。」との事。

そう話した後に演奏している様子を実際に見ると、確かに難しそうです。

「難しい曲もやるんです、色々考えて一生懸命練習して弾けた時が気持ちイイですよ!」と話す告井さんはギターを弾き始めたばかりの少年のようにキラキラしていました。今後は「アコギ一本でビートルズ!」のCDで、第二弾、第三弾と発売できるように計画中との事でした。
(「SGT. TSUGEI’S ONLY ONE CLUB BAND」のCDはBrownGuitars店頭でも視聴可能です。)

イベントでは使用機材の説明や質問などもありましたが、告井さんの使用ギターはYAMAHA LJX26C AREです。

「普通に売っているのと同じ物、特別に造ってもらった物じゃないよ。」
とおっしゃり、市販している物で十分にプロの使用に耐えるクオリティを持っているとの事です。
愛用する理由は「やっぱり弾き易いからね!そしてエレアコで使っても生っぽいサウンドがイイね!」との事です。

このところ日々弾いているギターですので、演奏性の高さは重要だそうです。
演奏性が高く楽に弾けるからこそ演奏に集中できる、より良い演奏をする為には重要ですよね。

そして、この活動を始めると様々な会場で演奏する機会が多く、ピックアップを通したエレアコでの仕様の方が扱い易いそうですが、その場合でも生々しいサウンドが出るあたりが良いそうで、このギターに搭載されているA.R.T.ピックアップを絶賛しておりました。
ボディトップの振動を拾うコンタクトタイプのピックアップなのですが、このタイプとしてはハウリングも少なく3つ搭載されたピックアップでリアルなアコースティックサウンドを出力してくれるそうです。

もちろん生でのサウンドも申し分なく、話題のARE処理を施しているので、新品時より弾き込まれたかのような生鳴りの良さを持っているのです。しかも「このギターを弾いて1年3ヶ月ぐらい経つけど、更に鳴ってきているね!」と弾けば弾くほどに更に良くなってくるそうです。

リラックスして進行したこのイベント。
演奏有りトーク有りで、概ね1時間半ほどでしたが、見応えの有るライブだったと思います。
最後に、トークの合間の告井さんの一言
「でも、この“アコギ一本でビートルズ!”で技術的な面を見られるよりも、ビートルズってイイね!と思ってもらえると嬉しいね!」

はい!自分もその日は家に帰ってビートルズのCDを引っ張り出して聞いてしまいました。
そしてギターをポロポロと弾いてしまいました!
でも、いまだ一曲もコピーできておりません・・・・頑張って練習します。


告井延隆
<プロフィール>
センチメンタル・シティ・ロマンスのリーダー・ギタリスト
1973年の結成以来、現役で活動を続ける意気の長いバンドのリーダーとしては勿論、山下達郎・竹内まりや等、
数多くのミュージシャンのレコーディングやライブ等でのバックバンド等でも活躍する、豊富なキャリアを誇るギターリスト。

告井延隆ホームページ http://tsugei.com/contents/nobutaka/
センチホームページ http://www.scr-net.com/

告井 延隆 ソロ・アルバム
『SGT. TSUGEI'S ONLY ONE CLUB BAND』
TSCS-0011

税込定価 \2,800
収録曲
Can't Buy Me Love / Drive My Car / Norwegian Wood / Eleanor Rigby / Girl / In My Life / Blackbird / Honey Pie / Martha My Dear / I'll Follow The Sun / Michelle / Ticket To Ride / Here Comes The Sun / A Hard Day's Night / I Feel Fine / Here, There And Everywhere
 
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