WSRより愛をこめて第43回

 

「メンテナンスのお話1」

 みなさんこんにちは(こんばんは)!いよいよ夏本番といった感じでWSRもこの暑さの中で日々楽器との格闘をしております。今月からは前回までの難しい話ではなく、日頃のメンテナンスや楽器の取扱い(?)の注意点についてのお話をしていきましょう。まず、今回は指板潤滑剤のおはなしから・・・。
 
このコラムを読まれている皆さんの多くは1度は指板潤滑剤を使ったことがあると思います。確かに、あれをスプレーで指板に吹きかけると弦がつるつると滑ってスムーズな運指ができますよね?実はこれ、指板潤滑剤とは言うものの弦潤滑剤なんですよね。ですから、派手にネックから滴るほどスプレーするのは好ましくありません。スティックタイプの指板潤滑剤は必要以上に塗られる事はないと思うのですが、もしスプレーで吹きかけるタイプの物であれば、布か何かに吹きかけてそれで弦を拭いてあげるというやり方がいいと思います。
 
何故、わざわざこんな事を書いているかというと、普段何気なく使っているこの潤滑剤は正しく使っていかないと楽器に相当なダメージを与えてしまうからなんです。私の経験からいうと、フレット溝がスカスカになって手でもフレットが抜けるようになってしまったり、トラスロッドをいくら回してもネックが全然動かないといった症状が見られる楽器の多くは、指板潤滑剤の使いすぎによるものと思われます。
必要以上に吹きかけると、当然指板材が吸い込みますし、吸い込まれた潤滑剤はもともと油分?が強い液体の為か、なかなか揮発してくれません。木材に油を長期間つけておくと、木材は軟らかくなってしまうのですが、これと同じ事が指板潤滑剤によっておこると思って頂ければいいと思います。
 
上手く使えばとっても有効な指板潤滑剤ですが、使い方を間違えるととんでもないことになるので、皆さん有効に使いましょう。ちょっと短いですが今月はココまで。

次回は「メンテナンスのお話(2)」です


WSRより愛をこめて第44回

 

「メンテナンスのお話2」

皆さんこんにちは!WSRが池袋に移転して早1ヶ月。相変わらずの毎日を送っている額田です。みなさんはいかがお過ごしでしょうか?WSRがオールドギターショップの一角に工房を移したこともあって、この一ヶ月、店頭にあるオールドギターのリストア(中古楽器を再度調整して店頭出しすること)をかなりの本数行いました。そのなかで、ほとんどすべてのギターに必要だったのがフレット磨きと指板クリーニングでした。普段、何気なく使っている皆さんのギターも弾けば弾くほど指板に手垢がついて汚くなってきますし、逆に弾かなければ弾かないほどフレットが酸化してガジガジになってきます。そこで今回は簡単に出来るフレット磨きと指板クリーニングのお話をしていきましょう。
 
まず、用意していただくのはスチールウール。そうです、小学生のときに理科の実験に使ったものですね。これはDIYの店に行くと売っています。店に行くと#0とか#00というよな表示がされて売っていると思いますが、0は番目を表していて0が多いほど番目が細かくなります。ここでは#000か#0000を使うとよいでしょう。
次にマスキングテープ。これは別になくてもいいのですが、仕上がりを美しくしたいのであれば必要です。
そして、金属磨きクロス。これもDIYの店で売っているもので、クロスにコンパウンドが染み込んでいる布です。
最後にレモンオイルやオレンジオイルといった指板を保湿するための液体。これらの道具がそろったら作業を開始しましょう。
 
下準備として、ボルトオンのギターならばネックをはずして、それ以外のギターならばPUにマスキングテープを貼ってスチールウールのカスがPUにくっついてしまうのを防ぎます。
そうしてから、スチールウールを指板の木目にそって磨いていくとフレットや指板についた手垢がとれていきます。このときにスチールウールを木目と垂直方向に磨くと指板に細かい傷が付いてしまうので、しつこい手垢を取るために垂直方向に磨いてもかまいませんが、最後には必ず木目に沿って磨き上げて仕上げてください。これだけでも結構きれいになってしまうものですが、フレットは今磨いた方向のままだと細かい傷が弦をチョーキングするのとは垂直方向についてしまうので、指板にマスキングテープを貼って、フレットを木目と垂直方向に磨いてあげるといいでしょう。

さらに、金属磨きクロスを使って仕上げをすると、新品同様の状態になります。
ここで気をつけたいのは液体のコンパウンドを使わないことで、これを使うとフレットと指板の間にコンパウンドがはいってしまい、仕上がりがきれいでなくなってしまうからです。
最後に、マスキングテープをはがして、指板面にオイルを適量塗って、乾かせば、作業は完了です。
 
どうですか?簡単でしょう?・・・・という感じでまた来月お会いしましょう。

 次回は「メンテナンスのお話3」です。



WSRより愛をこめて第45回

 

「メンテナンスのお話3」

 皆さんこんにちは!先月はいきなりの休載で申し訳ありませんでした。・・・とい うのも実は私、1ヶ月ほど入院していたんですね。完治はしないまでも、もう体調の ほうはだいぶ良くなってきたので、今月はいつも通り元気良くいきましょう!

 普段、エレキギターを使っていて恐らくもっとも多いトラブルといえばジャックや スイッチから発生する「ガリ」だと思われます。ここで皆さんが多用するのがいわゆ る接点復活剤ですよね?過去にお話したことがあるのですが、この接点復活剤を使う 際の注意点をいくつか紹介していきましょう。  

まず言えるのは、かけすぎに注意ということです。接点復活剤はあくまでも接点に つけるもので、スイッチ全体に吹きかけても無駄になるだけでなく、復活剤のブラン ドによってはキャビティー内の導電塗料や、塗装の種類によってはボディーの塗装を 溶かしてしまうものも少なくありません。ですから、このようなトラブルを避ける意 味で、面倒くさくてもボディートップのスイッチの隙間から吹きかけるのでなく、コ ントロールパネルまたは、PGをはずして、接点のみにひと吹きで十分だと思います。 そのひと吹きもさっとスプレーするのではなく、ボタンを押すか押さないかの状態に してノズルの先から液体を出す、という感じにしたほうがキャビティー内が復活剤で ぬるぬるにならなくてすみますし、導電塗料が溶けてしまうというトラブルも防げま す。  

次に、ミニスイッチやクローズドタイプのレバースイッチにはあまり効果がないと いうことです。というのもこれらのスイッチで生じるガリは端子の酸化による接点不良ではなく、端子の変形などのスイッチ自体の機能不良?といった場合が多いのと、 端子自体がシャーシで覆われているため、接点に復活剤をつけるのが難しいためで す。  

最後に端子が極度に酸化してしまっているものの場合や接点同士が切り替えによっ て擦れ合うような構造になっていないもの(トグルスイッチなど)は一度耐水ペー パーの#600ぐらいのもので酸化した皮膜を一度落としてから使用したほうが効果があがります。  というような感じで今月はここまでです。

来月のお話は未定です。



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