WSRより愛をこめて〜第31回

 

「配線工具のお話〜1」
 

 みなさんこんにちは!前回から配線工具のお話がスタートしましたが、”はんだごて”以外にも必要な工具はたくさんあり、これから「プロはいったいどんな工具を使っているのか?」というのを解説していきましょう。

・こて台
文字通りはんだごてをおくための台で、加熱されたはんだごてを”安全”に置いておくための物です。当たり前ですが、これがないと作業中にずっとはんだごてを手に持ち続けなければならないことになるので、安全かつ効率よく作業するためには絶対必要な物になります。

 こて台は一般的に、はんだごてを立てかけるタイプの物とこて先を円錐状のさやに差し込むタイプの物があり、値段は少し高いのですが、安全性、作業性を考えると後者の方が圧倒的に優れていると思います。ただし、はんだごての大きさに合ったさやのこて台を選ばないとこて先が入らなかったり、突き抜けて机を焦がしてしまう可能性があるので注意が必要です。

 又、多くのこて台には余分なハンダが付いたこて先をきれいにするための耐熱スポンジ?が付いていて、これに水を含ませて使います。こて先についたはんだは劣化してしまい、美しいはんだづけの大敵になりますので、こて先はいつもきれいな状態を保つようにしましょう。

WSR31.jpg (6158 バイト)  

・ソルダーサッカー(図参照)

日本語で言うと「はんだ吸い取り器」基本的に1度はんだづけした所を外したり、付け直したりする場合、古いはんだを取り除かないと白濁して劣化してしまうので、これを使ってから新しいはんだを付けた方が見た目にもきれいですし、確実なはんだづけが行えます。

 ソルダーサッカーにもいろいろな大きさの物が売られていますが、なるべく大きな物の方が吸引力が高く、一度に多くのはんだを吸い取ることが出来るので使い易いと思います。又、シリンダー内に固めグリスを塗って気密性を高めてあげると、さらに吸引力が上がるので試してみてはいかがでしょうか?(図1)

・ソルダーウィック

日本語で言うと「ハンダ吸い取りひも」シールド線を押しつぶしたような銅線で出来ていて、ソルダーサッカーで吸いきれなかったはんだやすき間に入ってしまったはんだ(PUカバーのはんだづけなど)を吸い取るのに使います。吸い取った跡は大変きれいになるのでぜひ持っていたい一品です。

 ちなみに私の場合、ソルダーサッカーを使った後に必ずこれを使って古いはんだを完全に除去します。



WSRより愛をこめて〜第32回

 

「配線工具のお話〜2」
 

 みなさんおげんきですか?配線を正確かつ美しく仕上げるための工具はまだまだあります。ということで今月もまだまだ続く配線工具のお話を始めましょう。
・ピンセット
 コントロールキャビティーの狭いすき間に、配線材を固定してはんだづけしたり、送り込んだりするのに使います。ピックガードにパーツがマウントされていないギターではボディー裏の狭いキャビティー内の中に配線を行わなくてはならず、これがあれば人間の指では入らないすき間にも入っていけるのでより正確で緻密な配線が行えると思います。
 ピンセットの先にはいろいろなタイプがありますが、配線材をつかみやすそうなものであればどんな物でもかまわないと思います。ちなみに私は先端がストレートのものと約30度折れ曲がった物を使っています。

・ワイヤーストリッパー
 配線材の被膜をむくための工具で、これがあると作業の能率が格段に向上します。              
 これは太さの違う穴がハサミの刃の部分に5から7個ぐらい空いていて芯線の太さに合った穴の所に配線材を置き、グリップを握ると被膜は切れるが、芯線は切れないという仕組みの物です。ギターに使われる配線材を考えると、0.3mmから1mmぐらいのサイズがあれば良いと思います。
 ワイヤーストリッパーにはラジオペンチをおしつぶしてハサミの様な形をしたものとグリップを握ると線材を押さえて自動的に被膜をむいてくれるものがあります。前者は狭いキャビティーに配線された線材をむくのに適していて、熟練するとかなりスピーディーな作業が行えるようになります。後者は自動的に被膜をむいてくれる機能がついているためか工具自体が大きく、重量が重くなりますが、ガイドが付いているので慣れなくても同じ量の被膜をむくことが容易になります。ちなみに私は前者を使っています。

ボックスレンチ
 皆さんご存じのようにほとんどのギターパーツは六角のボルトで固定されています。もちろんスパナを使ってもかまわないのですが、ストラトのジャックプレートなどのようにスパナでは完全に締め付ける事ができない場所もありますよね?不完全なボルトの締め付けはパーツ固定を不安定にし、せっかく行った配線を切ってしまうというトラブルを引き起こしかねません。そのためにも9mmから14mmまで1mm刻みでボックスレンチを持っていると良いでしょう。


WSRより愛をこめて〜第33回

 

「配線工具のお話〜3」

みなさんこんにちは!今回は「配線工具のお話・」ですがその前に1つ報告です。
10月14〜17日に池袋サンシャインで2年に1回の楽器フェアーがあるのですが今回はイケベ楽器もブースを出します。そこでWSRもカスタムギターを2本出品する予定なのでみなさんもぜひ見に来てくださいね!もちろんオリジナルシェイプで、同じシェイプでもボディー材、ハードウェア等の違いによってサウンドの違いを出そうという試みのものです。今現在製作中ですがきっとよいものが出来上がると思いますのでお楽しみに・・・。では本題に戻りましょう。

・ハンダ 
工具屋に行くといろいろな材質、太さのハンダが売られていますが一般的にはスズと鉛の合金の物が使われることが多いと思います。太さについては太すぎると必要以上のハンダを溶かしてしまいますし、細すぎると使いにくいので、だいたい1mmぐらいの物を使うと良いでしょう。一見針金のように見えるハンダですが、真ん中にはハンダのノリを良くするためのヤニが入っています。普段売られているハンダが「ヤニ入りはんだ」として売られているのはこのためです。また、作業中にハンダコテを当て続けても溶けないはんだは新しくハンダを加えてあげると溶け始めるのですが、これもハンダの中に入っているヤニが関係しているものかと思われます。
 溶かしてしまったハンダはすべて同じように見えますが、材質が違った物が混ざってしまったり、熱を加えすぎたりすると白く濁ってしまうので、必ず古いハンダを除去して新しいハンダを敏速に溶かすようにしましょう。また、銀や銅等が入ったハンダ(導電性がよいとされる)も売られているので試してみてはいかがでしょうか?

・ケーブルタイ
これはP.U等のリード線を束ねるために使います。例えば、みなさんがST等のP.Uを配線したときにキャビティーの中にすっぽり回路が収まります?収まらない場合、リード線がバラバラできれいに束ねられていないことが多いと思うのでこれを使ってきれいに束ねましょう。

収縮チューブ
これはライターの火などで暖めると縮むようになっているチューブです。リード線同士をハンダづけしたり、3〜4本の線をハンダづけした後にそれを絶縁するために使います。みなさんはビニールテープを使ったり、セロテープ(!?)を使ったりすることが多いと思いますが、時間が経って剥がれてしまったり、ベトベトになってしまうことがないので非常に便利です。


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