WSRより愛をこめて〜第2回
 

-----ギターマガジン'96年8月号より-----   

『ナットのお話』
 さて今月はナットのお話です。みなさんは、一見何でもないようなこの部品についてどこまで注意を払っていますか?多くの方はあまりナットには気を配っていない様で、当店に修理で持ち込まれるギターの殆どはナットの状態が良くありません。消耗度が分かりにくい(気づきにくい?)部品ですが、ナットは演奏性の全てを支え、そのギターの個性を決定づける重要なパーツであり、加工、調整の全てが手作業の為、リペアマンの個性までが現れてしまうのです。

良いリペアマンが手がけたナットは..........

  1. 弦間のピッチが正確である。  ずれていれば弾きづらい。
  2. 溝の深さが適正である。  浅ければ弦がはずれる、深すぎれば弾きづらいし、見た目も悪い。
  3. ナットの高さ&溝の深さが、フレットの高さに対してバランスがとれている。  高さがフレットに近いとビビる、遠いと押さえた時に音程が狂う(ピッチが上がる)
  4. ペグポストへの角度がバッチリ。  ちょっと違えば『ミョーン』とか『キーン』とナットが鳴く。
  5. 弦の太さに合った溝切りができている。  合っていないと『キッキッ!』と音が鳴りスムーズにチューニングできない。
  6. 仕上げはツルツル!手が当たっても痛くない様、エッジ処理も丸くされている。

 どうです?奥が深いでしょ?言わばナットは『小さな巨人』ですね。
あと、ナットは種類によっていろんな個性のある音を演出します。これは皆さんの好みの領域で、どれがいいとは言えないのですが、強度や弦の滑りは違ってくるので、詳しくは来店してご相談ください。

 ナット交換 

●牛骨 \5,000〜
●牛骨オイル \8,000〜
●グラフテック、TUSQ、カーボン \10,000〜
●ニッケル、ブラス \10,000〜
●ロックナット、ローラーナット取り付け加工 \10,000〜

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