WSRより"もっと"愛をこめて〜第7回


「ナット考察その4」

 今回はナット考察の最後になる「始点の高さを決定する」話です。

弦高というのは一般的に弦の終点であるブリッジ部の高さを変えて調整しますが、始点であるナットの高さが適切でないとあまり良い感じにはなってくれません。
 多くのプレイヤーは比較的低い弦高を好む傾向にあり、それを実現するにはブリッジの調整はもちろん、ネック、フレットそしてナット溝の調整を行なわなくてはならないことが結構多いんです。
 
 図1を見てください。「1のライン」と「2のライン」はブリッジ部の高さが同じですが、ナットの高さが違います。違いを見れば一目瞭然ですよね?この2つのラインの弦高は最終フレット近辺ではあまり変わらなくなりますが、ローフレット近辺ではかなり違います。ナットが高いにもかかわらず12フレット近辺で「2のライン」と同じ弦高にしてあるのが「3のライン」です。結論からいうと低い弦高を得る為には「2のライン」が理想的です。「1のライン」は問題外だとして「3のライン」は「2のライン」と比べると、ハイフレット近辺を押さえた時に押さえたフレット以降のフレットと弦との距離が小さくなってしまうので、チョーキングをした時に詰まりやすくなってしまいます。
 

では、どのようにしてナット溝の深さを決めたら良いのでしょうか?
もちろんプレイヤーの好みがあったりしてこの高さがベストというのはありません。一般的には各弦のチューニングを合わせた状態で2フレットを押さえて1フレットと弦の距離を見て決めます。完全にぴったりくっついてしまうのは低すぎてだめなのですが、前回も述べたように弦はゲージが太くなればなるほど、またヘッドの角度がつけばつくほど張力で指板とは反対方向へたわんでいく傾向にあるので限りなく1フレットに近づけて削っていってもビビってしまうことは無いと思います。

 ・・・と4回に渡って「ナット考察」の話を続けてきたのですが、なんとなくナットについての知識が深められたでしょうか?これから先も「ナットの話」はまだまだ続きます。でも、ちょっといきぬきに次回あたりは違う話を書くかもしれません。(笑)


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