WSRより"もっと"愛をこめて〜第14回
2006年3月20日更新


「ナット総括」

皆さんこんにちは!
今年はコラムの更新が今のところ何とかうまくいってほくほくのWSR額田です。
さて、今月は長々と続いた「ナットのお話」のまとめで、今までに書いてこなかったお話をしてみたいと思います。

「ナットにかかる圧力と材質」

これは「ナット考察その3」でもちょっと触れたのですが、ナットに圧力がそれなりにかかっていないと「鳴き」がでてしまうというお話でしたね?では、なぜナットで鳴いてしまうのか?
ジャガーやジャズマスター、グレッチ等のギターを使っている方で、ピッキングをした時に弦がブリッジのサドルから外れてしまうという経験をお持ちの方は結構いらっしゃると思います。
これは、サドルからテールピースまでの角度が浅すぎてサドル自体にテンションがかからないので起きてしまう現象なんですよね。実はナットの方でもこれと同じ現象が弦が外れないにしても起こっています。圧力が弱すぎてピッキングと同時に弦がナット溝から微妙に浮いてしまうんですよ。(特にアップピッキングの時に)

また、正確に削られているように見えるナット溝も微妙に凹凸があるので、一瞬浮いた弦が振動して凹凸のナット溝に当たってしまって出る音が「鳴き」の正体の殆どです。もちろん、凹凸があっても圧力がかかっていれば、弦が浮いてしまうことはないので、ヘッド角が付いているギターには弾いた時に鳴いてしまうという現象は殆ど皆無といっていいでしょう。

それを回避させる為には、凹凸をなくして極力ナット自体に圧力が大きくかかるような削り方をするか、弦の巻き数を増やす、テンションピンの高さを下げるなどの行為が必要になってきますが、限界があり、各弦との音色のバランスを考えるとナットの材質を変えてあげるのも1つの手かと思います。

「ナットの材質」のところで何度か弾性とか反発という言葉が出てきたと思うのですが、それが今回のお話では重要になってきます。どういうことかというと、弾性があり、反発の弱い素材の方が、圧力が弱くても弦をホールドしてくれるんですよ。弦を張った時点で少しへこんでくれるんですよ。ナット自体が・・・。逆に弾性がなく、反発が強いと弦をはじいてしまう・・・。
よって、ナットにかかる圧力が弱いギターには弾性が弱いナット材を、強いギターには弾性が強いナットを選んであげた方がよいのでは?とおもいます。しかし、どうしても音色が・・・という問題はいつでもはらんでいるんですけどね。

あと、材質によるチューニングの安定度の違いを良く聞かれるんですけど、非金属のものであれば、多少の違いはあるけれど、大差はないような気がします。材質というよりは溝の切り方で大きくかわってくるものだと思います。
次回は「フレットのお話」でいってみましょう!

では。

 

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