皆様、初めまして!
ハートマンギターズの石河と申します。
下の名前は「太陽」〜Taiyo〜です♪
ちなみに芸名ではありません♪
ハートマンギターズに配属されて早いもので3ヶ月ほど経ちました。
今までしばらく地方の都市にいたもので都会の汚れた空気には毎日閉口している日々でありますが、幸いなことにハートマン2階にはアコースティックギターのウッディな香りが漂いまさに都会のオアシスとなっております♪
これを御覧になっている皆様もそれぞれに忙しい毎日を送られている事とと思いますが、どんなに忙しくても心のゆとりは持ち続けたいものですね♪
アコースティックフロアではそんな心のサプリメントになりそうな楽器を多数ご用意して皆様をお待ちしております。皆様、お一人お一人の「心の友」になりうる楽器選びに、微力ながらお手伝いが出来れば幸いと日々考えております。
どうぞこれからよろしくお願い致します。!
それでは記念すべき第一回目は
誰もが一度は憧れるアメリカンアコースティックギターの老舗ブランド「Martin」
の中からD-28&D-18 AUTHENTIC〜オーセンティック〜の2本を紹介したいと思います。
2006年にマーティンファクトリーは生産台数が飛躍的に伸びている事を受けて工場面積を大幅に拡張しました。約500人の方が作業に従事され、一日に約300本ほども製造されるマーティンギターですが、そんな工場の一角にカスタムショップがあります。
熟練の6人の職人で構成されるカスタムショップチームは特殊な行程を必要とされるアーティストモデルやカスタムオーダーモデルの製作に関わる部門でありますが、昨年からこのセクションで製作されているのがオーセンティックと呼ばれている戦前マーティンの”完全再現”モデルであります!完全再現とは木材スペック等のみならず「製法」までも当時のままという事であります。
今回の2本は1937年モデルを細部に至るまで再現したモデル! さてさてどんなギターなのでしょうか??
新ファクトリーの正面入り口です!
大幅に拡張されたファクトリー内部
オーセンティックを組み込む職人さん
それではオーセンティックならではの特徴をじっくり見ていきましょう!
オーセンティックの木部の接着においては他のモデルがタイトボンドを使用するのに対してアニマルグルーを使用しております。
アニマルグルーとは動物性の油脂で日本ではニカワと呼ばれて古くから使用されてきた接着剤ですが、扱いが難しいため量産を求められる現在の工場製品ではあまり使用される事がありません。しかしその音響特性において木材の接着にはベストとされています。
通常のタイトボンドは材と材の間に接着材の層が出来てしまうのに対してアニマルグルーは材に浸透していくため材と材が一体化するのです。当然この方が音の伝達が良くなる!というのはお解り頂けるかと思いますが、この接着の度合いのコントロールが難しいそうです。グルーを溶かす温度設定一つで接着力が大きく変わってしまうのが難点なんですね。
右の画像はD-18オーセンティックのネックジョイント作業中の職人さんですが、机の上にニカワを溶かして使う器も確認出来ます。
実はニカワってとても臭いんです(笑)
職人さんも「これ!臭いんだぜ〜へっへっ!!」と言ってますヨ!!
オーセンティックのネックジョイント作業中の職人さん →
オーセンティックに使われるトップ材はアディロンダックスプルースです。
アディロンダックスプルースはレッドスプルースとも呼ばれニューヨークの更に北、アパラチア山脈付近が産地。古くは戦前のマーティン、ギブソンの多くのモデルに使用されてきた材であります。しかし供給が不安定なためマーティンもギブソンも早くからレギュラーの材料として扱うのを止めてしまったためそのサウンドの素晴らしさとあわせて幻のトップ材とも言われております。
アディロンダックスプルースは材として大きな面積でとれるものが少ないという事も使用に制約を与えているようです。
特にドレッドノートは材の使用面積が大きいので木取りは大変ですよね!
そしてトップ材のみならずブレイシングにもアディロンダックが使用されます。
オーセンティクのネックのトラスロッドには60年代に廃止された製法の一つでT字型の鉄製のバーが入ります。
ネック材の木部の割合が高くなるこの工法はネックの振動面では非常に有利ではありますが、メンテナンス面では調整が必要になった場合は修理に手間がかかってしまいます。Tバーネックの宿命ではありますが楽器の取り扱いには充分配慮したいところですね。
演奏性に直接関わるネックシェイプは当時の物を忠実に再現する為に何度も製作しなおされたもの。形状としては緩やかなVシェイプといった感じです。その握り応えは適度な太さがしっくり手になじみ安心感を与えてくれますね。
薄めのネックが好きな方には少々違和感を覚えるでしょうが、この太さが腰のある太いサウンドに一役かっているのは音を出してもらえれば理解していただけるでしょう!
まさに一つの振動体として楽器全体から音が出ているのを体感してもらえるかと思います!!
それではここでいよいよハートマンギターズストックのオーセンティクを2本御紹介致します!!
まずは希少なブラジリアンローズウッドが映える逸品!ヘリンボーン28!
プリウォースタイルの究極です!!
1、D-28AUTHENTIC
価格 \5,250,000- 税込販売価格 \
4,200,000-
* 写真にマウスカーソルを当てますと、反対側の写真がご覧いただけます。
■Top : Solid Adirondack Spruce
■TOP Bracing Pattern : Standard X Scalloped (Circa 1937 Style) Forward Shifted
■Back and Sides : Solid Brazilian Rosewood
■Neck : Solid Genuine Mahogany
■Fingerboard : Ebony
■Bridge:Ebony
■Scale : 25.4”(645.2mm)
■Neck Width at Nut : 1 3/4”(44.5mm)
昨今、ブラジリアンローズに続いて材の困窮の危機的状況が叫ばれているマホガニーですが、
この18はそのマホガニーモデルの究極と言えるでしょう!
2、D-18AUTHENTIC
価格 \1,071,000- 税込販売価格 \
856,000-
* 写真にマウスカーソルを当てますと、反対側の写真がご覧いただけます。
■Top : Solid Adirondack Spruce/Solid Adirondack/Scalloped 5/16’’ Circa 1937
■Back and Sides : Solid Genuine Mahogany w/Original Braces
■Neck : Select Hardwood
■Fingerboard : Ebony Bridge:Ebony
■Scale : 25.4”(645.2mm) Neck Width at Nut:1 3/4”(44.5mm)
それぞれ究極のスタイル28と18でありますが、オーセンティックならではのこだわりが多々あります。
気になるあの場所やこの場所、果ては普段なかなか観る事が
出来ないギター内部にまで潜入してみましょう!!
レギュラーモデルのHD-28VやD-28マーキスと比べてみると色々な発見がありますよ!
▼D-18 オーセンティック
▼D-28
ブレイシングは一本一本熟練の職人さんの手により削り出されます。トップブレイシングはフォワードシフテッドスキャロップドXパターン。ハンドシェイピングによるその仕上げは大変滑らかで美しい弧を描いております。
実際の現物同士で比べるとD-28マーキス等よりもより面が滑らかな仕上げになっているように感じますね。
(左の)比較画像で見比べてみて下さい。
ブレイシングはギターのトーンに大変大きな影響を与える部分ですから、このあたりの仕上げの微々たる違いもサウンドに影響を与えているのかと感じます。
美しく削られたブレイシング。
オーセンティックの接着面にはニカワの黄色い跡が確認出来ます。エンドブロックにはオーセンティックのみスプルース板が確認出来ます。
▼D-28 マーキス
オーセンティックのXブレイシングにはノッチドブレイスと呼ばれるブリッジプレートを避けるような形で切込みが入っています。わざわざ切り込みの加工を入れる手間をかけるこの加工によりブリッジ周りの強度が高くなるということです。
切れ込みにプレートがしっかり入っているのが確認出来ますね!
▼D-18 オーセンティック
▼D-28 マーキス
オーセンティックの特徴として特筆しておきたい一つにラインの美しさがあります。たとえばネックのヒールラインの仕上げも真横から見ますとヒール先端が美しいカーブを描いてピンと立っているのが判るかと思います。
レギュラーのものと比べると違いが良く判ると思います。
▼オーセンティック
▼HD-28V
レギュラーモデルと比較すると全体的に僅かにボードの厚さ自体が薄めな仕上げであるということと指板エンド部分の仕上げがなだらかなカーブを描いて落ちていっているのに比べレギュラーモデルはストンと急激に落ちるような指板エンドの形です。(比較画像HD-28V)
ポジションマークにも違いがあります。オーセンティックはレギュラーのモデルより間隔が広めであります。(比較画像D-28マーキス)
▼オーセンティック
▼HD-28V
▼オーセンティック
▼D-28マーキス
こうしてみていくとオーセンティックがいかに細かいディティールまでこだわって製作されているかが良く解るかと思います。
なかなか観る事は出来ない!オーセンティックの内部の様子は如何でしたでしょうか?
さて、今回ご紹介しているMartin D-28 Authentic 1937は
「Player」別冊「THE GUITAR 10」〜Premium Guitar File〜
にも掲載されます。
http://www.player.jp/
この11月にパシフィコ横浜で開催された「2007楽器フェア/プレミアムギターショー」に合わせて発売される本誌ですが、数ある楽器の中でも特に厳選された「プレミアム」な楽器達が掲載されております。
そんな真にプレミアムな楽器として選ばれた当店ストックの「D-28 Authentic」がギター撮影の第一人者!カメラマン大谷十夢治氏の美しい写真で紹介されます。
今回のD-28 Authenticを手にする方はプレミアムな銘器を手にする特典ということでプロの撮った写真も記念に手に出来る!!というわけです。
自分の所有する楽器が誌面を飾るのは中々無い事ですよね!
是非、この機会に一生物の銘器を手にしてみませんか??
如何でしたでしょうか?
それぞれ究極のD-28とD-18でございますが、どちらも大変魅力的ですよね。
1937年にタイムマシンで遡ったらきっとこんな素晴らしい楽器があったのか!!
と思うとロマンティックな気持ちになりますね♪
しかし今の科学技術ではどんなにお金を積んでもタイムマシンは買えません・・・
オーセンティックは確かにレギュラーモデルより高額ですが
タイムマシンよりは現実的ではないかと私は思います!!
「厳選された材料が揃わないと製作されることが無い!」
オーセンティックですからいつまで製作が継続されるかも未知数ですね!
是非今この機会に手にして貰えたらと思う次第であります!!
これを観てオーセンティック♪ 是非欲しいという方は・・・
担当:石河太陽までお気軽にどうぞ♪
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