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こんにちは、小松崎です。
毎度ながらのスーパー独断偏見特集
「第一印象から決めてました」
第11回は、王道ながらもちょっぴりアウトローな奴、
ES-350Tをご紹介します。
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通称フルアコと呼ばれるギブソンES(エレクトリック・スパニッシュ)シリーズが生産され始めたのは1940年代と言われています。フルサイズボディ(約3.375インチ)を持つES-350モデルは1946年から生産されはじめます。
1955年のNAMMショーにおいて、これまでのフルサイズボディよりも厚みの薄い、シンライン(thinline)ボディ構造(約1.75インチ)を持つモデル、ES-225T、ES-350T、バードランドが発表されました。発売当初のスペックは、23.5インチスケール(*1)、メイプル/マホガニー/メイプル3プライの板をボディトップ、バックに採用、メイプル/ウォルナット/メイプル3ピースネック、ハカランダ指板、ダブルパラレログラムインレイ、チューン-O-マチックブリッジ、ゴールドハードウェア、2つのP-90ピックアップ、ベネチアンカッタウェイと呼ばれる丸みを帯びたシングルカッタウェイシェイプでした。
カラーはナチュラルブロンド、サンバーストがラインナップされました。
1957年に入り、セス・ラヴァー(*2)によるハムバッキングピックアップ開発に伴い、ES-350Tにもハムバッキングピックアップが搭載されるようになります。1960年初頭、モデル名がES-350TD(*3)に変更され、カッタウェイの形がフローレンタインカッタウェイと呼ばれるとがった角のシェイプに変更されました。ES-350Tは1963年に生産完了となりましたが、1970年代に再生産、1990年代にはカスタムショップにより限定生産されたように、ギブソンフリークには根強い人気を持つモデルです。チャック・ベリーファンの方々にはおなじみのモデルでしょう。 |
| Gibson
ES-350TD '61 |
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税込販売価格
\1,080,000
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| 同時期に発表されたバードランドは、削りだしのスプルーストップ(*4)単板をトップ材に使用しておりますが、前述のとおりES-350Tは、メイプルを主とした3プライ板を使用しております。それゆえ、フルアコースティックギター特有のふくよかなサウンドとは違い、カラッとしたヌケの良いサウンドが特徴のギターなのです。見た目とのギャップが面白いですね。 |
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| シリアルナンバー |
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| 右部にモデルネーム変更後の『TD』の表記がありますね。『A36046』は61年のシリアルナンバーとなります。 |
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ボディデイト |
ボディに向かって右側のサウンドホール内に、ブラックインクのスタンプが見られます。
『R6078 18』は、60年のボディデイトです。60年にボディ完成、組み込み後61年に出荷されたのでしょう。 |
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| ヘッド裏/ペグ |
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| ペグは本来、同年代のレスポールモデル等と同じく1コブのクルーソンペグが搭載されておりますが、現在は新しいものに交換されております。 |
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ネックサイド |
| 1弦側の4フレット付近までのバインディングは、いちど補修がなされております。 |
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| カッタウェイ |
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| 60年から61年にかけて生産された本器は、フローレンタインカッタウェイ(ポインテッドカッタウェイ)が採用されております。 |
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テイルピース |
| テイルピースは、ES-350T専用のものが採用されております。写真では見えづらいですが、プレート部に『ES-350T』と刻印されております。 |
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| ブリッジ |
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| 裏側に『GIBSON
ABR-1(DJ)』と刻印されております。サドルを抑えるワイヤーがないのが特徴です。 |
| *写真にマウスカーソルを合わせますと裏側の画像もご覧いただけます。 |
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スイッチ |
| 空洞の構造を持つモデルは、スイッチ切替時にカチッ、と余計な共鳴を引き起こしやすいのです。そこでラバー材をクッション代わりに採用しております。 |
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| ピックアップ |
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ピックアップはPU-490、通称『PAF』が2発でございます。
弦間隔が他のモデルより狭いバードランドやES-350Tのために生産された、ポールピースの間隔が通常よりも狭い仕様(*5)のものが搭載されております。 |
| *写真にマウスカーソルを合わせますとリア・ピックアップの画像もご覧いただけます。 |
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エスカッション |
| 当時のオリジナル、『M-69』エスカッションがピックアップを支えております。 |
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| ポテンショメーター |
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| ギブソン高級セミアコースティック/フルアコースティックモデルでは、POTにホコリ等が入り込むのを防ぐため、このようにシールドボックスと呼ばれる金属の円筒でPOTを包んでおります。 |
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いかがでしょうか。
バードランドや他のジャズギター系に比べ、かなり軽快な心地よいサウンドが魅力ですね。
みなさまの楽器選びの参考にしていただければ幸いでございます。
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註
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| (*1) |
ギブソン高級セミアコ/フルアコのなかでは、23.5インチスケールを採用しているのは、ES-350Tと
バードランドの2機種のみ。レスポールモデルは24.75インチスケール。 |
| (*2) |
1945年から60年代までギブソンを支えたエンジニア。ハムバッキングピックアップの開発ほか、
電気系統の開発のほぼすべてに携わった。 |
| (*3) |
TDの『D』は、デュアルピックアップの頭文字。2つのピックアップの意。 |
| (*4) |
スプルースは、主にアコースティックギターのトップ板に使用される木材。 |
| (*5) |
このタイプのハムバッキングピックアップは、通称バードランドピッチと呼ばれている。 |
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■「第一印象から決めてましたシリーズ」
バックナンバー
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第11回
Gibson ES-350TD '61 特集
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