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ハートマンギターズ・新井の
徹底解剖シリーズ第6弾です!

今回は
1955年製のテレキャスター

徹底解剖!!!
テレキャスターは発売当初(1950年付近)はブロードキャスターの名前で世に出ていました。しかしこの商標は既にグレッチ社が製品として発表しており、後発であったフェンダー社は商品名を変えざるをえませんでした。フェンダー社はブロードキャスターのロゴだけを切りとって「Fender」ロゴだけで出荷をした時期があり、その頃のブロードキャスターは通称「ノーキャスター」と呼ばれています。その後テレキャスターという商品名になり現在に至ります。 使用ミュージシャンも数多く、キースリチャーズ、ロイブキャナン、マディウォーターズ、ジミーペイジ、ジェフベック、スティーヴクロッパー、アルバートコリンズ、ジョーストラマー、ポールウェラー、ジョニーグリーンウッド、ジュダバウアーなど新旧有名ミュージシャンがこぞってステージで演奏していますよね。ではルックスもサウンドも個性的かつ美しいテレキャスターに迫ってみましょう!

1955年製ですので色は通称「ホワイトブロンド」または「テレブロンド」と呼ばれるカラーが採用されています。若干ボディエッジの部分の色を濃く塗装しているため白のサンバーストのように見えますね。初期のバタースコッチよりも薄く木目がハッキリと美しく見えますね。個人的には一番好きなカラーです。ネックの塗装も54年までの物と比べて黄ばみにくい塗装に変更されています。ピックガードは1954年頃から採用されたホワイト1ピースの物が搭載されています。ホワイトブロンドに白1Pピックガードが渋すぎますね!

当然スパゲッティロゴのテレキャスターロゴ入りです。
まだ6弦ペグよりの位置に張られていますね。後期は1弦ペグ側に移動してしまいます。ストリングガイドはまだ丸型が採用されています。
メイプル1ピースネックですのでブラウンエッグと呼ばれるトラスロッドの蓋が確認出来ますね。ナットからペグまで真直ぐ貼られた弦はフェンダー社の専売特許ですが、ポールビグズビーのギターはレオフェンダーよりも先に採用していました。ビグズビーからの影響は強かったようですね。


指板面からヘッド面へのアールが50年代は小さく、きつくなっているのが特徴です。
写真でも容易に見分けられますよね。
この角度の違いにより、テンション感やサウンドが変わってきます。55年製の特徴である野太いネックも確認出来ると思います。55年はこの太いネックが良いんです!
太いとはいえ握り心地やサウンドは他のギターでは代用できませんね。


ペグはクルーソン社の物が搭載されています。まだこの時期はクルーソンのロゴがなく通称「ノーブランド」と呼ばれています。
ペグ留めビスなども−から+に変更されていますね。

ストラトキャスターとは違い、スクエアな指板エンドが採用されています。
テレキャスターは一貫してこの形式を採用しています。ストラトキャスターのネックとコンバートしようとしてもダメですよ!加工が必要になりますから・・・。ネックとボディのジョイントもタイトで確実に弦振動をネック及びボディに伝えています。


ネックジョイント部を良く見てください。ネックとボディの接合部サイドが「L」字のようになっていますね。
これはカッタウェイ部分が深く入っている証拠となります。この仕様は70年になるまで続きます。したがって70年代以降とは著しくボディシェイプが異なるのです。70年代はジョイント部が直線的になっています。

ネックデイトは「TG-3-55」となっています。
TGはタデオ・ゴメス氏のイニシャルで、3は3月、55は1955年製を意味します。鉛筆で残されたデイティングには歴史を感じますね。


ボディとネックのジョイントされるザグリの中にボディデイティングが確認出来ます。
デイティングは3/55で3は3月で、55は1955年の意味です。ブロンドのカラー層の奥にしっかりと確認出来ます。しっかりとした加工が施されていますね。
   

ボディに残された加工時のピン跡(ジグ跡、ネイルホールともいう)が確認出来ます。
これは製作時にテンプレート(ジグ)を取り付けた際に出来るピンの穴です。55年ですと微妙な時期ですので、あるものとない物が混在しています。

フロントピックアップのザグリとリアピックアップザグリの間に入れられた直線の彫りが「エクストラキャビティ」と呼ばれる配線材を通すザグリです。発売当初はこのエクストラキャビティは無く、51年付近に追加された加工です。
配線作業の効率アップを図られて出来たマイナーチェンジですね。合理主義のアメリカらしいフレキシブルな仕様変更といえます。

アッセンブリーはオールド配線(フロントプリセットトーン+フロントノーマル+リア)から現代配線(フロント+ミックス+リア)に直されています。
したがってオリジナルであるコンデンサーが欠品しています。しかしポットやスイッチ、コンデンサー一個などはオリジナルが保たれています。
オールドの状態を保ったまま扱いやすく改良が施されています。

アッセンブリーの中にマスキングテープで残されたデイティングが確認出来ます。
3/30/55と鉛筆で記載されています。1955年の3月30日にアッセンブリーが完成したことを示しています。
その上のアルファベットはアッセンブリーを組んだ人物の名前と思われますが読めませんでした・・・(泣)

ポットのデイティングは、ポットの上部に記載されています。304449の数字が読み取れます。
304はSTACK POLE社の工業番号で4が1954年の下一桁、49がその年の49週目に製造されたポットだという事を意味しています。

ピックアップセレクターの役目を担う3ウェイのレバースイッチです。ウイングの長いオリジナルが搭載されているのが確認出来ますね。

フロントピックアップの接写です。カバーの上部が平らなオリジナルが搭載されているのが確認出来ます。
カバーのメッキもしっかりとしていますので、綺麗に残っています。

フェンダーには珍しいオープンタイプのピックアップです。エレベーションプレートに3本のネジで留めるスタイルを採用しています。エレベーションプレートの役割はアースに落としてノイズを軽減させる役割を担っています。コイルの周りには保護の意味で凧糸が巻かれ、その上から含浸が施されています。
凧糸ははじめ白の物が使われ、その後黒になりまた白に戻ります。

リアピックアップのポールピースは初期型と同じくフラットポールピースが続いて採用されています。ブリッジプレートには「FENDER PAT.PEND」と記載されているのが確認出来ます。
54年まではブリッジプレートにシリアルナンバーが直接打刻されていました。
55年付近からはジョイントプレートにシリアルナンバーが移されました。

ブリッジサドルははじめブラス製の物が搭載されていましたが、途中からはスティール製の溝が無いものに変更されました。
本商品はその時期のオリジナルが搭載されています。
写真には写っていませんが55年からはオクターヴ調整ビスの頭が丸い物に変更されています。


写真の左側がピックガードのマウントビスです。右側のビスと比べると 短く径も小さいのが確認出来ます。
右側のビスはコントロールプレート のマウントビスです。
一つのギターに異なったサイズのビスを使用してたのです。

ボディの裏から弦を通す「裏通し」の為のブッシュの写真です。このブッシュはフェラルと呼ばれています。
1967年までは二段に彫りを入れてボディトップ面にフェラルが出ないように複雑な加工がされています。67年以降は一段で彫っているためフェラルの枠の部分がボディよりも出っ張っています。


後書き
今回ご紹介した1955年製テレキャスター。いかがでしたでしょうか?
塗装の状態も非常に良く、素晴らしいコンディションが保たれた歴史的逸品です。
残念ながらハードケースはオリジナルツイードではありませんが、その分お求め安い価格でのご提供となりました。
近年ではこういった状態の良いヴィンテージは少なくなってきています。
数が少ない上に年々数は減っています。しかし求める方が多いので必然的に価格は上昇してしまっています。
今回のテレキャスターにかかわらずヴィンテー ジギターのお求めはお早めに!と声を大にして言いたいですね。

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★私的おすすめギターと銘打って徹底解剖を行いました。
興味のある方はご覧になってみてください!
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