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お久しぶり(?)です。ハートマンギターズ新井です。
今回の徹底解剖は、全くもって個人的な趣味嗜好満載です・・・。
お付き合い頂けたら幸いです。
アンペグ・・・そう。SVTなどのベースアンプで有名なアンペグですよ。
でもなんかBURNSのロゴが見えますねぇ・・・。
BURNSはイギリスの会社です。
そしてアンペグはアメリカですね。
もう訳がわかりませんね。
BURNSの製造した製品のアメリカ輸出ヴァージョンがampegブランドになっているわけです! いわゆるエクスポートモデルですね。BurnsバージョンではJazz Split Soundというモデルネームですが、AmpegバージョンではWild Dog Guitarという素晴らしいネーミングとなるんです。カッコよろしいですな。
Burnsは”イギリスのレオ・フェンダー”とも呼ばれているJAMES ORMSTON BURNSが1944年に初めてのエレクトリック・ラップスティール・ギターを製作したことに端を発したメーカーです。今回ご紹介するJazz Split Sound/Wild Dog Guitarは1962年から1965年にかけて生産されたモデルで、当時のリテールプライスは100ポンドでした。1962年当時の1ポンドは約1,008円でしたから、約100,800円ですね。
当時の日本の大卒初任給を考えると大変な金額ですねぇ・・・。 それではイキます!!!
☆ヘッド
フェンダーストラトキャスターのようなヘッドシェイプと弦配列ですね。
米国のフェンダーを強く意識していたことでしょう。
裏から見てもフェンダーのギターっぽいシェイプをしていますね。
ヘッドトップ側にはJazz Split Soundのロゴが配されています。
ナット部分からペグポストまで、弦がストレートに貼られる為
チューニングの安定を狙った結果でしょう。
これもフェンダーギターを強く意識した結果でしょうね。
↑マウスカーソルを当てますとネックの裏側の写真もご覧いただけます。
☆ゼロフレット
モズライトなどと同様にゼロフレットを採用しています。
ナットを弦のガイド役とし、ゼロフレットをスケールポイントとしています。よって金属のナットを付けたのと同様の、煌びやかなサウンドが得られます。そして開放弦を弾いた時の音色と押し弦した時の音色の微妙な差をなくすことも可能だからでしょう。
☆ネックジョイント部分
ネックジョイントを見てみましょう・・・。
小さいビスで留められたプレートがありますね。そこにはパテントナンバーやシリアルナンバーが刻まれています。
でもビスはあまりにも小さいので、ネックは留められませんねぇ・・・。
そこで外してみると・・・。
プレートの下に通常サイズのジョイントビスが現れました!しかも真中に穴が空いているではないですかっ!
きゃぁぁぁなにこれ?!
と思った貴方は正常です(笑)。もう一度ヘッド部分の写真を見直してください。そう。ロッドのアジャストがヘッドにもエンドにも無いんです・・・。って事はこの穴が正体ですね。
ロッドアジャスト機構がこの穴に隠されています。
勿論通常の六角レンチやパイプレンチでは回せません。専用工具となります。販売用の工具はございませんが、ハートマンギターズで保有していますので、ご安心下さい。(工具は付属致しません。)
ちなみに70年代付近のグレッチも同じ方式のアジャストロッドなんです。スリットの入った円柱状のキィを使用します。
丁度ドラムのチューニングキーみたいな物です。みんなこの工具を探してますよね。努力すれば自作も可能です・・・。作り方は内緒でお教えいたしますよ(笑)
☆ピックアップ周辺
ここでもストラトキャスターのように3ピックアップ仕様となっていますね。ピックアップカバー上部にも誇らしげにBURNSロゴが入っています。あとで詳しく触れますが、セレクタースイッチと相まってサウンドはまさに「多彩」ですよ。
☆コントロール部分
写真を見ていただけたら解かっていただけますかな?このモデルの「粋」さ加減が!
だってSPLIT SOUND,JAZZ,TREBLE,WILD DOGですよっ!カッコ良いネーミングですねぇ。しかし実際は只のピックアップセレクターなんですがね・・・。(下記参照)
SPLIT SOUND・・・6、5、4弦はフロントピックアップから出力
3、2、1弦はリアピックアップから出力
JAZZ・・・フロントピックアップ単体
TREBLE・・・リアピックアップ単体
WILD DOG・・・センターピックアップとリアピックアップのフェイズサウンド
☆ピックアップキャビティ&トレモロキャビティ
おそらく2枚の治具を使い掘られたのでしょう。まず深いコントロールキャビティをザグリ、それから浅いピックアップキャビティをザグッたと思われます。
ピックアップ単体の大きさよりもかなりルーズで大きめな仕事ですね。
工場生産ですので合理化を求めた結果でしょう。
トレモロキャビティも2段掘りとなっています。深い部分はトレモロスプリングが収まる場所となっています。
☆トレモロユニット&ブリッジ
このギターで最も重要なパーツであるトレモロユニット及びブリッジをご紹介致しましょう。
まずブリッジユニット全体を見てみて下さい。ぱっと見ではまったくといって良いほど構造がわかりませんよね。
次の弦を外したトレモロユニットの写真を見てください。ブリッジだけが別体になっているのがお解かりになるでしょう。
次はアーム、及びカバーを外した写真です。
お次はブリッジを外した写真です。
先程のカバーなし写真でも分かりましたが、裏通しではない事が判明致します。
こうするとビグズビーのようにラップアラウンドで巻いてあるのが解かりますね。
次はボディーからブリッジを外した写真です。
下のほうに何かビスのようなものが見えますね。
では裏返した写真です。
そうです。スプリングが隠れているんですね。
ちょうどジャズマスターのフローティングトレモロユニットを横にした感じです。
ここまで見てみると、ビグスビーとフェンダーのフローティングトレモロユニットを混ぜてアレンジを加えたように感じますね。
次にブリッジセクションに移ります。
写真を見ると、金属の板の上にブリッジ駒が乗っていますね。この金属の板はブリッジ側部に付いているローラーによって前後します。アーミング時のチューニングの狂いを抑える為ですね。そしてこの金属の板はストラトでいうトレモロブロックのような役割も担っている事がわかりますね。
裏側に弦が通る穴が空いています。弦が金属の板を介してブリッジに到達していることからも同様のことが考えられますね。
後書き
各メーカーのいいとこ取り感がありますが、それだけフェンダーやビグスビーが
良品だってことの現れですね!「なんだ結局はB級品ぢゃん!」との声が聞こえてきそうですねぇ。
しかし考えてみてください・・・60年代のギターが現存し、しかも安く買える。
現代のギターにはない面白みがあるんです!是非興味を持って、触りに来てください!
新しい発見が待っているはずです・・・。
では股!次回!
お問い合わせはハートマンギターズ新井までお気軽に!
★私的おすすめギターと銘打って徹底解剖を行いました。
興味のある方はご覧になってみてください!
↓↓↓↓
第1回 ギブソンES-345TD '60 編
第2回 ギブソンFV KORINA HERITAGE '83 編
第3回 FENDER STRATOCASTER '65 編
第4回 FENDER 68coronado ANTIGUA Ⅱ編
第5回 JAZZMASTER 編
第6回 1955FENDER TELECASTER 編
第7回 GIBSON SG SPECIAL'63 編
第8回 Fender Telecaster Thinline'68SB/M.Cap 編
第9回 Ampeg EG-1S Wild Dog Guitar 1960's 編
第10回 Danelectro 3021 '61 Just Like J.P.! 編
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